「未来へ」

「未来へ」
 
多くの市場関係者から異論が出てきた今朝の日経朝刊「スクランブル」。
見出しは「戻り相場、迫る賞味期限」。
「底入れが見えない業績と株価のギャップは広がるばかり。
戻り相場の賞味期限がそろそろ気になってくる」というのが結論。
経済のファンダメンタルズの裏付けのない上昇は1980年代まで繰り返された「不況下の株高」の再現。
海外では「ベア・マーケットラリー」としてしられているという。
2000年以降に4回起きた日本株のベア・マーケットラリー。
グローバルPMIが52を下回って株価が上昇したのは01年3月、08年3月。
そして12年6月と15年9月を底としての上昇パターン。
株価が安値から天井に至る時間軸は2ヶ月~2ヶ月半。
安値からの上昇率は平均約15%。
今は12月安値から2ヶ月。
そして上昇率は12%。
「今回のベア・マーケットラリーはそろそろ終わりを迎えるタイミング」というのが結論。
「最終的には企業業績が株価を決める」は正しい。
しかし「増収減益」の背景はコスト増と言う指摘。
「主因は減価償却費と陣形費の増加。
これを吸収する増収が期待できなければ、企業のコスト削減の進展度合いが増益達成の分水嶺となる」。
論理的には間違ってはいない。
しかし・・・。
減価償却費は設備投資拡大の裏返し、人件費の増加はコストではあるが景気に対する影響は悪くはない筈。
つまり、成長経済には必要なことでもあろう。
デフレ経済に慣れきってしまうと「コスト削減」が錦の御旗になるが、成長経済では状況は異なる。
たぶんこの差が相場観の強弱になるのだろう。
設備投資が悪役だというなら、社会は進まない。
十年一日の如く、明日は今日より明るくない。
市場関係者の言は「だから、何なの!?
日本株、下げたいの!?
警鐘を鳴らしたいの!?」。
首肯。
 
《兜町ポエム》
 
「未来へ」
 
ほら足元をみてごらん
これが株価の歩む道
ほら前を見てごらん
あれが株価の未来
 
相場がくれたたくさんのやさしさ
愛を抱いて歩めと繰り返した
あのときはまだ
初心者で意味など知らない
いつも株価を見続けて
一緒に歩んできた
 
夢はいつも空高くあるから
届かなくて怖いね
だけど追い続けるの
 
自分のストーリーだからこそ諦めたくない
不安になるとチャート眺め
一緒に歩んできた
 
その気だるさを時には嫌がり
放れた株へ素直になれず
 
ほら足元をみてごらん
これが株価の歩む道
ほら前を見てごらん
あれが株価の未来
新値へ向かって
ゆっくりと歩いて行こう

(櫻井)

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