「各市場におけるディーラーの特性・特徴」

その昔流行した「各市場におけるディーラーの特性・特徴」。
読み人知らずだが妙に笑える。

(1)債券ディーラー

常に斜に構えて景気を見ている。
景気に強気になるのはかっこ悪いと思っている。
ペシミスト。
暗い。
猜疑心が強い。
やられたときにも自分の社内での評価が下がらないように常に
慎重な意見を心がけている。
言い訳が上手い。
市場部門に配属されるとまず債券ディーラーをやらされることが多いため、
驚くようなシロウトも多い。
景気が良くなると金利が上がることぐらいは知ってるが、
金利が上がると債券価格が下がる理由を説明できないやつもいる。
CFを知らずに先物を売買しているやつもいる。
ファンダメンタルズには異常に詳しい。
合コンのときなんかには、「オレってさ日に10億円も動かしてるんだぜ」と自慢するが、
最低売買単位が5億円であることは決して言わない。
ストップ高は見たことがない。
カン高い声のヤツが多い。
逆張りは大好きだが、上がったときに売りから入ることしかしない。
下がってるときは「リスクがあるから」と言って何もしない。
「この前申し上げたように、、、」が口癖。
目付きが悪い。

(2)株式ディーラー

景気には常に強気。
オプティミスト。
周りの評価をあまり気にしない。
裏情報に飢えている。
裏情報しか信用しない。
なにをしても儲けたものの勝ちだと思っている。
ストップ高はパチンコ屋で777が出る感覚。
全員相場勘が強気のため、相場に関して意見を交換する風習が無い。
銘柄の話はよくするが、自分の持っている銘柄以外は誉めない。
金融工学的に正しいヘッジをしたのに、なぜ法令違反になるのかどうしても理解できない。
大酒飲みが多い。
ダミ声のヤツが多い。
合コンのときなんかには「株式ディーラー 」であることを自慢するが、
「デイトレーダー」と言われると途端に不機嫌になる。
順張りが大好き。
ファンダメンタルズは自分のポジションに都合がいいときだけ詳しい。
「この前も言ったけどさあ」が口癖。
目付きが悪い。

(3)為替ディーラー

いつも3分先のことまでしか考えていない。
相場観はないが、動物的な勘はある。
徒弟制度の下で育っているので 、目上には弱く、部下には強い。
長期間ポジションを持ったことが無くすぐ利食う。
寝不足であることを誇りにする。
でも寝不足の理由の大半は上より早く帰れないことと飲み会のせい。
経済指標の発表日や時間にはバツグンに詳しいが、
その指標がどういう意味を持っているかは知らない。気にもしない。
全員声が大きい。
ストップ高という用語は知らないか、
または上のストップがついて相場が高くなることだと思ってる。
合コンのときなんかには、「為替ディーラー」であることを自慢するが、
ロンドンに行ったりすると為替ディーラーという人種は義務教育しか受けてないひとも多いため
「ハイ、○○銀行に勤めてます」とか言い出す。
順張りが大好きなのだがすぐに利喰うため、
傍から見てると順張りが好きなのかどうかはわからない。
アメリカや欧州のファンダメンタルズには詳しいが、
日本のファンダメンタルズは見たことが無い。
「前にも言ったけどよお~」が口癖。
目付きが悪い。

「市場は動物園」という人もいる。
確かに牛と熊は常にいる。
あるブログを見ていたら・・・。
・獲物をジット狙う「鷲」や「タカ」。
・ささいな材料や掲示板の書き込みに群がる「コバンザメ」
・人の裏をかこうと待ち構えている「キツネ」
・怯えて影に隠れている「うさぎ」
・弱い魚たちをエサにする「サメ」
・とっても弱い、小さな投資家である「ノミ」
・とっても簡単に言うことを聞いてしまう「やぎ」
・自分の利益に満足しない「ぶた」
・追証のメールに怯えて頭を隠す「かめ」
本当にたくさんいる。
猪八戒みたいな市場関係者とか・・・。

「株が上がって買えなかった」という嘆きはいつの間にか「買わなくてよかった」の安堵感。
そこで「また買える水準」とはなかなか考えられないのが株式市場。
下げの正体が見えれば、対策は出来る筈。
下げの原因は海の向こうの訳のわからない材料ではない。
自分たちの世界で確認できること。
ココがなかなか理解されない。
下がってくると買う気にならない株式市場。
上がってくると売りたくなる株式市場。
過去何度も下がったときの弱気心理を反省したことだろう。
でも教育的効果は何も及ぼしていないから不思議なもの。
周囲は歴史的な都会の残雪状況ながら、太陽の高度は明らかに高く日照時間は長くなった。
この時間差がなかなか感じられないのだが・・・。

(櫻井)。

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