「2年前」

「2年前」

猛暑の2018年の今頃書いていたこと。

相場で重要なことの一つは定点観測。
意外と面倒くさいことだが、これなくしては相場観はなかなか育成されない。
一見豪放磊落に見えるギャンブラーのような投資家だってこれは行っているに違いない。
かつての「仕手筋」だったきっとそうだったと思う。
小さなうねりから大きな動きの予兆を肌で感じることができる唯一の方法だろう。
日足の動き、時間帯、移動平均線、雲やボリンジャーなんかは機械的な観測。
そしてPERやPBR。
信用残や裁定残の動向。
日々の評価損率だって見ておくことだ。
見ることで肌が感じてくる。
「アレ?」という違和感こそが重要なのだ。
定点観測で追わない限り「アレ?」は来ない。
大げさな修辞で相場を表現したり、逆に「今日は何もない」と通過しては行けない。
大きな活字の見出しだけでなく、小さな活字の数字の羅列の中にこそ真実と未来はある。
多少の労苦を厭わずに、追いかけ続けること。
スポーツのプロだって日々道具に触れていないと第一線からは退かなければならないだろう。
ちょっとしたルーティンワークこそが大きな変化を見つける土台であることは間違いない。
そこに相場に対する敬虔さと謙虚さが加わればさらに良いのだろう。
昔の相場師というのは大半が敬虔で謙虚だったような気がする。
「かねて申し上げていたように」はまだ良いとして・・。
「私の言ったとおりに」とか「聞いてくれればよかったのに」。
そんな傍若無人な言葉は使っていなかった。
というか、沈黙寡黙こそ相場人の真骨頂でもあった。
「騒ぐ鳥は餌を見つけられない」なんて格言はないが、騒がず踊らす淡々と数字を追う姿勢。
これは難しいが必要なこと。

陰極まれば陽。
このリズムこそ体感しておきたいところだ。

 以下当面のアノマリー。

ETFの決算での好受給は七夕あたりに天井打つ傾向。
7月はドル高になりやすい。
サマーラリーは幻想。
七夕天井天神底(7月25日頃)も最近は違ってきた。
4月上昇→8月下落、4月下落→8月上昇(4月と8月は逆相関)。
7月上昇→12月上昇、7月下落→10月下落(7月と12月は正相関)。
小暑の頃にTOPIXは高値をつけやすい。
イスラム暦10月上旬(6月下旬)は日米株とも共通して下落しやすい。
米国株はイスラム暦8月上旬(5月上旬)は上昇しやすい。
断食月であるラマダーン(イスラム暦9月)は日米株とも無関係。

『格言』

目先観で投資するな 
決して相場巧者となるな、まして場面巧者となるな 
売買の時期は、売買の銘柄より大切
卵が生まれるまで卵を買うな 
売れば二上がり、買いや三下がり、切ってしまえば本調子
相場に過去はない、相場は明日もある
長もちあいは放れの前ぶれ
上り坂の悪材料は買い、下り坂の好材料は売れ
株が高いときは最上に見え、安い時は最低に見える 
一銘柄で見るな、全体の中で見よ
株価は板の多い方へ動く
陰陽は循環する
株のコツは、損失を次の人に回すこと
心動けば相場に曲がる
飛びつく魚は釣られる
批判的検証を積み重ねることで、真理に近づける
理屈上手の商い下手
資産家は恐慌時に生まれる

(櫻井)。

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