「水無月反騰」
米国株式市場は急反発。
主要株価3指数はそろって5カ月ぶりの大幅高となった。
理由は2つ。
一つはパウエルFRB議長の利下げの可能性への言及。
FRBが世界的な貿易戦争などに起因するリスクに適切に対応する」からの類推だ。
もう一つは、中国商務省の「通商問題を巡る米国との見解の違いは対話と交渉で解決すべき」というコメント。
対話相手の米国側の反応はないが、市場心理は改善した。
加えればメキシコのロペスオブラドール大統領。
米国との移民問題について「6月10日より前に米国と合意が得られる」という見通しを示したことも好材料。
結局、このタイミングでの下落継続を嫌った市場心理が綾なした好意的解釈の積み重ねでの大幅高ということになる。
前日に調整局面入りが確認されたはずのNASDAQはアップルとマイクロソフトを中心に反発した。
2017年9月以来の低水準利回りの2.06%台だった10年国債利回りは2.12%台に上昇(価格は下落)。
ドル円は108円台前半と小動き。
イスラム圏でラマダン明け→FRBが金融政策運営の見直しに向けての会議(→5日シカゴ)プラス天安門事件から30周年通過。
このスケジュールの消化が株安株高の流れだったというのは後講釈。
恐怖と欲望指数は26ポイント。
ダウ輸送株指数は1万ポイント台復活。
SOX指数は4%超の上昇。
火曜の日経平均はターンオーバーの反復。
日経平均は寄り付き25円高、一時100円以上下落して終値は2円安。
日足は陰線で5日続落。
対してTOPIXは0.13ポイント高。
「東証1部の騰落状況(上昇70.7%、下落26.9%)から見る限りTOPIXが実態。
3日ぶりの反発市況」という声もある。
日経平均の5日続落の理由はソフトバンクの今年初の5日続落。
1銘柄で日経平均のマイナス寄与度は35円だった。
昨年12月18日→29日の6日続落以来の記録。
この時は6日間で18.9%の下落。(今回は5日間で11.7%下落)。
「日経平均は5日線(20673円)を早々に上回ることができるかが焦点」という声もある。
値上がり1515銘柄、値下がり576銘柄。
新高値16銘柄、新安値193銘柄。
騰落レシオは75.84。
NT倍率は13.61倍。
25日線からは4.3%、200日線からは6.2%のマイナスかい離。
サイコロは4勝8敗で33.3%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲5.230%。
買い方▲15.007%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲3.836%。
買い方▲22.804%。
5月31日時点の信用買残は453億円増の2兆2849億円。
同信用売残は151億円減の8479億円。
空売り比率は47.3%で57日連続の40%超。
もう連続40%超の記録は話題にもならない。
日経平均採用銘柄のPERは11.56倍でEPSは1765円。
PBRは1.03倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比370円高の20730円と高値引け。
安値は20285円だった。
日足も週足も移動平均線はまだまだはるか上。
一目均衡の雲も同様だ。
勝手雲の下限でさえ21203円と21000円台。
昨日サポートとなったボリンジャーのマイナス2σが20288円。
マイナス1σ20804円だ。
水曜は「案外高き日なり。逆に安き時は翌日高し」。
木曜は「弱日柄にして、じり安を見せること多し」。
金曜は「初め安いと後高く、初め高いと反落する」。
上昇期待をSBGやファーストリテなど高指数寄与度銘柄が打ち消して欲しくない。
値上がり銘柄の方が多いのに指数はマイナスという歪な展開でなく素直な反応が求められている。
今年10勝10敗と5分の水曜日。
5勝14敗と唯一負け越し且つ令和で4連敗の木曜の上昇につながる動きが欲しい。
今年に入っての日経平均の曜日別勝敗(6月4日まで)。
月曜13勝5敗◯。
火曜11勝10敗◯。
水曜10勝10敗△。
木曜5勝14敗●。
金曜12勝9敗◯。
2019年上期ヒット番付。
東の横綱が「令和」。西の横綱が「スマホペイ還元」。
以下、「10連休」、「任天堂、大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」。
「東京五輪チケット」。「ダイナミックプライシング」、
「樹木希林」、「跳んで埼玉」、
「ライオン、ルックプラスバスタブクレンジング」、「花王、アタックZERO」、
「ローソン、バスチー」、「トヨタ新型RV4」、
「無印良品銀座」、「スタバリザーブロースタリー東京」、
「ムーミンバレーパーク」、「うんこミュージアム」。
なんか違うような気もするが・・・。
NYダウは512ドル高の25332ドルと反発。
NASDAQは194ポイント高の7527ポイント。
S&P500は58ポイント高の2803ポイント。
ダウ輸送株指数は323ポイント高の10083ポイントと1万ポイント台復活。
SOX指数は4.21%上昇。
VIX指数は17.04。
3市場の売買高は75.3億株。
225先物CME円建ては大証日比370円高の20730円。
ドル建ては大証比365ポイント高の20765ポイント。
ドル建ての方が珍しく下だ。
大証夜間取引終値は日中比370円高の20730円。
ドル円は108.14円。
10年国債利回りは2.121%。
◇━━━ カタリスト━━━◇
ヤマ発(7272)・・・動兆
ヤマハ発動機に注目する。
同社は2輪で世界大手。
マリン関連、産業ロボットも拡大。
半導体後工程製造装置の一貫生産目指した3社事業統合に期待。
インドの二輪車電動化も追い風。
研究開発型ファブレス半導体企業DMP(3652)との資本・業務提携。
AI関連に軸足移行という解釈だ。
リバウンド期待。
(兜町カタリスト櫻井)
