「金利のない世界に未来はない」
NY株式は下落。
背景はトランプ大統領のツイートとの解釈。
「2020年11月の米大統領選でトランプ氏が再選すれば、
通商協議の行方はさらに厳しいものとなり決裂する恐れもある」。
中国が通商協議を巡りトランプ大統領の任期が終わる来年まで時間稼ぎをしないようにとの警告だ。
これを受けてハイテクセクター中心に売り物優勢の展開。
もっともNYダウは一時150ドル近く下落していたが引けにかけて下落幅を120ドル近く縮小している。
またFOMC待ちという側面もある。
0.25%の利下げでの着地にはなるのだろうが一応通過を待っている格好だ。
「FRBが今後の行動について明確に示すまで市場は足踏み状態」と言う声もある。
利下げ幅の予想確率は0.25%が78%、0.5%は22%。
「FRBは市場を失望させたくない筈。
追加利下げを示唆しなければ株式・債券相場が混乱するリスクをはらむ」という指摘はほとんど脅迫じみている。
6月の個人消費支出は前月比0.3%増と緩やかな伸び。
個人消費支出(PCE)価格指数も前月比0.1%上昇と小幅な伸びで着地。
「経済成長急減速への懸念が幾分和らいだ」との解釈だ。
コンファレンス・ボード(CB)消費者信頼感指数は135.7。
昨年11月以来8カ月ぶりの高水準となった。
10年国債利回りは2.05%台。
ドル円は108.60円レベル。
日銀が金融政策決定会合で現行の金融政策維持を賛成多数で決めたが影響薄。
英国ポンドは対ドルで26ヶ月ぶりの安値水準。
アップルの第3四半期決算は、利益と売上高がそろって市場予想を上回って着地。
第4四半期(7─9月)の売上高見通しも予想を超えた。
背景は「大中華圏の業績の大幅改善が全体の業績押し上げに寄与」という。
時間外取引でアップルの株価は3.5%上昇。
ゴールドマンは2019年末のS&P500の見通しを3000ポイント→3100ポイントに引け上げた。
PERは17.6倍→18倍まで拡大するとの見通しだ。
火曜の日経平均は寄り付き65円高、大引け92円高。
日足陽線での反発となった。
もっとも9時30分には180円近く上昇してSQ値も月足陽線基準も上回り21800円台乗せ直前。
下方修正のファナックの上昇などを見て慌てた買い戻しという解釈も聞こえた。
昼休みに日銀が金融政策の現状維持を発表してから後場は失速感。
日銀に何も期待していなかったはずなのに妙な展開だった。
「ザラバ高値の21792円は25日の21825円に届かず。
ココですっきり上抜けないと7月に二点天井ができてしまう」という見方もある。
東証1部の売買代金は2兆850億円と8日ぶりの2兆円台。
今月3回目だ。
背景はTOPIXの不動比率見直しによる入れ替え。
水曜は日経平均採用銘柄変更にともなう売買もある。
大引けでバンナム(7832)に1384円の買い需要というのが試算だ。
値上がり1527銘柄、値下がり533銘柄。
新高値90銘柄、新安値25銘柄。
騰落レシオは108.33。
ドルベースの日経平均は3日ぶりに反発したとはいえ199.86ポイントと200ポイント割れ。
NTレシオは13.78倍。
25日線(21537円)からは0.8%、200日線(21478円)からは1.1%のプラスかい離。
75日線は21452円だ。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲9.775%。
買い方▲9.858%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲3.270%。
買い方▲13.890%。
空売り比率は46.3%で95日連続40%超。
7月26日時点の信用買い残は45億円減の2兆1950億円。
同信用売残は235億円増の9523億円。
金額ベースでの倍率は2.3倍水準。
日経HVは12.1、日経VIは15.10。
日経平均採用銘柄のPERは12.10倍でEPSは1794円。PBRは1.08倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比175円安の21485円。
高値21765円、安値21450円。
気学では「初安後高の日。悪目買い方針良し」。
木曜は「下寄り買い、ただし突飛高は利入れ方針、飛びつき警戒」。
金曜は「前日高かりし時は反落する日」。
