16日の日経平均株価は、前日比606円60銭高の2万9066円32銭と大幅に続伸して取引を終了。取引終了にかけて堅調に推移し、高値圏で取引を終えた。終値ベースで2万9000円を回復するのは、11月25日(2万9499円28銭)以来、約3週間ぶり。
17日の日経平均株価は、16日に大幅続伸した動きが継続し、買い優勢の展開が期待されるが、手掛かり材料に乏しいことや、週末要因からもみ合い展開となりそう。
時間外取引での米株価指数先物の動きなど、海外市場の動向にらみとなる展開も想定される。
FOMC通過で万々歳な雰囲気はあるが、本日、欧州ではECB定例理事会が開催され、あすは日銀会合の結果が発表される。あすも指数の振れ幅は大きくなりそう。
ECBがFRBにならってタカ派色を強めた場合でもリスクオンの地合いが維持されるのかは注目される。今晩の欧米株が大きく崩れなければ、金利差拡大への思惑が円の独歩安を促して外需主導で一段高といった楽観的なシナリオも十分考えられる。
一方、米国株が反動安に見舞われた場合には、日銀会合がノーサプライズだと、インフレに対して無策すぎるという点が日本売りにつながる可能性がある点には注意を払っておきたい。
日経平均株価は75日移動平均線(16日時点で2万9095円)に急接近したが、市場では「終値ベースで2万9000円を奪回したことで、投資家心理の好転が見込まれる」(中堅証券)との見方があった。また、12月期決算銘柄への「配当権利取りを狙った売買も続く」との声も聞かれた。
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
30239.76 ボリンジャー:+2σ(25日)
29638.99 ボリンジャー:+1σ(13週)
29628.67 ボリンジャー:+1σ(26週)
29553.15 ボリンジャー:+1σ(25日)
29095.96 75日移動平均線
29066.32 ★日経平均株価16日終値
29044.70 均衡表雲上限(日足)
29006.74 13週移動平均線
28882.58 均衡表雲下限(日足)
28875.30 均衡表基準線(週足)
28866.54 25日移動平均線
28858.24 200日移動平均線
28774.77 均衡表転換線(週足)
28774.77 均衡表基準線(日足)
28698.99 26週移動平均線
28627.07 6日移動平均線
終値は25日移動平均線や節目の29000円を突破し、株価下では5日線が上向きに転換。ローソク足はマドを空けて上昇し、上ヒゲの短い大陽線を描いたほか、一目均衡表では終値が雲上限を突破して三役逆転を解消し、転換線の上昇開始と合わせて地合いの改善を強く印象付けた。
ただ、25日線は緩やかに下降し、一目均衡表の遅行線は依然として弱気シグナル発生を続けており、17日以降は29000円付近での売り物の増加も予想される。
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