「FXとコモデティのフィールドの思考法に負けないこと」

 
「FXとコモデティのフィールドの思考法に負けないこと」
 
 
NY株式市場で主要3指数は反発。
S&P500とNASDAQは過去最高値に迫った。
トランプ大統領と議会指導部が前日、2年間の借り入れ権限の延長と歳出枠の設定で合意したことを好感。
通商協議のためにUSTRのライトハイザー代表らが29日に北京を訪問するとブルームバーグが報じたことを好材料視。
コカ・コーラや航空機エンジン・機械のユナイテッド・テクノロジーズの決算が好調で株価の牽引役となった。
第2四半期決算を発表したS&P500構成銘柄の約80%が予想を上回って着地している。
米中貿易摩擦に対する懸念が後退し国債利回りは上昇。
10年国債利回りは2.07%台。
FRBによる利下げ幅は0,25%との見方が支配的。
だが一部の市場関係者は「0.5%の利下げが経済促進や世界経済の成長鈍化懸念の払拭に効果的」とないものねだりを継続。
IMFは四半期の経済見通しを公表。
2019年と20年の世界経済見通しを下方修正した。
「米中の関税や無秩序なブレグジットなどが成長の足かせとなり、投資やサプライチェーンを妨げる恐れがある」と警告。
これは見えないフリ。
25日のECB理事会での追加緩和示唆と30日からのFOMCでの利下げ待ちの構図だ。
0.25%利下げ確率は79%、0.5%利下げ確率は21%。
ドル円は108円台前半。
英国では与党・保守党がボリス・ジョンソン氏を次期党首に選出。
同氏はEUと条件などで合意できなくても予定通り10月末に離脱する方針を示していることから英ポンドは下落。
VIX指数は12.63に低下。
恐怖と欲望指数は49ポイント。
 
 
火曜の日経平均は寄り付き8円高、一時マイナス場面もあったが終値204円高。
日足は3日連続の陽線。
75日線(21449円)を上抜き200日線(21535円)も上抜いた。
200日線抜け7日ぶり。
しかも、25日線(21451円)は上向いた75日線を上抜いてGC示現。
形は整ってきた。
7月「幻の」SQ値21742円が欲しい局面。
空売り比率が月曜に49.4%と再び50%近くまで上昇。
先週木曜も51.1%まで上昇していた。
「短期筋の売り上がりのショートカバーが相場上昇に加担する格好」という見方だ。
「情けないほどに翻弄の日々」という声もある。
ただ東証1部の売買代金は1兆6553億円と低調。
値上がり1640銘柄(前日730銘柄)。値下がり422銘柄(前日1318銘柄)。
新高値38銘柄。新安値30銘柄。
騰落レシオは103.44に上昇。
「日本株の米国株に対する出遅れ感が幾分解消されていく公算」に期待というところ。
NT倍率は13.78に上昇。
5月9日の13.80に近づいた。
25日線からは0.79%、200日線からは0.40%のプラスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲9.319%。
買い方▲10.450%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲3.187%。
買い方▲14.257%。
空売り比率は44.2%で90日連続の40%超。
7月19日時点の信用買い残は288億円増の2兆1995億円。
同信用売残は226億円減の9288億円。
日経HVは14.8、日経VIは14.75。
日経平均採用銘柄のPERは12.06倍。
EPSは1792.78円。
バッケンレコードの昨年12月13日の1794.09円まであとわずか2円弱に迫った。
勝手雲の上限は21539円。
7月31日に黒くねじれているのは一目均衡の8月19日のねじれとは対照的。
ボリンジャーのプラス1σは21659円。プラス2σは21894円。
気学では「不時の高下を演ずる日」。
木曜は「変化をみる重要日」。
金曜は「転換注意日。後場の足取りに注意肝要」。
今年12勝15敗と負け越している水曜日。
「米中が引っ込めばブレグジットが邪魔をする構図」。
どちらかといえばFXとコモデティのフィールドの思考法に負けないことが肝要だ。
 
「BAANGは新しいFANGだ」というそうだ。
BAANGはバリック・ゴールドやアングロ・ゴールドなどの金採掘業者株の頭文字。
大型ハイテクのFANGに変わる可能性があるということ。
ここに「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の正体があるのではなかろうか。
株ではなく金が上がることを優先する市場関係者を代弁するようなコメントである。
金採掘業者の株は6月以降アップルやFBなどの上昇率を上回っている。
「金が最善の投資先」と頑なに考える一部の人達に取って金至上主義からは脱却はできないのだろう。
そういう偏った相場観測に惑わされてはいけない。
 
興味深いのはJPモルガンのレポート。
「FOMCでのp0.25%の利下げは織り込み済み。
仮に0.5%の利下げなら多少はサプライズ。
市場が年3回の利下げを織り込むならば、ドル円は107円台半ばに下落。
利下げ1回でドル円は約2円の下落。
3.5回の利下げを織り込むなら106円台半ばと計算できる」。
それだけ利下げしてもドル円が106円台だというなら怯える必要もないだろう。
 
異端なのか正当なのかは不明だがMMTがにわかに世界を席巻している。
マルクス風に言えば「一つの妖怪がヨーロッパにあらわれている。MMTの妖怪が」という感じだ。
「金融緩和よりも財政出動の方が景気対策としてはるかに有効」。
これは妙にスッと入る。
「政府の赤字は民間の黒字」。
「金融政策は資産バブルが警戒される。
しかし財政政策は民間所得に働きかけ、債務レバレッジは存在しない」。
これも同様だ。
「事業機会に乏しい現代では、金融政策は株式など資産価格を押し上げるだけ。
物価や雇用への影響は限定的。
それならば国民の所得を直接増やす財政政策の方が有効だ」。
所詮経済学は正解のない世界。
異端であろうと、正統であろうと、景気や経済が実際によくなるのならどちらでも悪くはない。
日露戦争の時に203高地を攻めあぐねていた参謀に児玉源太郎大将が言った言葉。
「諸君はきのうの専門家であるかもしれん。
しかしあすの専門家ではない」。
今でも通用する言葉だ。
「参謀が、前線に行ったことがないということはどういうことだ」。
これも脳裏にとどまっている言葉だ。
 
NYダウは177ドル高の27349ドルと反発。
NASDAQは47ポイント高の8251ポイント。
S&P500は20ポイント高の3005ポイント。
ダウ輸送株指数は94ポイント高の10717ポイント。
SOX指数は1.23%上昇。
VIX指数は12.63。
3市場の売買高は60億株。
225先物CME円建ては大証日中比95円高の21695円。
ドル建ては大証比100ポイント高の21700ポイント。
大証夜間取引終値は日中比100円高の21700円。
ドル円は108.21円。
10年国債利回りは2.077%。
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
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