「役立たず」

 
「役立たず」
 
 
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。
アップル、マイクロソフト、アマゾンが指数をけん引。
NASDAQは終値ベースの史上最高値を更新した。
更新は今月4度目。
セントルイス地区連銀のブラード総裁が「雇用者のほとんどが90日以内に復職する。
年末の米失業率は8%を下回る可能性が高い」とコメント。
これが好感された。
一方で「市場は新型コロナ感染者の急増がもたらす潜在的な影響を無視し続けている」との声。
この2者の綱引きの強弱は日々の株価の背景を継続している。
来週からは第2四半期の決算シーズン。
S&P500構成銘柄の四半期利益は前年比で約44%減の見通し。
2008年の金融危機以来の落ち込みとなる予想だ。
10年国債利回りは0.656%。
2年国債利回りは0.158%。
ドル円は107円台前半。
恐怖と欲望指数は48→52。
高値圏のSKEW指数は144.46と上昇。
11日連続130%超。
 
 
水曜の日経平均は寄り付き133円安、終値176円安の22438円。
続落で日足は2日連続陰線。
「コロナと災害で投資心理悪化」という声と「自律下落」の交錯。
東証1部の売買代金は2兆1599億円。
大引けで約4000億円増加した。
値上がり420銘柄(前日805銘柄)。
値下がり1686銘柄(前日1281銘柄)。
新高値80銘柄(前日81銘柄)。
新安値銘6柄(前日5銘柄)。
騰落レシオは78.90(前日83.73)。
8日連続の2ケタ。
2日の79.71を下回った。
直近最高値は150.78(6月2日)。
直近安値は40.12(3月16日)。
NTレシオは14.41倍と上昇。
サイコロは6勝6敗で50.00%。
右肩下がりに転じた25日線(22482円)からは0.19%のマイナスかい離。
3日ぶりに下回った。
右肩上がりの75日線は20657円。
右肩上がりの200日線(21901円)から2.45%のプラスかい離。
右肩上がりの5日線(22444円)から0.02%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲16.808%(前日▲17.914%)。
買い方▲8.900%(前日▲9.061%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲16.980%(前日▲17.786%)。
買い方▲14.439%(前日▲14.851%)。
空売り比率は44.1%(3日ぶりの40%超)。
空売り規制なしの比率は7.7%。
Quick調査の7月3日時点の信用評価損率は▲18.01%(前週▲16.35%)。
2週連続悪化。
7月3日時点の裁定売り残は241億円増の1兆8447億円。
(当限は1兆6969億円)
6週ぶりの増加。
同裁定買い残は60億円増の3849億円。
(当限は3103億円)。
3週連続増。
日経HVは27.4、日経VIは23.32。
日経平均採用銘柄の予想PERは17.63倍(前日17.77倍)。
前期基準では17.49倍。
EPSは1272円(前日1272円)。
暫定PERは17.36倍。
計算上のEPSは1292円。
225のPBRは1.07倍。
BPSは20970円(前日21135円)。
225先物採用銘柄の益回りは5.67%(前日5.63%)。
配当利回りは2.10%。
東証1部全銘柄だと予想PERは20.17倍。
前期基準では17.49倍。
東証1部全銘柄のPBRは1.18倍。
ドル建て日経平均は208.62(12月13日が219.64)。
東証1部単純平均株価は18円安の2085円。
(2019年末2327円、2018年末2077円、2017年末2946円)。
売買単価は1868円(前日1944円)。
東証1部の時価総額は594兆円(前日599兆円)。
シカゴ225先物終値は大証日中比125円高の22495円。
高値22635円、安値22325円。
大証夜間取引終値は日中比120円高の22490円。
気学では「人気に逆行して動く日」。
金曜は「一方に偏傾して動く日。足取りにつくべし」。
ボリンジャーのプラス1σが22834円。
マイナス1σが22129円。
収束継続。
一目均衡の雲の上限は21287円。
37日連続で雲の上。
黒い勝手雲の上限は22357円で下限は22263円。
RSIが51.56。
RCIが54.95。
アノマリー的には今日が「上げの特異日」。
 
《今日のポイント7月9日》
 
 
(1)水曜のNY株式市場で主要3指数はそろって反発。
   NASDAQは今月4回目の終値ベースの史上最高値。
   恐怖と欲望指数は48→52。
   高値圏のSKEW指数は144.46と上昇。
   11日連続130%超。
 
 
(2)騰落レシオは78.90(前日83.73)。
   8日連続の2ケタ。
   2日の79.71を下回ったから反発域の可能性。
   直近最高値は150.78(6月2日)。
   直近安値は40.12(3月16日)。
   NTレシオは14.41倍と上昇。
 
