「台風襲来」
週明けの5日のNY株式は大幅続落。
主要株価指数の下落率は今年最大となった。
NYダウは5日続落。
前週末比767(2.9%)安の25717ドルトと6月5日以来2カ月ぶりの安値で終えた。
背景は「貿易摩擦が激化するとの懸念から運用リスクを回避する動き」との解釈。
NYダウの下落幅は今年最大で2018年12月4日以来ほぼ8カ月ぶりの大きさとなった。
アップルが5%強下落するなど中国への収益依存度が高い銘柄などに売りが膨らんだ。
中国商務省が「米国からの農産品の購入を一時停止する」と発表。
米中の対立が深まり長期化は避けられないとの懸念が拡大した。
NASDAQは6日続落し6月6日以来の安値。
「対中制裁関税第4弾」にはノートパソコンやスマートフォンが含まれるており半導体セクターが下落の主役となった。
もっともNYダウは一時960ドル超の下落だったが、引け際に200ドル余り下落幅を縮小。
ここ数日の引け際の戻しは継続した。
ISM非製造業景況感指数は53.7と市場予想に反して前月から1.4ポイント低下。
低下は2カ月連続で16年8月以来2年11カ月ぶりの低水準。
「米中貿易摩擦の悪影響が製造業から非製造業まで広がってきた」との見方だ。
10年債利回りは午後に下落幅を拡大し1.71%と約2年10か月ぶりの水準。
ドル円は106円を挟んで推移。
NYダウの200日線(20556ドル)、S&P500の200日線(2790ポイント)、NASDAQの200日線(7552ポイント)がサポートラインではある。
FRBのパウエル議長が7月31日に利下げした時のコメントは「長期的な利下げサイクルの始まりではない」だった。
「市場に催促される形で大幅利下げに追い込まれる可能性が出てきた」という指摘もある。
ダウ輸送株指数は334ポイント下落。
SOX指数は4.26%下落。
VIX(恐怖)指数は6.98ポイント(39%)上昇し24.59。
SKEW指数は3.95ポイント下落し113.30。
恐怖と欲望指数は前日の36→22ポイントに低下。
ほぼ年末年始の水準だ。
25を割れこんできたということは反発ゾーンという解釈もある。
3市場の売買高は約94億株と拡大(直近20日平均は68億株)。
日経平均は寄り付き178円安。
一時573円安があって大引け366円安。
2日で819円の下落となり7月18日以来の21000円割れとなった。
財務省、日銀、金融庁の三者による情報交換会の開催は「気休めミーティング」と評された。
それでも安値から200円程度戻した原材料となった。
「日経平均が2万円を割り込むような場合には秋の消費増税なんてとんでもないとの議論が高まる可能性もある」という見方もある。
ドル円は1月3日の瞬間安値まであと1円。
中国人民元は11年ぶりの安値。
「先行きの不透明感はいずれ通過して過去の明確な動きに変化する」と考えてもみたいところ。
これが相場のアヤだろう。
「相場は下げたから上がるものだし、上がったから下がるもの」。
トランプ大統領も会得しているであろうこのセオリーを思い出したいものだ。
東証1部の売買代金は2兆5151億円と5日連続の2兆円越え。
値上がり196銘柄、値下がり1914銘柄。
新高値17銘柄、新安値518銘柄(金曜は271銘柄)。
新安値だけを見ると「もうそろそろ」の感。
騰落レシオは92.38に低下した。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲6.735%。
買い方▲12.755%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲1.405%。
買い方▲17.490%。
空売り比率は51.5と7月18日の51.2を抜けバッケンレコード。
99日連続の40%超となった。
日経HVは15.7、日経VIは21.41。
日経平均採用銘柄のPERは11.71倍でEPSは1769円。
PBRは1.04倍でBPSは19923円(前日20083円)。
シカゴ225先物終値は大証日中比350円安の20240円。
高値20920円、安値20170円。
ボリンジャーのマイナス3σ(20808円)も割れ込んだ。
25日線(21536円)からは3.9%のマイナスかい離。
マド明け2日。
「3空に売りなし」の格言もある。
一目均衡の雲の下限21052円も割れ込んだ。
勝手雲は白くねじれたが下限は21388円。
気学では「前場高いと後場安の日。吹き値売り方針良し」。
水曜は「変化を起こす重要日。後場の足取りを注視」。
木曜は「前場の足取りに逆行して動く日」。
金曜は「安寄りは買いなれど上放れ高きは売り狙え」。
自然界では南に台風が2個。
台風が過ぎれば空は晴れるものだ。
PBR1倍割れ(19923円)が支えになった欲しいSQ週の火曜日。
4→6月期決算集計状況。
土曜朝刊段階で全体の50.3%が通過した。
4→6月期売上高は△0.6%、同経常利益は▲12.3%、同純利益は▲9.5%。
通期売上高は△1.3%、同経常利益は▲2.5%、同純利益は△0.2%。
通期純利益見通しはプラ転。
NYダウは767ドル安の25717ドルと5日続落。
NASDAQは278ポイント安の7726ポイントと6日続落。
S&P500は87ポイント安の2844ポイントと6日続落。
ダウ輸送株指数は334ポイント安の10040ポイント。
SOX指数は4.36%下落。
VIX指数は24.59。
3市場の売買高は94億株と増加。
225先物CME円建ては大証日中比350円安の20240円。
ドル建ては大証比340ポイント安の20250ポイント。
大証夜間取引終値は日中比34円安の20250円。
ドル円は106.12円。
10年国債利回りは1.71%。
(兜町カタリスト櫻井)
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