「相克」

 
「相克」
 
週明けのNYダウは190ドル高と反発。
「IBMやシェブロンが買われ2銘柄でダウ上昇寄与度58ドルと指数を支えた」との解釈だ。
ただ中間選挙を控え様子見姿勢は強い。
アップルは相変わらず軟調。
先月発売した新型iPhoneの量産モデル「XR」の増産を中止したことが明らかになったことを悪材料視。
時価総額はほぼ3カ月ぶりに1兆ドルを下回り1銘柄でダウ平均を40ドル近く押し下げた。
2日間での下落率は9%。
2013年1月以来5年9ヵ月ぶりの大きさとなった。
ナスダック総合株価指数は続落。
アマゾンやアルファベット、フェイスブックなどの主力株が軒並み下落。
トランプ大統領が「IT大手に対し独占禁止法の適用を真剣に検討している」と語ったことを嫌気した格好だ。
「GAFAに強まる逆風」という声が聞こえる。
S&P500は小幅高。
ISM非製造業景況感指数は60.3と前月から1.3ポイント低下。
ただ市場予想(59.5)ほどは悪化せずに着地。
債券市場は小動きで10年国債利回りは3.20%。
ドル円は113円台前半での推移。
原油先物は6日続落。
VIX(恐怖)指数は19.90。
SKEW指数は115.73と低下し今年最低水準。
 
 
日経平均は終値で344円安。
寄り付き241円安から100円ほど下落幅を拡大した。
ファーストリテの下落寄与度がちょうど100円だったのも影響したのだろう。
週末の566円高に対し61.9%の下落幅。
「フィボナッチ(黄金分割)0.618近似値」という意味のない解釈もある。
「金曜のアップル株の時間外の大幅下落で2日の米株安はある程度織り込み済みかと思われた。
しかし雇用統計を受けて長期金利が上昇したため、楽観ムードが冷やされた。
ただ新興指数はプラス。
投信設定も追い風となりゲームやバイオなど個人投資家の人気の高いところには資金が向かっている」という見方だ。
新高値8銘柄、新安値36銘柄。
騰落レシオは73.36まで低下した。
NT倍率は13.35倍。
25日線からは3.1%、200日線からは2.3%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲9.278%(前日▲10.043%)。
買い方▲12.634%(前日▲12.302%)と拮抗継続。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△1.3%(前日△2.39%)。
買い方▲20.91%(前日▲22.31%)。
売り方がなかなかマイナスにならないのは奇妙な状況。
もっとも裁定買い残が1兆614億円ではさほどの悪さもできなかろう。
空売り比率は46.3%で25日連続の40%超。
日経HVは28.3。
日経VIは28.32と結構高いところを維持している。
日経平均採用銘柄PERは12.55倍。
EPSは1744円で前日の最高水準1748円からは減少。
しかし昨日のソフトバンクの決算を明日どう反映するかは楽しみだ。
昨日前場のTOPIXの下落率は0.76%。
結果的に日銀は今月2回目のETF買いを行った。
あと年末までの枠は10回。
さあどうするという局面でもある。
シカゴ225先物終値は大証日中比10円安の21990円。
高値22080円、安値21860円。
気学では「人気に逆行し前後場仕成を変える日」。
米中間選挙の水曜は「良く動く日にして前後場足取りが変わる」。
水曜は「株安の特異日」でもある。
木曜は「吹き値売り方針の日。初め高くても後場安し」。
ソフトバンクとファーストリテの相克という指数プレイに終始するのだろうか。
荒れるSQ週ではある。

(兜町カタリスト櫻井)

 

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