「大義」
NY株式市場は大幅高。
主要3指数は過去最高値に迫る展開。
トランプ大統領が中国の習近平国家主席と電話会談。
「米中首脳会談を今月末に大阪で開催されるG20首脳会議合わせて実施する」とコメント。
首脳会談に先立ち両国は通商問題を巡る事前協議を開始するという。
これを好感してセンチメントが改善。
ハイテクセクターが買われた。
特に中国に対するエクスポージャーが高い半導体関連株が上昇。
フィラデルフィア半導体指数(SOX)は4%超の上昇となった。
3市場の売買高も70億株と増加。
FOMCでは政策金利を据え置くとの見方が支配的。
ただ年内の利下げに向けた地ならしを進めるとの見方が出ているとの解釈。
ECBのドラギ総裁は「物価の伸びが低迷し目標を達成できない状況が続いた場合。
ECBは利下げや資産買い入れなどの金融緩和を再度行う」とコメント。
物価押し上げへの決意表明となった。
ドイツ国債利回りは過去最低に低下。
フランス10年債利回りは初めてマイナス圏に突入した。
米10年国債利回りは一時2.016%まで低下した。
今回のFOMCで0.25%ポイントの利下げが決定される確率は24.2%。
7月のFOMCで利下げが決定される確率は64.7%。
ドル円は108円高半ばでの推移。
6月の満月「ストロベリームーン」明けのNY株は真っ赤に熟れたイチゴのような相場になった。
因みにNYダウの過去最高値は26951ドル。
NASDAQは同8176ポイント。
S&P500は同2954ポイント。
火曜の日経平均は寄り付き13円安、終値151円安と後場の下落幅を拡大した。
日足は陰線。
先々週からの戻り高値圏でのもみ合いをすっかり包むような大陰線となった。
トランプ大統領が「不法移民の強制送還を始める」とツイートしたことを悪材料に持ってきた。
しかし特に売られる材料でもなく、他のアジア諸国市場はそろってプラス。
「日本株だけが下落というあまり見たくない風景」とい声が聞こえる。
下落幅は151円だが下落率は0.72%に過ぎない。
終値で21000円を割れSQ値21060円も下回った。
勝手雲の上限(20936円)がサポートしてくれたのが救いだった。
東証1部の売買代金は1兆7752億円と低調。
やはり大引け間際の3000億円程度の商いで格好がついた印象。
値上がり307銘柄、値下がり1781銘柄。
新高値59銘柄、新安値140銘柄。
騰落レシオは93.95。
10年国債利回りは▲0.140%に低下。
2016年8月以来の低水準だ。
NTレシオは13.72倍。
25日線からは0.2%のマイナスかい離。
200日線からは3.3%のマイナスかい離。
サイコロは6勝6敗で50%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲6.899%。
買い方▲13.551%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲6.741%。
買い方▲19.743%。
空売り比率は46.8%で67日連続の40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は9.1%。
6月14日時点の信用買残は23億円増の2兆1984億円。
2週ぶりの増加。
同信用売り残は304億円増加の9099億円。
2週連続の増加。
信用倍率は2.41倍。
日経HVは12.1、日経VIは16.92。
日経平均のPERは11.78倍でEPSは1780円。
PBRは1.05倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比280円高の21190円。
高値21195円、安値20840円。
25日線(21023円)、5日線(21075円)はクリア。
ボリンジャーのプラス1σ(21272円)に挑戦できるかどうかが課題の水曜日。
プラスならば今年12勝11敗で火曜と並ぶ。
気学では「前日に引き続いて高きは反落する」。
木曜は「転機を司る重要日。波動につくべし」。
金曜は「後場高の日なれども上放れたときは売り狙え」。
「NYの高値奪回はないと思っていますが、もう一息」。
こういうコメントが出てくると、望ましいように思えるのは、性格の悪さだろうか。
問題はその日その日の値動きに追随するから。
時間軸をもう少し伸ばせば、21日は株高の日、26日は天赦日。
6月月足陽線基準は20410円。
既に「3日新甫は荒れる」なん表現は忘れているのも市場だ。
昨日の「ザ・マネー」への書き込み。
「このところ、薄商いが続きますが日本株の魅力が無くなったのでしょうか?
また、どうしたら1980年代年後半の様な活況のあるマーケットになるのでしょうか?」。
即座には解答が浮かばなかった。
一晩考えて出てきたのは「FXの横行の弊害」。
1990年代後半に金融ビッグバンとほぼ同時に登場したのが個人向け為替先物取引。
当初は100倍など無茶苦茶なレバレッジで、一時的に投資家層を魅了した。
3倍程度の信用取引など足元にも及ばなかった。
ただ、株もそうだが、上か下かの丁半博打みたいなもの。
その投機性を希薄化するために、もっともらしく海外経済指標を持ち出してきたのが歴史だろう。
だから日本株まで、海外指標やそのスケジュールに右往左往するようになってしまった。
おまけに、株式市場のプレイヤーも海外投資家比率が約7割。
だから海外を見なければ国内を論じられないという錯覚も横行するようになった。
売買比率は7割だが、保有比率は3割程度の海外投資家がなぜか主役となった。
しかし、これは80年代とて一緒。
オイルマネーが主役だった。
しかしバイアンドホールド主体で今のような刹那的海外投資家ではなかった。
刹那的海外投資家は時間軸を長く取ればマーケットインパクトはイーブンの筈。
それでも気にするから見えない影に怯えることになる。
株は長期産業資本の永続的調達に寄与するが、為替は所詮上か下。
そこに国家的寄与は薄い。
換言すれば大義がない。
FXへの投資行動は個人所得の発展損失には寄与するが国民経済の発展に寄与するとは思えないのである。
まとめれば・・・。
自国の株式を相手にしているのに海外動向に右往左往する姿勢。
そして大義のない投資。
加えれば機械的売買の存在。
未来への投資などなく、刹那的投資行動の連続。
魅力レスはバブル崩壊以降の市場の情けなささが為せる技なのだろう。
しかし・・・。
よほどのインフレでも来ない限り500倍になる為替はない。
あるいは半年出2倍になる為替も滅多にない。
この「みいつけた」と言う醍醐味こそが株式投資の本質。
107円と114円なんて小さな世界とは違う。
ということに気が付かないから、魅力が伝わらない。
「濡れ絵にアワ」願望は何処も一緒。
ただ、明確な大義があるかどうかは結構大きな問題である。
加えれば・・・。
「株を語らなくなった証券会社」が「歌を忘れたカナリア」になったことの影響が一番大きいだろうか。
NYダウは353ドル高の26465ドルと反発。
NASDAQは108ポイント高の7953ポイント。
S&P500は28ポイント高の2917ポイント。
節目の2900ポイントを上抜けてきた。
ダウ輸送株指数は121ポイント高の10320ポイント。
SOX指数は4.33%上昇。
VIX指数は15.17。
3市場の売買高は70億株。
225先物CME円建ては大証日比280円高の21190円。
ドル建ては大証比300ポイント高の21210ポイント。
大証夜間取引終値は日中比290円高の21190円。
ドル円は108.44円。
10年国債利回りは2.057%。
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