「2020年株式劇場舞い初めの大発会に際して」
謹賀新年。
庚子(かのえね)の年の株式劇場も幕開け。
225採用銘柄のPER14.36倍(EPS1647円)からのスタートです。
昨年の過去最大値1795円(7月25日)からは100円下。
まずはこの取戻しが課題です。
そして10年債利回りは▲0.025%。
こちらも水面下からの出初め式。
東証1部の時価訴額665兆円をどこまで増やせるかが課題でしょう。
2019年の日経平均の上昇率は18%。
年間上昇率は前年比20%が限界というアノマリー通りの展開でした。
でも第5次産業革命の歩みは一歩ずつ進んでいます。
企業の頑張りが人々の暮らしを進化させるという動きは今年も続くことでしょう。
日経元旦朝刊の特集は「逆境の資本主義」。
そして見出しは「さびつく成長の公式」。
「競争・革新・新たな挑戦」。
引用されたのは英歴史学者ニーアル・ファガーソンの「資本主義はそのたびに復活した」。
解釈は「イノベーションを促し、経済成長を続けていくには自由競争しか解がない」。
求められるのは「白いキャンバスに自由奔放に絵を描くこと」。
従来の延長線上に解はない筈です。
そうではなく「伝統と進歩あるいは革新」。
例えばJSRはゴムから半導体、そしてバイオや量子に未来を求めています。
昭和電工は個性的事業の発展をキーワードに「黒鉛電極やアルミ、半導体」の世界を模索。
ニッチ・トップを目指して日立化成の買収という純資産の倍の買収を決めました。
そうでなければ「世界で戦えない」。
この必死な思いこそが地に足のついた日本企業の未来につながる筈です。
資本主義が逆境なのは「市場至上主義」の逆境。
ものつくりを卑下し、投資効果だけを狙った経営の衰退という意味と考えるべきかも知れません。
米国大企業トップのラウンドテーブルが「株主重視」のウェイトを下げたのが昨年夏。
だから投資ファンドの跳梁跋扈が減ってきたという思考もアリでしょう。
同様に日本の素材技術がなければアジア新興国の産業発展もないというというのが明確になったのが韓国のホワイト国待遇見直しでした。
そう考えると「虚業から実業への復古」の年なのかも知れません。
だから資本主義の逆境なのでしょう。
成長の公式がサビついたのは企業ではなく市場の論理。
年末に大脱走を企てる外国人経営者の存在はもう消えていくことでしょう。
あの資本の論理からの脱却こそ、日本企業にとっては歓迎すべきことだと思います。
この国のことなど全く考えない「銭ゲバ」の衰退は悪いことではありません。
この数十年、市場の知的レベルは上昇し続けました。
IT機器の発展もその役に立って来ました。
しかし知的になり過ぎて、数値と罫線の一人歩きも目立って来ました。
ESGなどお題目。
SDGsも本当に役に立つのかどうか。
財務指標にばかり目を奪われているとROEのようにいつか梯子を外されてしまうかも知れません。
生きている地球、生きている相場、生きている人間を相手にするという原点が見直されるべきでしょう。
相場は上がり続けると「下がらない」という錯覚を招きます。
下げ続けると「上がらない」という誤解を惹起します。
そうではなく相場は鼓動と同じようにリズム。
そして左右上下のハーモニー。
この30有余年、勝ちグセに見放された者の意見ではなく白紙の思考に軍配が上がることでしょう。
株式市場は明日もありますし未来永劫続くもの。
ただしそれでもアクセントを持った値動きに微分されがちです。
本来求められている積分の世界の相場観が今年の相場の守り神様。
頭脳でとらえた数値の世界だけでなく「アレ変だ」という心の感覚を大切に相場に対峙していきたいと考えています。
過去の常識は未来の非常識。
その思考がようやく根付く年になって欲しいものです。
日経「私の履歴書」の1月は証券業界の鈴木会長。
そのコメントは「個人が供給する資金によって米国企業が成長しその果実を値上がり益や配当などで分配する。
そんないい流れができている」。
アメリカで起きている間違いない事実でしょう。
しかし日本の市場は間違いなくそうではありません。
外国人と機関投資家に蹂躙されるがまま。
「もっと自由に」というのが市場の声のように感じられてなりません。
コンプラだけに固執するのではなく「コンプラ遵守の先の自由さ」。
そこに光明はある筈です。
「上がるか下がるか」の二者択一のシステムはFXもビットコインも一緒。
しかしあそこにないものは「国民金融資産の健全な資産の育成と産業資金の安定的供給」。
この必要性がある限り株式市場の未来は決して暗くない筈です。
相場に必要なのも「3W2H」。
何を(WHAT)なぜ(WHY)いつ(WHEN)いくらで(HOW)どれくらい(HOW)売買する」。
「売り買いの別、時間軸、値幅、数量、タイミング」そして「明確な目標」。
でも重要なのは「なぜ」。
そして「何のため」。
この理由をさがす1年なのかも知れません。
SHALL WE DANCE?