7月SQ値21742円と7月2日高値21784円は近づいて遠くなった。
欲しいのは「月足陽線基準21729円奪還」。
もっとも結果的には「7月往来」の格好での着地だろう。
「8月上放れ→9月続伸」に期待を持ちたいところだ。
因みに「5月押し目買い→6月反騰→7月往来」のリズムで来ている。
「イベント待ちで方向感に欠ける展開」ではなくて欲しいもの。
勝手雲は今日黒くねじれて6日に白くねじれ。
月初のマド明けアノマリーの吉凶を占う水曜日。
NY引け後に発表されたアップルは好決算で着地。
明日のNYでの評価に期待したいところだ。
北朝鮮の早朝の未確認の飛翔体発射は影響薄だろう。
「本日は何とか34円高以上で終わってほしいところ。
最低でも21円高が欲しいところ。
ささやかな希望です」と市場関係者。
今朝の日経朝刊から登場した「4→6月期決算集計状況」。
4→6月期売上高は▲2.2%、同経常利益は▲19.1%、同純利益は▲22.1%。
通期売上高は△0.2%、同経常利益は▲4.1%、同純利益は▲7.8%。
第1四半期は悪化だが第2四半期以降は改善というトレンド。
素直に読めばすおいうシナリオだが、曲解が横行するのも市場ではある。
そもそも・・・。
「マイナス利回り債券倍増」というのが日経朝刊トップ。
マイナス利回りの残高13兆ドルは世界の債券残高の4分の1。
債券バブルは「自分の買値よりも上値を買ってくれるより愚かな投資家」を増加させた。
因みに信用力の低い企業向けの「レバレッジド・ローン」の残高は1.2兆ドル。
リーマンショック時の08年(0.6兆ドル)の約2倍だ。
債券バブル崩壊が来そうで来ないから株式市場がスッキリしないという側面もある。
「金利のない世界に未来はない」というのは間違いない筈なのだが・・・。
Quickの月次調査。
「債券市場には上昇基調が続く内外株式のキャピタルゲインへの羨望が集まる」と言う結果。
債券担当者への調査で年度内の有望な投資対象は1位内外株式(32%)、2位がREIT(10%)、
3位が米国債とイタリア国債(9%)。
意外なことに隣の芝生がよく見えるのは株も債券も一緒らしい。
興味深いのは東証が毎日4時半過ぎに発表している「空売りの残高に関する情報」。
「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」に基づいた処置だ。
取引参加者より報告を受けたもののうち残高割合が0.5%%以上のものについて掲載している。
あくまで申告ベースだがこれを見ると空売りの業者手口が一目瞭然。
昔のように手口から売る主体を推理するという手法が可能になっている。
NYダウは23ドル安の27198ドルと反落。
一時27069ドルまで下落して引けにかけて下落幅を120ドル余り縮小した。
NASDAQは19ポイント安の8273ポイントと続落。
S&P500は7ポイント安の3013ポイントと続落。
ダウ輸送株指数は8ポイント高の10784ポイント。
SOX指数は0.26%下落。
VIX指数は13.95。
3市場の売買高は64.7億株。
225先物CME円建ては大証日中比175円安の21485円。
ドル建ては大証比175ポイント安の21485ポイント。
大証夜間取引終値は日中比180円安の21480円。
ドル円は108.59円。
10年国債利回りは2.059%。
◇━━━ カタリスト━━━◇
★LTS(6560)・・・動兆
LTSに注目する。
同社は企業変革・働き方改革・デジタルシフトを支援する企業だ。
ビジネスプロセスマネジメントと先端テクノロジーへの知見がキーワード。
デジタルトランスフォーメーションに関する注目度はここ数年急上昇。
企業のAI、RPA等の業務ロボット導入、ビッグデータを活用したデジタルマーケティングの導入など環境は完全に追い風。
ベトナムの最大手ICT企業の日本法人FPTジャパンとの業務提携、合弁会社設立など拡大基調。
世界の先進国技術調査と調査結果に基づいたコンサルティングも開始。
成長のスピードが高まってきた印象だ。
業績は好調。
今12月期第1四半期は売上高・営業利益ともに過去最高。
営業利益の進捗率は38.7%と高い。
通期も増収増益見通しで8年連続増収、営業利益は最高益更新の見込みだ。
大手企業への支援実績をフックとして市場開拓余地はまだまだ広いと見る。
(兜町カタリスト櫻井)
