「荒れる2日新甫」  

週末のNYダウは小幅に上昇。
特にスポーツ用品大手ナイキは最高値を更新。
サッカーワールドカップ効果なのかも知れない。
四半期ベースでNYダウが0.7%高、S&P500Xが2.9%高、NASDAQが6.3%高。
小型株指数のラッセル2000指数は7.4%高。
エネルギー、ハイテク、一般消費財などのセクターが堅調だった。
ただNYダウは4日連続で200日移動平均を下回っている。
FRBは大手銀行を対象としたストレステスト(健全性審査)の第2弾となる包括的資本分析(CCAR)の結果を公表。
ドイツ銀の米子会社を除く34行が合格した。
ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの資本計画は条件付きでの合格だった。
特に大きな影響はなかった印象だ。
トランプ大統領は「現時点でWTO脱退は検討していない」とコメント。
「16日にヘルシンキで開催予定の米ロ首脳会談では、シリアやウクライナ情勢について協議。
ロシアの2016年米大統領選介入疑惑も取り上げる」ともコメントしている。
ミシガン大消費者信頼感指数確報値は98.2と、速報値から1.1ポイント低下。
5月の個人消費支出(PCE)価格指数で個人消費支出は前月比0.2%増と、市場予想の0.4%増を下回った。
一方FRBが物価の目安としている変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は2.0%上昇。
12年4月以来の大幅な伸びとなり6年ぶりにFRBの物価目標である2%に届いた。
10年国債2.833%に低下。
2年債と10年債の利回り格差は30ベーシスポイントで2007年以来の低水準を更新。
EU首脳らが難民・移民問題を巡って合意。
ドイツのメルケル首相への圧力が和らいだとの解釈からユーロ高ドル安傾向。
ドル円は110円台後半での推移。
6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.5で5月の51.9から低下。
市場予想も下回った。
米国との貿易摩擦激化が中国経済の減速につながるとの懸念が拡大する気配。
これを最初に受け止めるのは東京市場だ。
週間ベースでは、ダウは1.3%安、3週続落(累計4.1%下落)。
NASDAQは2.4%安、2週続落(同3.0%下落)。
S&P500は1.3%安、2週続落(同2.2%下落)。
月間ベースでは、ダウは0.6%安で3カ月ぶりに下落。
NASDAQは0.9%高、3カ月続伸(累計6.3%上昇)。
S&P500は0.5%高、3カ月続伸(同2.9%上昇)。
 
週末の日経平均はプラス。
6月29日株高のアノマリーは通用した。
「前場と後場の地合い変化が梅雨明けのような印象」という声もある。
値上がり銘柄数1167(前日725)、値下がり銘柄数829(前日1289)。
新高値銘柄数28(前日30)、新安値銘柄数87(前日162)と落ち着いてきた印象だ。
週間では約212円の下落。
週足は2週連続で陰線。
月足は小幅ながらも陽線(22217円→22304円)。
1月、4月に次いで今年3回目。
前半戦は3勝3敗のイーブンとなった。
25日線(22515円)からは0.9%のマイナスかい離。
騰落レシオは86.25%。
空売り比率は42.9%と40%台継続。
日経VIは19.40。
日経平均採用銘柄のEPSは1683円でPERは13,25倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比15円高の22225円。
7月は「荒れる」2日新甫。
週末に米雇用統計。
4日は独立記念日でNY市場が休場。
6日には通商問題の一つの区切りの日。
そして企業決算も徐々に本格化してくる。
「全体から個へ」という流れに変化する可能性は高い。
気学では「始め高いと反落する。吹き値売り方針の日」。
一目均衡の雲の上限22515円。
勝手雲は6日に黒くねじれている(NYダウは5日に黒くねじれ)。
週間ベースでは、日経平均株価は0.9%安、TOPIXは0.8%安、ともに2週続落。
東証マザーズ指数は1.4%安、日経ジャスダック平均は1.5%安、東証2部指数は1.3%安。
それぞれ2週続落。
月間ベースでは、日経平均株価は0.5%高で2カ月ぶりの反発。
TOPIXは0.9%安で2カ月続落。
東証マザーズ指数は4.0%安、5カ月続落(累計17.0%下落)。
日経ジャスダック平均は2.0%安、5カ月続落(同9.0%下落)。
東証2部指数は1.3%高、2カ月続伸。
 
