日経平均は3日ぶり反発。米国では食品医薬品局(FDA)がファイザーなどの新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可を承認し、超党派議員グループが14日にも経済対策法案を公表すると伝わった。取引開始前に発表された日銀の12月全国企業短期経済観測調査(短観)が改善したこともあり、週明けの日経平均は7円高からスタートすると、朝方に一時2万6870.47円(前週末比217.95円高)まで上昇しながら、取引時間中でも終値でも年初来高値を更新できなかった。足元の新型コロナ感染拡大や自粛要請の広がりへの警戒感も根強く、買い一巡後は上値の重い展開となった。
一方、TOPIXは両方で年初来高値を更新した。海外からの後押しが少なかっただけに、きょうは上昇しただけでも強いといえるが、1800ポイントの壁を超えてきたTOPIXのあす以降の動向は特に注目される。
■本日のポイント
日経平均は3日ぶり反発、ワクチン普及期待で買い優勢
英国に続き米国でもファイザーのワクチン承認が追い風材料
日経平均2万7000円近辺では戻り売りに押され伸び悩む
前引け時点では8割以上の銘柄が上昇も大引けは減少傾向に
業種別では海運や機械など景気敏感株の一角に買いが目立つ
明日15日の日経平均株価はもみ合い展開か。
米国でファイザーが開発した新型コロナウイルスワクチンの接種が現地14日にも開始される見込みだ。また、米議会の超党派議員グループが米追加経済対策法案を同日公表すると伝わり、時間外取引で米株価指数先物が上昇し、14日の日本株高につながった。
市場では、「(米国の)景気回復への確度が高まりそうだ」の声が聞かれ、引き続き下支え要因として意識されよう
明日はビーイングホールディングスとスタメンの2社が新規上場する。これ以降はIPOラッシュとなるだけに、全体にどのような影響が出てくるかが注目されるだろう。
IPOの盛り上がりとともに、全体でもブル基調が続くようだと、年末に向けても大きな押し目を作ることなく上昇が続く展開が見込まれる。
一方、IPO銘柄の売買だけが活況となり、他の銘柄は蚊帳の外になってしまうと、値持ちの良かった銘柄群が換金売りや手じまい売りに押される可能性がある。東証1部の売買代金が急激に減ってしまうと後者のリスクが意識されるだけに、あす以降は商いの水準に注意を払っておきたい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(14日現在)
29264.93 ボリンジャー:+3σ(13週)
28256.21 ボリンジャー:+3σ(26週)
28017.56 ボリンジャー:+3σ(25日)
27760.67 ボリンジャー:+2σ(13週)
27398.56 ボリンジャー:+2σ(25日)
26779.56 ボリンジャー:+1σ(25日)
26753.37 ボリンジャー:+2σ(26週)
26732.44 ★日経平均株価14日終値
26662.28 6日移動平均線
26610.67 均衡表転換線(日足)
26467.08 新値三本足陰転値
26256.41 ボリンジャー:+1σ(13週)
26160.56 25日移動平均線
25541.56 ボリンジャー:-1σ(25日)
25466.71 均衡表基準線(日足)
25250.53 ボリンジャー:+1σ(26週)
24922.57 ボリンジャー:-2σ(25日)
24921.36 均衡表転換線(週足)
24752.15 13週移動平均線
24320.37 75日移動平均線
24303.57 ボリンジャー:-3σ(25日)
ローソク足は胴体部分が短い小陽線を描き、投資家の気迷いを反映している。ただ、RSI(14日ベース)は64.14%(先週末71.95%)と70%ラインを下回って過熱感を解消した格好です。上向きの25日線や一目均衡表の基準線が上昇トレンド延長を示唆しており、パラボリックの買いサイン継続と合わせて上値追い再開の素地が再び整いつつある。
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