「日経平均の2019年3月末値は21205円」

 
「日経平均の2019年3月末値は21205円」
 
過去最高の上昇幅を記録した翌日のNY株式市場は値動きの荒い展開。
主要株価3指数は一時1%超上昇する場面もあったがFRBの利下げ後に3%近く下落して引けた。
NYダウの終値は前日比785ドル安の25917ドル。
高値27084ドル、安値25706ドルと日中値幅は1378ドルだった。
FRBが0.5%緊急利下げを実施。
「新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響の大きさが一層意識された」との解釈だ。
緊急利下げは世界的な金融危機に見舞われた2008年以来。
FOMCの2週間前倒しで対応した形が危機感を煽ったという皮肉な展開だ。
トランプ大統領に「パウエル議長の動きは遅い」と言われたという背景もあったのだろうか。
金融政策の選択肢を徒に狭めた格好となった。
FRBが4月のFOMCで追加利下げを決定するとの観測も高まった。
「利下げは世界経済が直面している問題の大きさを浮き彫りにした。
通常なら市場は利下げを歓迎するし、利下げを望んでいた。
利下げが実施されたら問題は次は何かということだ」との声も聞こえる。
新型肺炎の問題を金融政策に置換したことが仇になった印象。
「FRBの政策変更は失敗したようだ。
FRBが利下げする必要はなかった。
なぜなら利下げしても新型ウイルスの感染拡大阻止にはつながらないからだ」。
これがマトモな見方だろう。
なんでも欲しがる市場に迎合しても市場は優しく応えてくれる訳ではないというのが明確だ。
10年国債利回りは一時1%を下回り過去最低を更新。
30年国利回りも一時1.507%まで低下し過去最低を更新。
2年国債利回りは一時0.628%まで低下し約4年ぶりの低水準を更新。
10年国債利回りは0.999%。
2年国債利回りは0.701%。
緊急利下げを受けてドルは下落。
「米国には利下げ余地があるが他の先進国は金利が過去最低水準にあるため利下げには消極的。
それがドルの重荷」との見方だ。
ドル円は107円台後半。
恐怖と欲望指数は13→10。
SKEW指数は123.06に低下。
 
 
日経平均は寄り付き307円高、終値261円安と反落。
前日の上昇幅を消してのマイ転。
日足は3日ぶりの陰線。
東証1部の売買代金は3兆720億円と6日連続の3兆円超(22日連続の2兆円超)。
値上がり189銘柄(前日1892銘柄)。
値下がり1938銘柄(前日240銘柄)。
新高値1銘柄(前日0銘柄)。
新安値84銘柄(前日583銘柄)。
騰落レシオは58.35(前日60.09)。
NTレシオは14.01倍。
2月20日の14.02倍に迫ってきた。
サイコロは3勝9敗で25.0%。
右肩下がりの25日線(23031円)からは8.46%のマイナスかい離。
右肩下がりになった75日線は23402円。
右肩下がりになった200日線(22183円)からは4.96%のマイナスかい離。
5日線(21588円)ははるか上。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲2.624% 。
買い方▲18.525%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△4.871%。
買い方▲29.941%。
空売り比率は49.0%で15日連続の40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は8.0%。
2月28日時点の信用売り残は1947億円減の7435億円。
2週ぶりの減少。
同信用買い残は454億円減の2兆3479億円。
2週連続の減少。
信用倍率は3.16倍(前週2.55倍)。
日経HVは23.9、日経VIは37.80。
日経平均採用銘柄の予想PERは12.99倍。
EPSは1623円。
PBRは1.01倍。
BPSは20873円。
PBR1倍割れ容認か回避かの瀬戸際だ。
225先物採用銘柄の益回りは7.70%。
ドル建て日経平均は195.66(12月13日が219.64)。
東証1部単純平均株価は38円安の1959円。
(2019年末2327円、2018年末2077円、2017年末2946円)。
売買単価は1740円(前日1730円)。
東証1部の時価総額は573兆円。
シカゴ225先物終値は日中比100円安の20880円。
高値21725円、安値20675円。
気学では「逆行性強き日」。
木曜は「気味が悪くても突っ込み売りは見送り。悪目買い狙え」。
金曜は「高下荒く前後場波動を異にする」。
ボリンジャーのマイナス3σ(収まる確率99.7%)が20589円。
マイナス2σ(収まる確率95。4%)が21403円。
RSIが16.85。
RCIが2.20。
今年5勝3敗の水曜日は変化日かつ株高の日ではある。
水星逆行終了まであと1週間。
日経平均の2019年3月末値は21205円、
同3月中平均は21414.88円。
トピは1602ポイント。
終値ベースは1591ポイント。
 
 
今年の曜日別勝敗(3月3日まで)

