「序破急のリズム」
週末のNY株式市場は反落。
ハイテクセクターの下落がきつくS&P500は5月初旬以来の安値。
「NASDAQは再び調整局面入りが確認された」という見方だ。
第3四半期GDP速報値は前期比3.5%増と市場予想の3.3%増を上回った。
しかし前日引け後に決算を発表したアマゾンは7.8%下落。
1日の下落率としては2014年10月以来の大きさだった。
アルファベットは一時5.6%下落。
東京市場で懸念された決算失望売りがNYでも起きたということ。
フェイスブック、アップル、ネットフリックスも下落。
週足ではNASDAQが3.8%下落し3月23日週以来の大幅な下落。
NYダウは3%、S&Pは4%下落となった。
MSCI世界株価指数は5週連続で下落で2013年以降で最長。
株安を背景に10年国債利回りは一時3.057%まで下落(価格は上昇)。
安全資産志向が大きくなった。
「原油安がインフレ期待を押し下げ、債券高の大きな要因になっている」という見方もある。
株価下落に歩調を合わせ、主要6通貨に対するドル指数は一時0.57%下落。
ただドル円は111円台後半での推移。
VIX(恐怖)指数は24.16と低下。
SKEW指数は125.26。
木曜のNY株は大幅高だったが日本株は下落。
「アルファベットとアマゾンが決算を受けて時間外で下落したことが上値を重くした要因」という見方。
シーソーみたいな動きだった。
日経平均は寄り付き172円高で大引け84円安。
「まだともうの織りなす展開。
一時21000円割れでも、解放感は感じられない。
嵐が過ぎ去るのを待つ局面」という声も聞こえる。
TOPIXやマザーズ指数が年初来安値を更新。
日経平均も7月の安値を下回った。
日経平均は週間では1347円の下落。
週足は長い陰線。
4週連続の週足陰線は2月の5週連続以来。
週間ベースでは日経平均株価は6.0%安、4週続落(累計12.2%下落)。
TOPIXは5.7%安、4週続落(同12.1%下落)。
東証マザーズ指数は10.9%安、4週続落(同18.9%下落)、
日経ジャスダック平均は5.7%安、2週ぶり反落。
東証2部指数は5.0%安、2週ぶり反落。
東証1部の売買代金は3兆1854億円と前日より2000億円増。
値上がり554銘柄、値下がり1502銘柄と前日より減少。
新高値4銘柄、新安値805銘柄と連日の800銘柄台。
2月12日が1023銘柄、2011年3月15日が1023銘柄でレコード。
騰落レシオが73.83まで低下したことは好感だ。
25日線(23124円)からは9.2%のマイナスかい離。
2016年6月24日がマイナス11.9%まであった。
200日線(22467円)からは5.7%のマイナス乖離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲4.172%。
買い方▲17.730%(16年2月12日さん▲25.918%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△7.98%と過去最大のプラス。
(18年10月25日△5.07%)。
買い方▲27.91%と過去最低更新 (18年10月25日 ▲25.58%)。
空売り比率は48.4%で19日連続40%超。
規制なし銘柄の空売り比率は6.7%。
日経HVは25.3%。
日経VIは28.11%。
日経平均採用銘柄のPERは12.37倍。
EPSは1712円。
徐々に決算を通過してもEPSが増加してこないのが相場の弱点だ。
「決算発表を見て、売るべき銘柄と買うべき銘柄の選別が鮮烈となる。
個別銘柄でどうかが問われる」という声が現実感を持ってきた。
シカゴ225先物は大証日中比20円高の21250円。
高値は21545円。安値は20795円だ。
ボリンジャーのマイナス2σは21303円。
マイナス3σは20393円。
24か月移動平均21046円は死命線となってきた。
気学では「押し目買いの日。後場へかけて高きことあり」。
火曜は「飛びつき買い警戒の日。急伸高値は利入れ方針」。
水曜は「下落含みの日。戻り売り方針」。
木曜は「保合いとなるかジリ安を辿る日」。
金曜は「吹き値売り、突っ込み買いの逆張り日」。
「秋の2週連続スタジオジブリ祭り」が邪魔しないことが望まれる。
週末金曜は新高値4銘柄、新安値805銘柄と連日の800銘柄台。
これが1000を超えるとリーマンショック、東日本大震災、トランプショックレベルの下げだ。
騰落レシオが73.83まで低下したことは好感。
25日線(23124円)からは9.2%のマイナスかい離。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△7.98%と過去最大のプラス。
反騰の素地は整ってきた。
これで反騰しないならそれこそ「隠れた悪材料」があるということになる。
「総悲観は行き過ぎ」と日経ヴェリタスも勇ましい。
「東証1部の騰落レシオは11月1日頃に60%で底打ちの可能性」とは証券大手のレポート。
「下げのリズムの序破急」というのがあるような気がする。
序は10月4日までの3日連続陰線で135円安での24000円割れ。
破は10月11日の窓開け急落の915円安で23000円割れ。
急は10月23日600円安と25日の822円安でのマド明けを含めた4日連続陰線。
これはNYダウでも4日の200ドル安(序)→10日の831ドル安(破)。
そして24日の608ドル安(急)と似たようなものだが・・・。
急の次は幕というのが常識ではある。
商売というのは「臆病」あるいはその反対の「豪胆・勇敢」につけこみがちなもの。
市場では心理があるベクトルを持ったときに悪魔の囁きが聞こえ出す。
「もっと下がるよ。どんどん下がるよ。早く売らないと損が増えるよ」。
市場関係者の声ではなく、自分の心の中での悪魔の声だ。
株価が上がってくれば「早く買わないと儲けそこなうよ。早く早く」。
しかし「損が増えるよ」と「儲け損なうよ」ではその影響力に差がある。
人間心理は基本的に「臆病」にできているからだ。
古来、寺社仏閣に参拝参詣する人は多い。
これだって多くは漠とした将来への不安が芽生えているからこその行動だろう。
悪魔の囁きが勇敢心理を相手にするとバブルが起こり、逆に臆病心理を相手にすると暴落が起こる。
この繰り返しが相場なのだろう。
NYダウは296ドル安の24688ドルと反落。
NASDAQは151ポイント安の7167ポイント。
S&P500は46ポイント安の2658ポイント。
ダウ輸送株指数は1ポイント安の9965ポイント。
SOX指数は1.72%の反落。
3市場の売買高は102億株と拡大。
CME円建ては大証比20円高の21250円。
ドル建ては大証比50ポイント高の21280ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比300円高の21700円。
ドル円は111.89円。
10年国債利回りは3.077%。
◇━━━ カタリスト━━━◇
アスカネット(2438)・・・動兆
アスカネットに注目する。
同社は葬儀社向け遺影写真加工と個人写真集制作が中核。
従来製品比で高品質かつ高輝度の空中結像を可能にする樹脂製ASKA3Dプレートの開発に成功。
11月から新バージョンとしてサンプル供給を開始すると発表。
量産が可能な体制も構築方向。
(兜町カタリスト櫻井)
