「名詞だけの独り歩きがヘッジファンド」

 
「名詞だけの独り歩きがヘッジファンド」
 
NY株式市場はボーイングやキャタピラーが冴えない展開でNYダウは反落。
だがS&P500とNASDAQが続伸。
終値ベースの史上最高値を更新した。
年初来ではS&P500が20%、NASDAQは25%上昇した。
半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)の好業績を好感し同社株は3.1%上昇。
SOX指数も3%超の大幅高となった。
小型株指数のラッセル2000指数は1.64%高と5月初旬以来の高値水準を回復。
「半導体関連の投資家は年末にかけて経済を巡る不安が多少解消していくと期待している」という見方だ。
四半期決算の売上高が史上予想を上回ったフェイスブックは取引終了後に4.3%上昇。
製造業PMI速報値は50.0と前月から低下し2009年9月以来の低水準。
ユーロ圏PMI速報値は前月から低下し市場予想も下回った。
ドイツPMI速報値は製造業が7年ぶりの水準に落ち込んだ。
フランスPMI速報値も2カ月ぶりの水準に低下。
これらを背景にECBが追加金融緩和を示唆するとの観測が高まりユーロ圏債利回りが低下。
米国債もその動きに追随した。
10年国債利回りは2.04%台。
ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査したモラー元特別検察官が下院司法委員会の公聴会で証言。
「トランプ大統領の完全な潔白は証明されていない」と発言したが影響は限定的。
ドル円は108円台前半。
英保守党のボリス・ジョンソン党首が新首相に就任。
「EUから新たな合意、より良い合意を取り付ける。
10月31日にEUを離脱するという約束を果たす。
たらればはない」と発言。
ユーロは対ドルで一時約2カ月ぶりの安値を付けたがポンドは上昇。
3市場の売買高は約62億株。
このところの低調さの裏側に売買回転率の低下があるという。
NY株の売買回転率は4ー6月に1ー3月比18%減少したという。
これは過去最大の低下。
NYでほったらかし投資家が増えたとは思えないが・・・。
むしろ復調したとはいえ市場平均をアウトパフォームできないヘッジファンドが多いことの裏返し。
そう読んだ方がスッキリする。
ちなみに・・。
ヘッジファンド指数の1ー6月期のパフォーマンスは7.45。
09年以来10年ぶりの高水準だという。
しかし同時期のS&P500の上昇率は18.5%。
ヘッジファンド全体の2倍以上のパフォーマンスだ。
昔のようにヘッジファンドの見えない影など存在しないに等しい。
それでも名詞だけが独り歩きするから不思議な世界でもある。
 
 
水曜の日経平均は寄り付き106円高、大引け88円高と日足陰線ながら続伸。
大引け直前に安値を付けそこから瞬時で約40円戻した引け味は悪くない。
7月5日以来3週間ぶり2万1700円台回復となった。
ドルベースの日経平均も200.74と2日続伸で200ポイント台復活。
東証1部の売買代金は1兆8437億円。
こちらも大引け前30分で約5000億円の増加。
値上がり1199銘柄、値下がり837銘柄。
新高値51銘柄、新安値23銘柄。
騰落レシオは111.08に上昇。
今年の水曜は13勝15敗。
NTレシオは13.78。
25日線からは1.1%、200日線からは0.9%のプラスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲9.613%。
買い方▲10.211%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲4.613%。
買い方▲13.769%。
Quick調査の7月19日時点の信用評価損率は▲14.23%。
空売り比率は43.8%で91日連続40%超。
7月19日時点の裁定買い残は105億円減の4099億円。
2週連続減少。
同裁定売り残は224億円増の8803億円。
2週ぶり増加。
日経HVは14.8、日経VIは14.95。
東証REITに指数は2008ポイントと反発。
日経平均採用銘柄のPERは12.11倍でEPSは1792.70円。
PBRは1.05倍に低下。
シカゴ225先物終値は大証日中比75円高の21745円。
高値21745円で高値引け、安値は21600円。
7月SQ値21742円が頭を抑えた格好は東京と一緒だ。
7月2日高値21784円を抜ければ5月のマド埋め21875円に再度挑戦権を得る状況。
月足陽線基準は21729円、週足陽線基準は21416円。
いずれも25日線から5%プラスかい離(22555円)の範囲内だ。
今年9勝17敗の木曜日。
ただ令和では明るい木曜日でもある。
勝手雲は31日に黒くねじれ5日に白くねじれている。
ボリンジャーのプラス1σが21685円、プラス2σが21889円。
気学では「変化をみる重要日」。
金曜は「転換注意日。後場の足取りに注意肝要」。
朝方は千葉で地震。
北朝鮮はミサイル発射。
揺れ動いた朝だが、SOX指数の3%超の上昇に期待の木曜。
 
英国ジョンソン首相の主張。
(1)EUとの新離脱協定の締結
(2)EU離脱後も通商協議中はFTAを維持
(3)WTOルールへの移行
あるいは・・・。
(4)離脱再延長を経て総選挙。
この確率は50%だという指摘。
また確率35%で(5)「ノーディール」という選択肢もある。
この(5)の可能性はもっと高いと思うのだが・・・。
 
アドバンテストは11年ぶりの高値、トヨタは10ヶ月ぶりの高値。
意外な年初来高値更新が目立ち始めた。
「半導体や自動車など割安に放置されてきた景気敏感株の逆襲」という格好だ。
低PBR銘柄群の「TOPIXバリュー指数」。
これを高PBR銘柄群の「TOPIXグロース指数」で除した値は0.82。
過去5年の下限水準だとの指摘。
16年7月が0.82だった。
当時はその後バリュー株の逆襲につながったのが歴史だった。
 
NYダウは79ドル安の27269ドルと反落。
NASDAQは70ポイント高の8321ポイントと続伸。
S&P500は14ポイント高の3019ポイントと続伸。
ダウ輸送株指数は57ポイント高の10775ポイント。
SOX指数は3.10%と大幅高。
VIX指数は12.07に低下。
3市場の売買高は62億株。
225先物CME円建ては大証日中比75円高の21745円。
ドル建ては大証比75ポイント高の21745ポイント。
大証夜間取引終値は日中比80円高の21750円。
ドル円は108.17円。
10年国債利回りは2.049%。
 
 
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