「馬とは違うが・・・」

「馬とは違うが・・・」

東証1部市場のあり方が話題になってきた。
来春をメドに「市場構造のありかたに対する懇談会」が報告書をまとめるという。
最大のテーマは1部市場の位置付け。
現行20億円以上の時価総額基準を500億~1000億円基準に絞り込むことが想定されている。
500億円以上なら1000社、1000億円以上なら620社まで減少するという。
1部を減らすか、その上の大型株市場を作るかが論点。
東証1部2131社は2部と新興市場の合計1492社よりも多いというのが現実。
ちなみに米NASDAQのグローバルセレクトが1400社。
ロンドンのプレミアムは500社。
米S&P500は文字通り500社。
NYダウ採用銘柄にいたっては30社だ。
時価総額20兆円基準。
マザーズから1部は40兆円、JASDAQから一部は250億円。
それでも小さいことは小さい。
発行体が時価総額を意識せざるを得ない政策は企業の株価意識を高める意味で良いかも知れない。

気の早いレポートは「市場区分見直し。リバランスは1.2兆円」。
時価総額1000億未満の企業が1部から外れると想定してのマーケットインパクトだ。
TOPIX構成ウェイトの約6.7%。
TOPIX型連動資産の合計金額は17兆円程度。
★ウェイト差上位
トヨタ(7203)、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)、
ソフトバンクG(9984)、NTT(9432)、キーエンス(6861)、
三井住友(8316)、ホンダ(7267)、みずほ(8411)、
KDDI(9433)。
★ウェイト下位
セ硝(4044)、ダイワボウ(3107)、牧野フ(6135)、
アサヒ(5857)、スルガ銀(8358)、板硝子(5202)、
山善(8051)、三井E&S(7003)、日曹達(4041)、
DTS(9682)。

米金融取引業規制機構(FINRA)によると・・・。
米株式の信用取引残は昨年12月末時点で5500億ドル(約60兆円)。
9月末の6500億ドルから15%減少したという。
「年末株安による投げ売りが背景」とされている。
日本でも、追証などでの売り。
そしてキャッシュ比率の高まりはある。
「先が見えないから買えない」という論理で株は溜まらず金が溜まっている現実。
「売るものがありません」という昨日の市場関係者の声が耳に残る。

「自分にとって楽しいこと、それを楽しめばいい。
楽しいこと。それが相場だったらこの上ない喜び」。
この域に達するには相当な時間が必要だろうが・・・。
もっとも・・・。
「自分にとって楽しいこと、それを楽しめばいい。
楽しいこと。それが競馬だったらこの上ない喜び。
あくせくするのではなく自分の好きな馬の単勝や複勝で楽しむ」。
山口瞳氏と赤木駿介氏の「日本競馬論序説」にそんな一節もあったような記憶がある。
書評では・・・。
パドックで全馬を見渡す。
後脚の運びに躍動感があり、その動きを妨げないように前脚がスッと前に出ている馬を探す。
前評判やオッズに左右されない、自分だけの「勝負馬」を見つける。
1レースは1000円まで。
すべて外れても1日の損失は最大12000円。
負けたとしても達成感が残るという。
競馬の核に据えているものは、お金ではない。
サラブレッドそのものの美しさや躍動感、レースの迫力にほれ込んでいる。
調教師、騎手、馬、その馬の世話をする厩務員が主役。
競馬=ギャンブルとしてみていては必ず身を滅ぼす。
データやバイブルに惑わされて本質を見失う。
そうではなく、許容範囲のなかで負けつつも競馬を楽しむ大切さを熱弁している。

(兜町カタリスト櫻井)

 

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