「有無はともかく45日は過ぎた」
NY株式市場は反発。
NYダウは一時292ドル(1.2%)安の場面から切り返した。
好材料は英フィナンシャル・タイムズの報道。
「ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が米中通商協議が進められる中、
米政府は中国製品に対する新たな関税措置の導入を保留している」と明らかにしたという。
事の真偽はともかく「市場は明るいニュースに反応しやすくなっている」という解釈だ。
アップルは5日ぶりに反発しハイテクセクターの下落は落ち着いた格好。
10月の小売売上高は前月比0.8%増と前月の落ち込みから大幅に持ち直し。
市場予想は0.5%増。
自動車や建材の好調だった。
債券利回りは低下(価格は上昇)。
英政府はブレグジット協定の暫定合意案を閣議了承したが、これに抗議してラーブ離脱担当相が辞任。
ポンドは急落。
1日の下落としては対ユーロで2006年10月、対円で2月下旬以来の大きさとなった。
ドル円は113円台後半での推移。
ガソリン在庫の減少やOPEC減産の可能性から原油先物は続伸。
木曜の日経平均は反落。
寄り付きは176円安。
終値は42円安。
「下げがきつかったのは序盤の数分。
引けでは小幅安。底堅さが印象づけられた」との見方だ。
下を売り叩く動きではなかったのも明確だった。
値上がり1111銘柄、値下がり911銘柄と値上がりの方が多い展開。
新高値7銘柄、新安値154銘柄。
市場からは「アップルショック」の声が聞こえる。
直近で20%下落したとはいえ、アップルは過去にも大幅な下落相場から復活したという歴史のある株。
2013年から14年にかけては45%、15年から16年にかけては33%の下落率を記録。
だから「20%ぐらいで大騒ぎするな」という感情だろう。
騰落レシオは89.61%。
NT倍率は13.30倍。
25日線(22071円)からは1.2%、200日線(22336円)からは2.4%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲8.542%。買い方▲13.781%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△6.88%。買い方▲22.25%。
空売り比率は45.1%と10月1日から33日連続40%超で記録に並んだ。
日経平均採用銘柄のPERは12.26倍。
EPSは1778円。
シカゴ225先物終値は大証日中比115円高の21935円。
高値21940円、安値21540円。22000円をターゲットに捉えてきた。
ダウ輸送株指数とSOX指数の上昇は日本株にとって微かな追い風だ。
勝手雲の下限は21829円、上限は22011円。
ここを抜ければ10月10日以来の青空となる。
結果的に11月はボリンジャーのマイナス1σ(21604円)がサポートを継続している。
10月31日以降12日連続で上昇と下落を交互に繰り返しており金曜は上昇の順番。
気学では「変化を起こす注意日」。
「45日前通告ルールによる12月決算のヘッジファンド等の解約日は通過」という見方もある。
その45日前ルール。
もともと信頼性にはかける観測。
月末の「ドレッシング観測」みたいなもので本当にあるのかないのは不明。
そもそも換金の必要性はいつ生じるかはわからないもの。
オプションの権利行使のアメリカンタイプとヨーロピアンタイプみたいなものだ。
因みにアメリカンタイプは権利行使日(満期日)までいつでも権利行使できる型。
ヨーロピアンタイプは権利行使日(満期日)のみ権利行使できる型。
バミューダタイプは1週間に1回とか月に1回権利行使できる型だ。
そもそも「45日ルール」は慣例でもある。
もっとも今年のヘッジファンドの運用は悪い。
10月のグローバルヘッジファンド指数は月間下落率が3.1%。
2011年8月以来のマイナスだ。
2011年は年間マイナス8.9%。
7年ぶりの悪い運用となっている。
「成績の悪いファンドは解約される」というのが通説。
だったら今年の秋は解約の嵐だったに違いない。
原油価格の下落はオイルマネーの動きもネガにしたとも推測できようか。
『平成己亥(つちのとい)三十一年、称元の年の相場予見』
上へ下へと繁茂の株価
絶好調の落とし穴
明るい太陽暗闇新月
多くの糸がもつれ合い
盛の相場も時には中庸
今だけ、カネだけ、自分だけ
買っているのは株・株価?
土を通って清流は
ふとした境で濁流に
夜霧の空から次世代へ
孤高の樹木は真っ直ぐに立つ
NYダウは208ドル高の25289ドルと5日ぶりの反発。
NASDAQは122ポイント高の7259ポイントと反発。
S&P500は28ポイント高の2730ポイントと6日ぶりの反発。
ダウ輸送株指数は158ポイント高の10615ポイント。
SOX指数は3.34%の上昇。
3市場の売買高は86.7億株。
CME円建ては大証比115円高の21935円。
ドル建ては大証比130ポイント高の21950ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比10円高の21830円。
ドル円は113.62円。
10年国債利回りは3.110%。
スケジュールを見てみると・・・。
16日(金):米鉱工業生産、対米証券投資
19日(月):貿易統計、米NAHB住宅指数、メキシコ休場
20日(火):住宅着工件数、マレーシア、インドネシア、ブラジル
21日(水):全産業活動指数、訪日外客数、米耐久財受注、CB景気先行指数、中古住宅販売、インド休場、欧州委員会はイタリアへの制裁を財務相理事会に勧告の可能性
22日(木):消費者物価指数、米感謝祭、NY休場
23日(金):勤労感謝の日で休場、米ブラックフライデー、25年万博の開催国決定
17日(土)水星逆行開始
21日(水)変化日、株高の日
22日(木)米サンクスギビングイデーで休場、株高の日
23日(金)勤労感謝の日で休場、米ブラックフライデーで半日立会い、
25日(日)海王星順行開始
26日(月)「11月3連休明けは株高」の特異日、米サイバーマンデー、
27日(火)変化日
28日(水〉株高の日
30日(金)G20首脳会議(~1日、ブエノスアイレス)
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PCI(3918)・・・動兆。
PCIに注目する。
同社は自動車、家電などの組み込みソフト開発が中核。
車載向け軸にソフト開発順調。
AppGuardのリセラー契約も順調でセキュリティ事業に期待感。
2019年9月期も増収増益見通し。
来期も引き続き増配見通しだ。
(兜町カタリスト櫻井)
