たくましい想像力

決算発表を前に気になるのは予想PERの行方。
現在15.4倍台の予想PERは2017年3月決算を基準にしている。

決算発表を通過すれば2018年3月決算が基準になる。
あるレポートでは約13.4倍との試算。
昨年2月に日経平均が15000円を割れた時が12.97倍。
ほぼその水準近くまで低下する筈だ。
そして騰落レシオは74.59%。
昨年2月は57.72%だったからもう少しの低下の可能性はある。
「昨年11月9日(16251円)から3月13日(19633円)までの上げ幅の38.2%(1291円)。
数字的には18342円」の声。
38.2%に意味があるのかどうかは不明だが皆が信じれば真実となるのだろう。
因みにこの38.2%はフィボナッチ・リトレースメントの数字。
13世紀頃のイタリアの数学者フィボナッチの発見に由来する。
木の枝に葉が生えていく過程や、カタツムリの殻の渦の広がり方。
多くの生物の生長パターンが1.618の比率で成長することを発見した。
よく用いられる数値は61.8%、50%、38.2%。
上の方の161.8%、261.8%、423.6%なんてめったに登場しない。

今日開催予定の「未来投資会議」。
ICTで医療と介護の効率化を進める方向だという。
遠隔からデータを集めるオンライン診療。
介護を支援する見守りセンサー。
ターゲットは団塊の世代が全員75歳以上になる2025年。
2020年には医療や介護のデータの一元管理をする方針。
これは隠れたマーケットテーマでもある。
例えばカルテの電子化、治験の電子化、あるいはワークウォッチなど。
遠隔治療の8Kテレビなどもターゲットだ。
デートと診断診療は日常的にネットで結びつく世界はもうすぐやってこよう。
想像が創造を呼び覚まし株価を創造するのが株式市場でもある。
機雷の生産や小銃・追撃砲を生産している銘柄、あるいは照明弾や発煙筒が防衛関連銘柄。
彼らがストップ高する理由もこのたくましい想像力に他ならない。
フツーに考えれば今の地政学リスクで機雷や小銃が役立つとは思えない。
ある意味で「昭和の時代の相場発想」のDNAが経験則として生きているようだ。
グローバルには通用しないだろうし、この思考法が東京市場の閉鎖性とか特殊性とさえ言われるかも知れない。
というか相場観というものはなかなか洗練されないことの証左でもある。
それでも皆が「そうだ」と思って株価が動けば、あとは株価が勝手に暴走するもの。
「捜索用レーダー」や「防毒マスク」、「バッジシステム」ならばまだ理解の範疇だが・・・。
下手に数字をこねくり回すよりも想像力とか構想力を強めることが株式投資の勝利への方程式かも知れない。

スケジュールを見てみると・・・

14日(金):オプションSQ、熊本地震から1年、米消費者物価指数、小売り売上高、聖金曜で主要市場休場
週末:安部首相主催「桜を見る会」、北朝鮮の金日成主席生誕105周年、米財務省年次為替報告書提出期限、トルコ、憲法改正案国民投票
17日(月):黒田日銀総裁が信託大会で挨拶、首都圏新築マンション販売、米NY連銀製造業景気指数、対米証券投資、イースターマンデー、中国小売売上高等経済指標
18日(火):日米経済対話初開催、米住宅着工、鉱工業生産
19日(水):日本BBレシオ、訪日外客数、米ベージュブック、上海モーターショー
20日(木):貿易統計、コンビニ売上高、松坂屋跡地に「GINZA SIX」が開業、米CB景気先行指数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、G20財務相・中央銀行総裁会議
21日(金):第3次産業活動指数、米中古住宅販売、IMF世銀春季大会(~23日)

【4月】

14日(金)SQ、NY・ロンドン市場休場(グッドフライデー)、金星逆行開始
17日(月)変化日、ロンドン市場休場(イースターマンデー)、下げの特異日
19日(水)上海国際自動車ショー
20日(木)変化日
22日(土)IMF世銀春季会合(ワシントン)
23日(日)フランス大統領選第1回投票、株高の日
24日(月)世界最大の産業見本市「ハノーバーメッセ」開催
26日(水)日銀金融政策決定会合(~27日)
27日(木)ECB理事会
28日(金)米GDP速報値

(櫻井)。

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