(3)右肩下がりに転じた25日線(22482円)からは▲0.19%。
   3日ぶりに下回った。
   右肩上がりの5日線(22444円)から▲0.02%。
 
(4)空売り比率は44.1%(3日ぶりの40%超)。
   Quick調査の7月3日時点の信用評価損率は▲18.01%(前週▲16.35%)。
 
(5)7月3日時点の裁定売り残は241億円増の1兆8447億円。
   6週ぶりの増加。
   同裁定買い残は60億円増の3849億円。
   3週連続増。
 
(6)ボリンジャーのプラス1σが22834円。
   マイナス1σが22129円。
   一目均衡の雲の上限は21287円。
   37日連続で雲の上。
   黒い勝手雲の上限は22357円で下限は22263円。
   いずれも安定して収束しているのはジャンプの前の「すくみ」と見る。
 
 
(7)松井証券信用評価損益率速報。
   売り方▲16.808%(前日▲17.914%)。
   買い方▲8.900%(前日▲9.061%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率。
   売り方▲16.980%(前日▲17.786%)。
   買い方▲14.439%(前日▲14.851%)。
 
(8)シカゴ225先物終値は大証日中比125円高の22495円。
   高値22635円、安値22325円。
   大証夜間取引終値は日中比120円高の22490円。
   気学では「人気に逆行して動く日」。
   今年11勝5敗とワーストの木曜日。
   アノマリー的には「上げの特異日」。
 
 
今年の曜日別勝敗(7月8日まで)

月曜11勝13敗
火曜14勝11敗
水曜12勝13敗
木曜11勝15敗
金曜13勝12敗。
 
 
株の世界もそうだが、「専門家は役に立たない」という気が募ってきた。
最初は感染症の世界に感じていたが、昨日は土木工学もそうだという印象。
いずれの専門家にも共通するのは「過去に例を見ない未曽有」という認識。
予想を超えたことを免罪符にする傾向だ。
そして過去を悪視する。
あるいは詠嘆は多いが、反省と結論は少ない。
理路整然としている場合もあるが、唐突な言葉が理解不能のこともある。
そしてまた共通するのは結果的「無責任」。
人の接触の8割減少のために社会を閉鎖した責任は内閣にあるのだろうが、進言の責任はなさそうな気配。
一方で自己防衛で固め、結論のなさそうな方向性を打ち出し、もし予想が外れたら「株の世界のことですから」。
どこの世界も専門家というのは似ているような気がする。
「間違えた」という叱咤が怖いから「間違えようがない結論レス」で身を鎧で固める。
個別株で間違えると怨嗟の声が大きいから指数と言う曖昧模糊なものを相手にするだけ。
個別を対象にする努力などあまりない。
個別の集積が指数だという当たり前のことも忘れたフリをする。
そして人間の活動の結果である筈の株価をたった1枚の罫線にして評論するだけ。
それも「AならばBで、CならばD」。
逃げ道を残した結論は結論ではないのだが人は「理路整然としている」と騙されやすい。
本当は見間違えているのだが、そう感じさせないレトリックだ。
これもアチコチに同様に存在している。
しかも、どういう訳か話題を海外に持ち出し煙に巻く傾向も一緒。
「見えないもの。確認の取れないもの」に話題を転嫁するのは明治以来の伝統なのかも知れない。
そしていずれのケースも現場には滅多に触れない傾向があるような気がする。
現場に行くのは記者やレポーター。専門家は冷暖房付きのスタジオで映像を眺めるだけ。
高等遊民の高等遊戯に付き合っているからワイドショーが面白くないのかも知れない。
結局貴重な時間をつぶしているだけで専門家は実務的には役に立たないという可能性は大きそうだ。
むしろ・・・。
素人の経験則に本質があることは多い。
例えば今回の大雨を引き起こしている梅雨前線の停滞。
「いつもと違って太平洋高気圧が弱く梅雨前線は異常に停滞している」というのが気象庁の専門家の分析。
しかし「いつもと違って」は事前に容易に観測できたのも現実。
3週間前に梅雨明けの石垣に行った。
地元の船頭さん兼漁師さんの言葉は「今年は少しいつもと違う」。
「いつもなら石垣の梅雨が明ければ、梅雨前線は沖縄本島を越えて九州まで北上。
風は収まり波も静かで好天が続きます。
でも今年は沖縄本島あたりでノロノロ。
だから石垣も南風が強く波が高い。
いつもと違って屋久島や種子島あたりの雨が多いようですね」。
それから約3週間で今度は九州での豪雨。
沖縄、あるいは鹿児島の島部を観察していれば「いつもと違う」は容易にわかっただろう。
卓越した現場人は適当な専門家を容易に凌駕している例は枚挙に暇がない筈だ。
 
 
NYダウは177ドル高の26067ドルと反発。
NASDAQは148ポイント高の10492ポイントと反発。
S&P500は24ポイント高の3169ポイント。
ダウ輸送株指数は43ポイント高の9322ポイント。
SOX指数は1.48%上昇。
VIX指数は28.06。
3市場の売買高は104億株(過去20日平均は124億株)。
225先物CME円建ては大証日中比125円高の22495円。
ドル建ては大証比日中比160円高の22530円。
ドル円は107.25円。
10年国債利回りは0.695%。
2年国債利回りは0.160%。
 
 
 
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
オプティム(3694)・・・動兆
 
オプティに注目する。
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(兜町カタリスト櫻井)

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