軽やかなステップを観衆に披露する時は必ずやってくるでしょう。
合言葉は「SHALL WE TRADING?」。
年末年始のNYダウは283ドル安→76ドル高→330ドル高→233ドル安。
年末28536ドルで年始28868ドルだった。
NASDAQは60ポイント安→26ポイント高→119ポイント高→71ポイント安。
年末8972ポイントで年始9092ポイント。
S&P500は18ポイント安→9ポイント高→27ポイント高→23ポイント安。
年末3230ポイントで年始3257ポイント。
ボラは高かったが結局はほぼ変わらずの展開だった。
週間ベースではNYダウは0.04%%安、4週ぶり反落。
NASDAQ総合指数は0.16%%高、4週続伸(累計4.2%上昇)。
S&P500は0.17%安、6週ぶりの反落。
月間上昇率はNYダウが1.73%、S&Pが2.87%、NASDAQが3.56%。
S&Pの12月の月間上昇率は10年以降で最大だった。
年間ではNYダウが22.33%、S&Pが28.9%、NASDAQ35.24%。
過去10年間ではダウが173.67%、S&Pが189.72%、NASADQが295.42%。
クリスマス・ラリー(年末の5日間と年始の2日間7日間計)の起点(23日)。
NYダウは28551.53ドル(24日の半日立ち合いは28115ドル)。
1月3日終値でNYダウは28634ドル。
S&Pは3224.01ポイント→3224.01ポイント。
NYダウが83ドル(0.3%)上昇しS&Pは10.84ポイント(0.3%)上昇。
1月3日の終値ベースではプラスなので年間騰落もアノマリー的にはプラスとなった。
年明け初日のNY株式市場で主要株価指数は揃って市場最高値を更新。
中国人民銀行が預金準備率を0.5ポイント引き下げると発表したことを好感。
米中通商合意の方向も背景となった。
週間の新規失業保険申請件数が前週比2000件改善したことも好材料視された。
週末3日のNY株式市場は反落。
イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官らを乗せた車列を空爆。
「米イランの対立激化懸念から安全資産への買いが強まった」との解釈だ。
ただトランプ大統領にしてみれば株価の史上最高値を背景に視点を中国から移すタイミングとも考えられようか。
ISM製造業景気指数が09年6月以来10年半ぶりの低水準をつけたことも投資感心理を悪化させた。
週間ではNYダウが0.04%安、S&P500が0.17%安。
一方NASDAQは0.16%上昇。
国債利回りは急低下。
10年国債利回りは1.793%。
一時昨年12月12日以
来の低水準である1.788%まで低下する場面があった。
2年国債利回りは1.532%。
置きに合意していることが示された。
為替市場も安全資産志向となりドル円は一時107円台まで上昇。
終値は108.08円。
恐怖と欲望指数は93(31日)→97(2日)→93(3日)。
1950年以降、米大統領選があったのが17回。
そのうち12回は日経平均が年間上昇。
NYダウは同17回中、13回上昇。
1950年以降の米大統領選で共和党候補が勝利した年の日経平均は10回中9回上昇。
一方で民主党候補が勝利した場合の上昇は7回中3回。
また大統領選で政党が変わると、選挙の年と翌年の株価の騰落が逆転するケースが多いという。
大納会の日経平均は181円安の23656円と続落。
日足は2日連続の安値引けで2日連続の陰線。
年間では3651円と2年ぶりの上昇。
大納会の水準として1990年以来29年ぶりの23000円台となった。
東証1部の売買代金は1兆4338億円。