月曜2勝5敗
火曜3勝5敗
水曜5勝3敗
木曜4勝4敗
金曜4勝4敗
 
トランプ大統領の2日のツイート。
「いつものようにジェイ・パウエルとFRBは行動するのが遅い。
ドイツなどは自国経済に資金を注ぎ込んでいる。
他の中央銀行はもっと積極的だ。
米国はあらゆる正当な理由から最も低い金利を設定すべきである。
今は競争上不利な状態。
私たちはリードすべきで後追いすべきでない」。
これが効いたのか、FRBは0.5%の金利引き下げに動いた。
引き下げ観測だけの時点の一昨日のNYダウは過去最大の上昇幅。
そして実現した昨日は大幅安。
格言は「希望で買い、実現で売る」。
あるいは「噂で買い、事実で売る」。
最近は「ツイートで買い、事実で売る」という変形バージョンも登場した。
「相場は場は期待で動くもの。
その期待が事実の発表によって実現または消滅した時。
それまで買っていた人や売っていた人が次の行動に移るために反対売買に転じる。
結果として株価は反転」。
わかりにくい相場でも人の心理と行動の原理原則は失われていないと考えるべきだろう。
それにしても、利下げが短期的には警戒感を惹起したという皮肉。
これは政策等の動きでよくあることだ。
何でも欲しがる市場に政策当局は迎合してはいけないという好事例かも知れない。
まさにアイロニー(皮肉)と表現される事態だろう。
もっとも米金融政策に関しては大統領まで登場するからややこしい。
 
新型ウィルス肺炎の震源の中国・武漢での投資口座開設が増えているとの報道。
封鎖された武漢での籠城生活の潤いがゲームと同様に投資であるという。
ある証券会社の武漢支社の口座開設は武漢封鎖後に大きく伸びたという。
そして「投資熱」という言葉も登場してきた。
NYや中国とのこの「投資熱」の違いはそれこそ埋め込まれた記憶の歴史。
概ね30年で一世代が後退すると、東京に残された記憶はバブル崩壊後の展開。
「株は儲かる」として育った人と「株は損する」として育った人の行動論理の違い。
これは大きい。
 
過去の緊急利下げ(90年以降)
 
98年10月15日(LTCM破綻)
01年1月3日(ITバブル崩壊)
01年4月18日(〃)
01年9月17日(911同時多発テロ)
07年8月17日(※FFは据置)
08年1月23日(サブプライム問題)
08年3月16日(※FFは据置)
08年10月8日(リーマンショック)
20年3月3日(コロナショック)
 
 
NYダウは785ドル安の25917ドルと反落。
高値27084ドル、安値25706ドルと日中値幅は1378ドルと荒い値動き。
NASDAQは288ポイント安の8684ポイントと反落。
高値9070ポイント、安値8602ポイント。
S&P500は88ポイント安の3003ポイントと反落。
高値3136ポイント、安値2976ポイント。
ダウ輸送株指数は275ポイント安の9200ポイントと反落。
SOX指数は3.41%下落。
VIX指数は36.34。
3市場の売買高は約147億株(直近20日平均98億株)。
225先物CME円建ては大証日中比100円安の20880円。
ドル建ては大証比日中比90円安の20890円。
ドル円は107.91円。
10年国債利回りは1.003%。
2年国債利回りは0.709%。
 
 
大和のレポートは「日銀ETF買いのインパクトの大きい銘柄」

阪急阪神(9042)、中外薬(4519)、東亜合成(4045)、ニッコン(9072)、JPX(8697)、東武(9001)、伊予銀(8385)、キッセイ(4547)、NTT(9432)、トヨタ(7203)、長瀬産(8012)、ダイキン(6367)、豊通商(8015)、テルモ(4543)、近鉄(9041)、戸田建(1860)、三菱電(6503)、ホトニクス(6965)、セコム(9735)、サンゲツ(8130)、オリンパ(7733)、海上(8766)、ダスキン(4665)、MS&AD(8725)、日清食品(2897)。
 
逆にインパクトの小さい銘柄。

ZOZO(3092)、SUMCO(3436)、ガンホー(3765)、スルガ銀(8358)、かんぽ(7181)、アンリツ(6754)、太陽誘電(6976)、昭電工(4004)、DeNA(2432)、ネットワン(7518)、東海カ(5301)、GMOPG(3769)、アルバック(6728)、神戸物産(3038)、三井金(5706)、スクエニ(9684)、LINE(3938)、任天堂(7974)、楽天(4766)、DMG森(6141)、ポーラ(4927)、安川電(6506)、良品計画(7453)。
 
とても暗い「春なのに」もあるが・・・。

「買いなのに」
 
肺炎だけが理由でしょうか
しばらく駄目かな、と独り言
儲からなくなるよ それだけですか
金銀債券で儲けてきますね
流れる株価たちを微笑みで
買い続けたいけれど
買いなのにお別れですか
買いのに涙がこぼれます
買いなのに買いなのに
ため息またひとつ
 
卒業しても変わらない市場
今までどおりに買えますねと
トレンドラインはどっちなのと
聞かれるまでは言う気でした
記念にください日経レバ
兜の空に捨てます
売りなのにお別れですか
売りのに涙がこぼれます
売りのに売りなのに
ため息またひとつ
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
ヤオコー(8279)・・・動兆
 
ヤオコーに注目する。
同社は埼玉県中心に食品スーパーを展開。
総菜注力で買い上げ点数増。
店内調理を省力化する拠点を数年内に建設するなど拡大基調。
好業績。
 
 
(兜町カタリスト櫻井)

株ちゃんofficial xはこちら!
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