8月初日のNY株式市場は上昇。
NYダウは6日続伸となり5日連続で終値としての市場最高値を更新。
2万2000ドルに迫る局面を迎えた。
JPモルガンは1.34%高、ゴールドマン・サックスは0.74%高。
「共和党とトランプ大統領の減税とインフラ支出拡大の政策期待は後退。
しかしNYダウは年初来で11%上昇。
ワシントンの政界で政策が全く前進していない点を踏まえると偉業が成し遂げられた」という声が聞こえる。
S&P500のPERは18倍で10年平均の14倍を上回って推移している。
もっともフォードやGMなど自動車セクターは下落。
引け後に発表されたアップルの決算はアイフォーンの販売が市場予想を上回り売上高が7.2%増で着地。
株価は時間外で約6%上昇。
過去最高値を上回った。
「2日のNY株式の上昇期待感につながる」と見られている。
VIX(恐怖)指数はほぼ変わらずの10.27。
VIX指数のオプションの出来高は約17万枚と通常の1.2倍。
「短期的なヘッジに傾いている。
9月20日に指数が26以上なら最大の利益を得る取引になっているとの観測」との指摘がある。
ISM製造業景気指数は56.3で着地。
2014年8月以来およそ3年ぶりの高水準をつけていた前月の57.8から低下。
市場予想の56.5を下回った。
6月のコア個人消費支出価格指数の伸びは前月比0.1%、前年比1.5%。
建設支出(季節調整済み)は前月比1.3%減の1兆2057億ドル。
金額ベースで2016年9月以来の低水準。
市場予想は0.4%増だったが公共部門の大幅な落ち込みが響いたとの解釈。
債券市場は上昇(利回りは低下)した。
ユーロ圏GDP速報値は前期比0.6%、前年比2.1%の増加。
市場予想とほぼ一致で着地。
主要6通貨に対するドル指数は一時15カ月ぶりの安値。
ドル・円は6週間ぶりに109円台まで下げる場面があった。
火曜の日経平均は一時2万円回復と新興市場の急落の混在。
東証1部の新高値は116銘柄。
一方マザーズ市場の値上がり銘柄は18銘柄。
極端なコントラストとなった。
市場では「謎の月初高」との声。
「これで14回目。
その翌日の7月は反落。
6月、5月は続伸。
特に6月はいきなり2万円乗せ」という声が聞こえる。
ドル建て日経平均は181.36ポイントまで上昇。
年初来高値の183.84(6月6日)に接近してきた。
NT倍率は12.27と1月7日の12.18に接近。
下向きに転じた25日線(20059円)からはマイナス0.4%の乖離。
信用買い残は428億円増加し2兆6639億円。
1年4ヶ月ぶりの水準まで積み上がった。
売り残は69億円減少し9437億円。
松井証券経由の信用評価損率で買い方はマイナス5.873%まで悪化。
売り方もマイナス12.808%と悪化している。
マザーズネットストック信用評価損率で売り方はマイナス4.5%。
買い方はマイナス13.61%。
空売り比率は39.6%と3日ぶりの40%割れ。
225先物大証夜間取引終値は日中比40円高の20020円と2万円台回復。
日経朝刊スクランブルでは「仮にPERが14倍でも、
計算上はEPSが1470円程度まで切り上がれば日経平均は201000円に届く」との勇ましい指摘。
全体の36.4%が通過した第1四半期決算は売上高7.9%増。
経常利益31.7%増、純利益58.9%増。
通期売上高は5.5%増とプラスに転じ、経常利益は7.7%増。
純利益は13.2%増。
3月末の日経平均株価18909円に増益率13.2%を乗じれば21404円と計算可能だ。
一目均衡の雲の上限19990円を抜ければ青空。
ボリンジャーのマイナス1σが19982円、プラス1σが20140円。
上海総合株価指数は年初来高値を更新。
言論統制強化でブログが1000件超閉鎖された国の方が株価が安定しているというのは少し不条理だろう。
日経スクランブルで垣間見えた苦心の文章。
テーマは東芝の2部降格。
シャープの時価総額1.9兆円、東芝が1.1兆円。
これで2部市場の3割近い。
東芝の前期最終赤字は1兆円近く。
2部上場500社の利益合計額を上回る。
前期実績ベースのPERが計算不能になる可能性が指摘された。
一方で日経平均は東芝の替わりにエプソンが採用。
「日経平均の予想PERやEPSの正確性がさらに増す」。
「さらに」というのはどうだろう。
「少し」程度のものではないかと思うが日経平均株価だけに「さらに」と付け加えざるを得なかったのだろうか。
「東芝のせいで仮の指標、という皮肉もあった投資のモノサシは角度が一段と高まる」。
そして登場したのは「まずは15年8月に付けたアベノミクス相場の高値(20868円)を試せるか」。
だいぶ強気の相場観が登場し始めた印象。
NYダウは72ドル高の21963ドルと6日続伸。
5日連続で史上最高値を更新した。
NASDAQは14ポイント高の6362ポイントと4日ぶりに反発。
S&P500は6ポイント高の2476ポイント。
ダウ輸送株指数は37ポイント安の9145ポイント。
3市場の売買高は62億株。
CME円建ては大証比25円高の20005円。
ドル建ては大証比35ポイント高の20015ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比40円高の20020円。
ドル円は110.365円。
10年国債利回りは2.251%。
非公式外資系5社動向は売り1410万株、買い1550万株。
金額ベースは59億円の買い越し(2日連続)。
売りはその他金融・銀行・証券・食品・非鉄・精密・繊維セクターなど。
買いは情報通信・その他製品セクターなど。
売買交錯は薬品・サービス・電機セクターなど。
《寄り前の外資系動向》
2017年
8月 110万株売り越し 買い2日,売り1日
7月 1500万株売り越し 買い10日,売り10日
(半期合計 8320万株買い越し 買い69日,売り53日)
6月 330万株買い越し 買い10日,売り12日
5月 4510万株買い越し 買い16日,売り4日
4月 870万株売り越し 買い9日,売り10日
3月 960万株売り越し 買い8日,売り14日
2月 3010万株買い越し 買い17日,売り3日
1月 2300万株買い越し 買い9日,売り10日
2016年(1億500万株売り越し 買い111日,売り134日)
2015年(1億1638万株買い越し 買い140日,売り103日)
◇━━━ カタリスト ━━━◇
朝日放送(9405)・・・動兆
朝日放送に注目する。
同社はテレ朝系列の大手。
持株会社への移行が奏功。
6月以降株価は右肩上がりで展開。
甲子園の季節でもある。
(兜町カタリスト櫻井)
