9日の日経平均株価は、前日比135円15銭安の2万8725円47銭と3日ぶりに反落して取引を終了した。手がかり材料に欠けるなか、直近2営業日で930円強の値上がりをみせていたこともあり、戻り待ちの売りに押されたもよう。
終わってみれば3桁の下落。特段の売り材料はなかったが、特段の買い材料もなかったため、下に傾いた際にそれを食い止める買いが入らなかった。足元の上昇で12月の株高への期待が高まっているが、多くの投資家はそれほど楽観的ではないように見受けられる。
10日の日経平均株価は、手がかり材料に乏しいなか、海外市場の動向にらみの展開で、もみ合い展開となりそう。
市場では「来週13日に日銀短観が発表され、現地14-15日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されることもあり、積極的には売買しづらい」との声が聞かれた。取引時間の後半には、週末要因から様子見姿勢が強まる可能性もある。また、同日は12月限株価指数先物・オプションSQ(特別清算指数)値の算出日にあたることから、市場推定値を意識する場面も想定される。
基本的には利益確定売りが出やすいとみておいた方が良い。52週線(2万8749円、9日時点、以下同じ)や26週線(2万8706円)など、週足の節目を上回って終えることができるかが焦点となる。きょうの終値は2万8725円で、まさにこの近辺。あす上でも下でも大きな動きが出てきた場合には、目先は動いた方向に勢いがつく可能性が高いだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(9日現在)
29744.03 ボリンジャー:+1σ(25日)
29633.04 ボリンジャー:+1σ(26週)
29139.16 13週移動平均線
29037.27 25日移動平均線
29033.26 75日移動平均線
28910.16 均衡表雲上限(日足)
28894.92 200日移動平均線
28875.30 均衡表雲下限(日足)
28875.30 均衡表基準線(週足)
28774.77 均衡表転換線(週足)
28774.77 均衡表基準線(日足)
28725.47 ★日経平均株価9日終値
28706.13 26週移動平均線
28567.31 均衡表雲上限(週足)
28407.97 ボリンジャー:-1σ(13週)
28330.51 ボリンジャー:-1σ(25日)
28292.00 6日移動平均線
28248.45 均衡表転換線(日足)
27779.21 ボリンジャー:-1σ(26週)
緩やかに下降する200日移動平均線上方まで上ヒゲを伸ばした後は安値引けし、ローソク足は下ヒゲのない「陰の大引坊主」を描いて強い売り圧力を窺わせた。
一目均衡表では終値は雲下限を下回って再び三役逆転を形成。転換線が下降角度を増しており、こちらも短期的ながら強い売り圧力を示している。株価上方では25日線(本日2万9037円27銭)が下降を続けており、25日線抜けまでは下振れリスクへの警戒が必要となろう。
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