「裁定残逆転」

「裁定残逆転」
 
 
NYダウは続伸。
一時600ドル安から上昇に転じ全面高となった。
取引終了前の1時間に幅広い銘柄に買いが入ったとの見方だ。
「短期的には売り尽くされた印象。
前日の上昇からやや押し戻されただけで終盤に買いが戻った。
短期的な底が形成された感がある」という声が聞こえる。
S&P500はこの2日間の上昇率が5.9%。
中国の景気減速懸念から市場が下落していた2015年8月下旬以来の大きさとなった。
ただ主要3指数は12月に9%超の下落。
S&P500は2008年以来の大幅な年間下落率を記録する見通しだ。
株式相場が一時急反落したことで安全資産としての国債に対する需要が再び高まり、国債利回りは低下。
CB消費者信頼感指数が128.1と、前月から大幅に落ち込み7月以来の低水準。
市場予想の1 33.7も下回った。
低下幅は2015年7月以降で最大となったことも材料となった。
政府機関の一部閉鎖が続いていることも債券市場では先行き不透明感につながっている。
円は対ドルで一時110円台半ばに上昇。
その後は111円付近で推移。
連休明けの欧州株式市場は続落。
NY株式相場が大幅反発した影響は長続きしなかった。
「世界経済鈍化や米中貿易摩擦への懸念が相場の重荷」という見方だ。
VIX(恐怖)指数は29.76に低下。
 
 
木曜の日経平均は寄り付き374円高、大引け750円高と今年最大の上昇幅。
NYダウの過去最高の上昇を受けて買い物一辺倒の動きとなった。
市場心理も少し改善した格好だ。
2日遅れでクリスマスプレゼントを貰ったようなもの。
火曜に空けたマド(20006円→19785円)は埋めた。
日経平均の上昇率3.88%に対しTOPIXは4.9%だった。
日経平均は2日続伸で921円高。
過去5日間の下落幅2350円に対して戻り率39.1%。
NYダウは4日間で1883ドル下落で1086ドルの戻しだから戻り率は57.7%。
「深刻な状況下でも、なんとか掉尾の一振に期待が出てきた」との声も聞こえる。
19785円を上回って引ければ週足は長い下ヒゲをつけた陽線。
「底打ちのサインが点灯する」という見方だ。
東証1部の売買代金は2兆6918億円。
昨年と違って株価の大変動があっただけに年末の薄商いにはならなかった。
値上がり2112銘柄と今年最大。
値下がり11銘柄。
新高値9銘柄、新安値5銘柄とようやく逆転。
騰落レシオは76.17まで上昇した。
NT倍率は13.37倍と低下。
25日線(21332円)からは5.9%、200日線(22248円)からは9.8%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲5.258%。買い方▲20.156%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△2.695%。買い方▲28.137%。
空売り比率は46.4%と高水準を維持。
18日連続の40%超だ。
Quick調査の12月21日時点の信用評価損率は▲19.21%と3週連続の悪化。
12月21日裁定買い残は1699億円減の5578億円。
東日本大震災の時に外資系が徹底した時の約2500億円以来の低水準。
裁定解消で悪さのしようはない。
裁定売り残は670億円増の7033億円。
売り残と買い残の逆転は2016年10月以来。
底打ちサインと見ても良いだろう。
日経VIは31.9.日経VIは27.51。
日経平均採用銘柄のPERは11.27倍でEPSは1781円。
シカゴ225先物終値は大証日中比55円高の20075円。
高値20180円。安値19495円。
欧州株式市場の下落は気がかりだ。
日足陽線が2日連続。
木曜は大陽線だからこれも底打ちサイン。
5日線(19823円)を上抜けたのも好サインだ。
一目均衡の転換線は20349円。
13日に跳ね返された勝手雲の下限は21738円とまだ相当上に位置している。
ボリンジャのマイナス2σは19587円。マイナス1σが20460円だ。
「平成最後の大納会。平成最初の大納会が日経平均の高値だった」という声が聞こえる。
気学では「前場安いと後場引き返す日」。
大発会は「押し目にある時は急伸することあり」となっている。
 
 
NYダウは260ドル高の23138ドルと続伸。
NASDAQは25ポイント高の6579ポイント。
S&P500は21ポイント高の2488ポイント。
ダウ輸送株指数は52ポイント高の9154ポイント。
SOX指数は0.74%の上昇。
CME円建ては大証比15円高の20035円。
ドル建ては大証比55ポイントト高の20075ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比200円安の19820円。
ドル円は110.98円。
10年国債利回りは2.773%。
 
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
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(兜町カタリスト櫻井)

 

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