値上がり542銘柄、値下がりq1541銘柄。
新高値74銘柄と減少。
新安値10銘柄。
騰落レシオは100.32。
NTレシオは13.74倍。
サイコロは5勝7敗で41.7%。
25日線(23615円)からは0.18%のプラスかい離でサポート。
200日(21868円)からは8.17%のプラスかい離。
右肩下がりになった5日線(23806円)が上値の抵抗線となった。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲14.624% 。
買い方▲6.384%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲8.051%。
買い方▲11.400%。
空売り比率場42.9%で13日ぶりの40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は8.7%。
日経HVは11.4、日経VIは14.80。
日経平均採用銘柄のPERは14.36倍。
EPSは1647円。
PBRは1.16倍。
BPSは20393円。
225先物採用銘柄の益回りは6.96%。
ドル建て日経平均は217.00(12月13日が219.64)。
東証単純平均株価は14円安の2327円(2018年末2077円、2017年末2946円)。
週末のシカゴ225終値は大証日中比350円安の23290円。
高値23680円、安値23140円。
12月12日高値23468円→12月13日安値23775円の窓埋めからのスタート。
気学では「転換注意日。後場の足取りに注意せよ」。
火曜は「強象日。買い一貫」。
水曜は「相場の仕成について駆け引きせよ」。
木曜は「目先の天底をつくる日」。
金曜は「人気に逆行して動く日」。
1月は「弱含み。売り方針にて戻りがあれば売るべし」。
マグロ初競りの高値は1億9320万円
昨年の3億より1億下落。
相場的にはイマイチの感。
6日新甫からスタートの大発会。
昨年は大発会がで年間安値だったのが印象的だった。
前年比プラス水準が23656円からのスタート。
週末3日のNYダウは233ドル安の28634ドルと3日ぶりの反落。
NASDAQは71ポイント安の9020ポイント。
9000ポイント台はキープ。
S&P500は23ポイント高の3234ポイント。
ダウ輸送株指数は82ポイント安の10911ポイント。
SOX指数は1.80%下落。
VIX指数は14.02。
3市場の売買高は約74.7億株(直近20日平均は68.7億株)。
225先物CME円建ては大証日中比350円安の23290円。
ドル建ては大証比日中比325円安の23315円。
年末31日の大証夜間取引終値は日中比190円安の23450円。
ドル円は108.08円。
一時107円84銭まで上昇した場面もあった。
10年国債利回りは1.793%。
2年国債利回りは1.532%。
≪兜町ポエム≫
「にじ」(カラフルパレット)
模様眺めで一日ショボく
風に吹かれて
クシャミをひとつ
雲が流れて光が射して
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ラララ♪
虹が虹が板にかかって
株の株の気分も晴れて
きっと明日はいい相場
きっと明日はいい相場
◇━━━ カタリスト━━━◇
NTTドコモ(9437)・・・動兆
NTTドコモに注目する。
同社は携帯電話で国内最大手(シェア4割強)でNTTグループの中核。
iモードとFOMAを25年度末に終了し5Gに経営資源集中へ。
5G元年の代表銘柄。
好取組も妙味。
(兜町カタリスト櫻井)