 
年前半戦の相場は終了。
日経平均が▲2.0%、TOPIXが▲4.8%、東証2部指数が△1.0%。
日経ジャスダック平均が▲2.3%、マザーズ指数が▲11.5%。
東証REIT指数が△6.1%。
同指数は昨年は株式が強い中で独り負けだった。
東証2部指数は東芝が6月に入って切り返したことが寄与した格好。
パフォーマンスが悪いのがマザーズ指数。
ジャスダック平均がTOPIXをアウトパフォームしているのとは対照的だ。
前半戦と後半戦で上昇下落が入れ替わることはよくあること。
今年もこのアノマリーが通用するのかどうかはポイントだ。
また東証1部の売買高は1~6月に1日当たり15億株強と前年同期比で2割減。
年前半としては2004以来14年ぶりの低水準だった。
 
興味深いのはアベノミクス相場7~9月株価動向。
従来は軟調だったが2013~2017年の5年間で7~9月期の日経平均は4回上昇。
その前の20年間(7~9月期の上昇確率30%)とは様変わりとなった、
背景は国政選挙が3回あったこと。
(2013年7月と16年7月は参院選、昨年9月は衆院選)。
9月の自民党総裁選挙も選挙だ。
そして来年の消費増税を踏まえれば景気対策等に期待感は高まろうか。
過去5年間で7~9月期に株価パフォーマンスが良かったセクターは空運、鉱業、非鉄、機械、輸送用機器だった。
 
日経新聞社が主要30業種対象にまとめた7~9月期の産業天気図予測。
自動車とプラント・造船の2業種が改善する。
「晴れ」と「薄日」の合計が4~6月期より2業種増加し20業種に達する。
30業種の天気図を点数化して集計した「日経産業天気インデックス(日経DI)」は30.0。
前期から1.7ポイント上昇し2四半期ぶりに改善した。
主要30業種の天気図

「晴れ」5=化学、建設・セメント、産業・工作機械、旅行・ホテル、人材派遣。
「薄日」15=鉄鋼・非鉄、石油、自動車(1つアップ)、プラント・造船(1つアップ)、情報、通信、家電、精密、食品・飲料、リース、電子部品・半導体、ドラッグストア、ネットサービス、アミューズメント(1つアップ)、広告。
「曇り」5=マンション・住宅、繊維・アパレル、百貨店、スーパー、コンビニエンスストア。
「小雨」3=医薬、貨物輸送、外食。
「雨」2=電力、紙・パルプ。
 
大和のJPX日経400の入替予想。
【新規採用候補】
リクルート(6098)、九電(9508)、コスモ(5021)、出光(5019)、すかいらーく(3197)、ポーラ(4927)、任天堂(7974)、マルハ(1333)、テクノプロ(6028)、古河電(5801)、JXTG(5020)、日ライフL(7575)、ニチアス(5393)、森永(2201)、SUMCO(3436)、エンジャパン(4849)、カプコン(9697)、アウトソ(2427)、ベネ・ワン(2412)、東建(1766)、TIS(3626)、東プレ(5975)、ゼンショー(7560)、クレセゾン(8253)、ユニシス(8056)、シノケン(8909)、東京精密(7129)、三井海洋(6269)、プリマ(2281)、西松(1820)、東鉄工(1835)、日新電(6841)。
 
【除外候補】
ニューフレア(6256)、スルガ(8358)、リコー(7752)、東京きらぼし(7173)、ミツバ(7280)、日信工業(7230)、大王紙(3880)、セイコー(8050)、洋ゴム(5105)、中国銀(8382)、ほくほく(8377)、JAFCO(8595)、バロー(9956)、興銀リ(8425)、アシックス(7936)、高島屋(8233)、群馬銀(8334)、ツムラ(4540)、クラリオン(6795)、西鉄(9031)、アダストリア(2695)、化薬(4272)、航空電子(6807)、サンリオ(8136)、住友大阪(5232)、日光電(6849)、山口FG(8418)、東海東京(8616)、前田建(1883)。
 
 
 
NYダウは55ドル高の24271ドルと続伸。
NASDAQは6ポイント高の7510ポイントと続伸。
S&P500は2ポイント高の2718ポイントと続伸。
ダウ輸送株指数は37ポイント高の10344ポイント。
3市場の売買高は71.6億株。
CME円建ては大証比15円高の22225円。
ドル建ては大証比55ポイント高の22265ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比30円高の22240円。
ドル円は110.69円。
10年国債利回りは2.849%。
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
ラ・アトレ(8885)・・・動兆。
 
じげんに注目する。
同社は中古再生販売が中核で新築マンション開発を再開。
商業施設・ホテルなど収益不動産開発が拡大。
高価格帯マンションも拡大基調。
カンボジア等海外展開にも期待感。

(兜町カタリスト櫻井)

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次