「欲望と物足りなさ」
週明けの1日のNY株式市場は続伸。
NYダウは117ドル高の26717ドル。
一時290ドル超上昇し昨年10月の過去最高値を上回った場面もあった。
NASDAQは4日続伸。
84ポイント高の8091ポイントと5月上旬以来の水準を回復。
S&P500は3日続伸。
22ポイント高の2964ポイントと過去最高値を更新した。
米中貿易協議が再開。
米政府による追加関税「第4弾」の発動見送りやファーウェイへの汎用品の輸出を認める方針を示したことを好感。
アップル、マイクロンなどハイテクセクターやキャタピラが上昇。
一方ボーイングが下落しNYダウを50ドル余り引き下げた。
もっとも買い一巡後は伸び悩んだ格好で物足りなさは残った展開。
午後のNYダウは16ドル高まで上昇幅を縮小する場面があった。
「米中政府が解決しなければならない問題は多く、早期に最終合意に達するとはみていない」という声も聞こえた。
NYダウは6月に7%あまり上昇し、上昇幅が1784ドルと過去最大。
「好材料はある程度は織り込まれていた感があり、上値では利益確定や持ち高調整の売りが出やすい」という見方もある。
ISM製造業景況感指数は市場予想の51.0に対し51.7で着地。
市場予想を上回ったものの3カ月連続で低下。
2016年10月以来の低水準となった。
中国の購買担当者景気指数(PMI)も2カ月連続で境目となる50を下回った。
「世界景気を取り巻く不透明感は相場の重荷」という解釈だ。
10年国債利回りは2.031%。ユーロ圏の6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月から低下。
ドイツ10年国債利回りは一時マイナス0.36%台前半まで沈み、
過去最低を更新。
ドル円は108円台半ばでの推移。
ダウ輸送株指数は上昇。
SOC指数は一時5%超上昇して2.64%高。
VIX指数は14.06まで低下。
SKEW指数は119.86。
恐怖と欲望指数は55。
7月初日の寄り付きは大きくマドを開けて291円高、終値454円高。
2月12日531円高、1月7日477円高に次いで今年3番目の上昇幅。
そして令和の時代では最大の上昇幅。
「ともに週明けだった」という指摘もある。
「後場の動意の薄さにはやや物足りなさはある」という贅沢な声も聞こえ始めた。
ほぼ全面高の中で目立ったのはハイテクセクター。
日経平均上昇寄与度上位は東エレ、ファナック、ファーストリテ、TDK。
「仲良くみんなで値上がり」という見方だ。
東証1部の売買代金は2兆2028億円。
値上がり2010銘柄。値下がり108銘柄。
新高値96銘柄、新安値3銘柄。
騰落レシオは101.29まで上昇した。
25日線(21069円)、75日線(21406円)は上向き。
200日線(21632円)はあと少しだ。
25日線からのかい離はプラス3.13%。
5%プラスかい離で22069円と計算できる。
金曜の空売り比率は49.2%で75日連続の40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は10.5%と3月18日の14.6%に近付いていた。
月曜は41.9まで低下したがそれでも40%超は76日連続。
執拗な空売り姿勢は変わらない。
空売り規制なし銘柄の比率は6.1%まで低下した。
NTレシオは13.71倍。
サイコロは7勝5敗で58.3%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲9.518%。
買い方▲10.014%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲7.990%。
買い方▲15.746%。
日経HVは14.4、日経VIは15.15。
東証1部単純平均株価は2157円(昨年末が2077円、3月4日高値が2261円)。
日経平均採用銘柄のPERは12.16倍。6月20日以来の12倍台。
EPSは1787円。
PBRは1.08倍でBPSは20120円。
ドル建て日経平均は200.53と終値ベースで200ポイントを超えてきた。
昨年10月22日以来約8ヶ月ぶりのことになる。
シカゴ225先物終値は大証日中比90円安の21680円。
高値21805円、安値21525円。
「米中首脳会談のポジや米朝会談を踏まえれば21400円ー21500円レベルに期待できようか」。
というのが昨日書いたコメントだったがそれ以上の上昇となった月曜。
6月21日以来の75日線(21402円)上抜け。
5月7日以来の200日線(21638円)上抜け。
13週線は21399円はサポートに変わった。
12ヶ月線(21777円)と24ヶ月線(21764円)はまだ上にあって微妙にデッドクロス。
週足の一目均衡の雲の下限は21790円。
上抜ければ昨年12月以来のこと。
日足の一目均衡の雲の下限は21366円で上限は21557円。
これは上抜けた。
ボリンジャーのプラス1σが213171円、プラス2σが21672円。
ココまでは上抜けた。
限界値のプラス3σは21973円。
気学では「変化注意日。後場の足取りに注意せよ」。
水曜は「逆向いの日。突っ込み買い、吹き値売りで駆け引きせよ」。
木曜は「前日の相場に反して動く日」。
金曜は「人気に逆行して動く日。逆張り方針良し」。
7月は「上旬は押し目買い。吹き値は利入れして、下旬押し目あれば買い」。
3日のニトリHDや4日のセブン&アイ、ABCマート、5日のイオン。
小売を中心に3ー5月決算企業の業績発表が開始。
週末は米雇用統計と「懲りない」スケジュールは続く。
5月8日高値が21639円。
7日とのマド埋め水準は21923円。
ここを取ってくれば上の小島がつながることになる。
まずは4月12日の高値21878円が欲しい。
上がってくると更に上を欲しがるのも投資心理。
あるいは市場心理だ。
NYダウは117ドル高の26717ドルと続伸。
NASDAQは84ポイント高の8091ポイントと4日続伸。
S&P500は22ポイント高の2964ポイントと3日続伸。
ダウ輸送株指数は43ポイント高の10505ポイント。
SOX指数は2.64%上昇。
一時5%超上昇した場面もあった。
VIX指数は14.06と低下。
3市場の売買高は70.4億株と減少。
225先物CME円建ては大証日中比90円安の21680円。
ドル建ては大証比75ポイント安の21695ポイント。
大証夜間取引終値は日中比110円安の21110円。
ドル円は108.42円。
10年国債利回りは2.031%。
(兜町カタリスト櫻井)
