「造化」

 
「造化」
 
NY株式市場でNYダウをS&P500は反落。
NASDAQは続伸。
もっともS&P500は下落幅を縮小し200日線を維持した。
北京では米中閣僚級通商協議が開始。
ただ12月の小売売上高が2009年9月以来の大幅な減少となったことで景気減速への懸念が高まった。
小売売上高は前月比1.2%減と2009年9月以来の大幅な減少。
市場予想は0.2%増だった。
「消費者の基調的な力強さに対し疑問符が付いた。
こうした経済指標はFRBの利上げ休止姿勢の確認に向けた地ならしとなる」という声も聞こえる。
AIG、コカ・コーラ、アマゾン、エイボンなどが下落。
米共和党のマコネル上院院内総務のコメント。
「トランプ大統領が国境警備予算を巡る超党派案に署名すると同時にメキシコ国境の壁建設費用を確保するために国家非常事態を宣言する方針」。
これも混乱材料となる可能性があろうか。
10年国債利回りは2.6%水準に低下。
軟調な小売売上高を受けたドルは下落。
ドル円は110円台半ばでの推移。
ドイツGDP速報値は前期比の伸び率がゼロ%で着地。
市場予想(0.1%増)やユーロ圏GDP改定値(0.2%増)を下回った。
これを受けユーロは一時3カ月ぶりの安値を付ける場面があった。
内国歳入庁(IRS)によると2018年分の確定申告は、最初の12日間の平均税還付額が1949ドル。
減税の恩恵を受けた前年の同2135ドルから8.7%減少。
税還付額は総額で約23%減の222億ドル。
申告件数は約16%減の1140万件。
画像処理半導体大手の米エヌビディア第4四半期決算は減収となったものの市場予想は上回った。
ただ第1四半期売上高見通しは予想に届かなかった。
エヌビディアの株価は引け後の時間外取引で7.5%上昇。
 
 
日経平均は後場値を保てず4円安と反落。
「前日までの連騰で800円以上上げた反動」という見方だ。
TOPIXは3日続伸で12月高値からの61.8%戻り達成。
かろうじて3日連続日足陽線。
値上がり1050銘柄、値下がり999銘柄。
新高値15銘柄で今年最高。
新安値9銘柄。
騰落レシオは107.38。
2月SQ値(20481円)に対して3勝1敗。
12月メジャーSQ値(21618円)に向かっての静かな戦いという局面。
NT倍率は13.30倍。
25日線(20662円)からは2.3%のプラスかい離。
200日線(22104円)からは4.4%のマイナスかい離。
昨日跳ね返された75日線は21178円だ。
5日線(20846円)は依然サポート。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲9.284%。
買い方▲12.137%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲6.369%。
買い方▲20.819%。
Quick調査の2月8日時点の信用評価損率は▲15.95%と2週連続の悪化。
空売り比率は42.6%で47日連続の40%超。
2月8日時点の裁定買い残は1326億円減の5674円。
3週連続減だ。
同裁定売り残は272億円減の3294億円。
2週連続の減少。オプションSQをまたいだのが減少につなかった格好だ。
裁定買い残500億円台では悪さも出来ない水準。
日経HVは14.9。日経VIは17.78。
日経平均採用銘柄のPERは12.17倍。
EPSは1737円。PBRは1.12倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比200円安の20990円。
高値21230円。安値20935円。
一目均衡の雲の上限は20910円。
ボリンジャのプラス3σが上値を抑えているが21356円。
プラス2σが21125円。
プラス1σの20893円を見に行くかどうかだ。
昨日のTOPIXは見事にプラス2σで上値を抑えられていた。
プラス2σを超えていなかったから続伸出来たとも言える。
気学では「目先のポイントを作る日」。
来週月曜のNYがプレジデンツ・デーで休場だけに気合は入らないかも知れない。
 
日経朝刊「春秋」でお目にかかった言葉は「造化(ぞうか)」。
葛飾北斎が用いた落款「師造化」が紹介されていた。
造化とは「森羅万象のこと」とだという。
調べてみると・・・。
「万物生成、創造変化。
無限の進歩向上。
創造し化すること。
列子の周穆王篇には『造化の始まる所、陰陽の変ずる所、之を生死と謂ふ』とある。
生は始まりであり、ここに因りて変化し、遂には死に至る。
ここにおける死は単に終わることではなく、動極まりて静になり静極まりてまた動になるが如く、生死もまた一であることを指す。
故に造化は自然を支配する道理であり、万物を生成して変化窮まり無きものをいう」と深い。
相場も造化の世界。
森羅万象を反映した陰陽の生ずるところだ。
しかも間違いなく「万物を生成して変化窮まり無きもの」。
こういう謙虚さで相場に臨場することが必要だろう。
過去の相場師の言葉を紐解いてみると、結局こういう発想に帰着しているような気がする。
 
日経朝刊「4~12月期決算集計状況」。
14日時点では全体の99.6%が通過。
第3四半期売上高は△6.9%、同経常利益は△1.9%、同純利益は△0.2%。
通期見通しで売上高は△5.1%、同経常利益は△2.0%、同純利益は▲1.4%。
これでほぼ着地となった。
 
NYダウは103ドル安の25439ドルと反落。
NASDAQは6ポイント高の7426ポイントと5日続伸。
S&P500は7ポイント安の2745ポイントと5日ぶりの反落。
ダウ輸送株指数は40ポイント高の10537ポイント。
SOX指数は0.25%上昇。
VIX指数は16.23。
3市場の売買高は71.8億株。
CME円建ては大証日中比200円安の20990円。
ドル建ては大証比190ポイント安の21000ポイント。
ドル円は110.47円。
10年国債利回りは2.655%。
 
スケジュールを見てみると・・・
 
15日(金):米小売売上高、鉱工業生産、中国生産者・消費者物価
18日(月):機械受注、米プレジデンツ・デーで休場
19日(火):首都圏新規マンション発売、米NAHB住宅価格指数、独ZEW景況感
20日(水):1月貿易収支、コンビニ売上高、訪日外客数、米FOMC議事録
21日(木):全産業活動指数、米中古住宅販売、CB景気先行総合指数、フィラデルフィア連銀景況感
22日(金):消費者物価指数、はやぶさがリュウオウに着陸予定、独IFO景況感
 
【2月】(9勝5敗で2位、陽線確率64.3%)
 
日銀金融政策決定会合、米FOMC、ECB理事会ともに2月はなし
 
14日(木)GDP速報値、上げの特異日
15日(金)ミュンヘン安全保障会議、変化日
18日(月)米市場休場(プレジデンツデー)
21日(木)下げの日、変化日
22~23日 東証IRフェスタ2019
24日(日)政府主催の天皇在位30周年記念式典
25日(月)「モバイル・ワールド・コングレス」(バルセロナ~28日)
28日(木)変化日
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
ノーリツ(5943)・・・動兆
 
ノーリツに注目する。
同社はガス風呂釜、給湯器大手。
システムキッチン、ビルトインコンロも展開。
給湯器が好調で業績は回復基調。
消費増税の駆け込み需要と海外展開に期待。
 

(兜町カタリスト櫻井)

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