「原典に」
週末のNY株式は続落。
NYダウは2日間で1000ドル超下落。
主要3指数の週間の下落率は約2年ぶりの大きさとなった。
背景は米中貿易摩擦あるいは将来的貿易戦争を巡る懸念。
「問題は急速にエスカレートしており、市場への大規模な向かい風となる恐れがある」という声が聞こえる。
恐怖(VIX)指数は24.87まで上昇。
NYダウは1月26日高値から11.6%下落。
S&P500は一時200日移動平均に迫った。
1月26日の高値からは9.9%下落。
週間ではNYダウが5.67%、S&P500が5.95%、NASDAQが6.54%下落。
トランプ大統領は1.3兆ドルの包括的歳出法案に署名。
同法案が成立したことで政府機関閉鎖は回避されたがインパクトなし。
耐久財受注統計で民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注は前月比1.8%増。
5カ月ぶりの大幅な伸びだったがこれも材料視されず。
株安の反対側で債券が買われ利回りは低下。
10年債利回りは一時2.792%と6週間ぶりの水準まで低下した。
貿易を巡る緊張の高まりで世界的な経済成長が阻害されるとの懸念が台頭。
ドルが主要通貨に対し約1カ月ぶりの低水準近辺で推移。
なぜか安全通貨とみなされる円は対ドルで一時1年4カ月ぶりの高値まで上昇。
ドル円は104円台に突入した。
急落の週末。
値上がり29銘柄、値下がり2042銘柄。
新高値3銘柄(前日40)、新安値184銘柄(前日29)。
日経平均採用225採用銘柄のうち、JT、関西電を除く全銘柄が下落。
マイナス寄与上位はファストリが98円、東京エレクが45円だった。
トランプ大統領が中国からの輸入品に6兆円超の関税を課すと発表。
米中貿易戦争懸念でNYダウが724ドルの急落。
ドル売り・円買いが加速しドル円が1年4ヶ月ぶりに105円を割れ込んだことも悪材料。
下落幅は一時1000円を超えた場面もあった。
「200日線(21301円)を割り込んだことから、これまでとは相場つきが変わる可能性もある。
日米で政治リスクがくすぶる中での先行き不透明感。
方向感が定まらない中で指数の荒い動きが続き、上値は重い」という見方もある。
日経平均は週間では約1058円の下落。
週足は2週連続陰線。
3月第2週の海外投資家は10週連続の売り越し。
売越額は1728億円。
10週累計の売越額は2兆6532億円。
信託銀行の売越額は203億円。
個人は8週ぶりの売り越しで、売越額は756億円だった。
先物は海外投資家が422億円の売り越し(前週は4790億円の売り越し)。
25日線(21663円)からは4.8%のマイナスかい離で第一次限界水準。
200日線からは3.2%のマイナスかい離。
騰落レシオは97.23%。
サイコロは6勝6敗で50%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.647%。
買い方▲11.359%と拮抗。
空売り比率は50.3%とバッケンレコードを記録。
日経平均採用銘柄のEPSは1687円でPERは12.22倍だ。
シカゴ225先物終値は大証日中比180円安の20170円。
現物換算で20330円レベル。
勝手雲の下限は21677円、上限は21719円と薄い。
ボリンジャのマイナス3σ20504円で止まらないと2月6日以来のマイナス3σ割れ。
2月は1日だけで脱出していた。
昨年3月の月中平均は19340円でこれは最終的防波堤だ。
気学では「強象日、押し目買い」となっている。
空売り比率は50%超。
50%という数字が独り歩きしているが、金額では2兆円レベル。
この中に3000億円程度のETFの空売りも入っている。
しかし、信用売り残は1兆円程度。
ということは日ばかりの空売りが多いということになる。
記事などでは「将来の買い戻し要因」などと解説されるが本当だろうか。
どうも違うような気がする。
もっとも裁定売りも現物売りはほぼ空売りの筈。
数字は原典に当たらなくてはいけない。
3月末における配当落ち額は160円程度と推計。
2000年度以降の3月末の日経平均配当落ち額としては過去最高水準になる見込み。
以下は日経平均配当落ち寄与額
↓
8035 東エレク -12.0
9433 KDDI -10.3
6954 ファナック -4.4
6971 京セラ -4.4
7203 トヨタ -4.0
7267 ホンダ -3.7
4503 アステラス -3.3
4502 武田 -3.3
6988 日東電 -3.0
9735 セコム -2.9
4523 エーザイ -2.9
4063 信越化 -2.8
7270 SUBARU -2.6
6762 TDK -2.6
9984 ソフトバンク -2.6
6367 ダイキン -2.4
6902 デンソー -2.4
6724 エプソン -2.3
1925 ハウス -1.9
8058 三菱商 -1.9
NYダウは424ドル安の23533ドルと3日続落。
NASDAQは174ポイント安の6992ポイントと3日続落。
S&P500は55ポイント安の2588ポイントと3日続落。
ダウ輸送株指数190ポイント安の10163ポイント。
3市場の売買高は81.1億株。
CME円建ては大証比170円安の20170円。
ドル建ては大証比135ポイント安の20215ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比210円安の20140円。
ドル円は104.76円。
10年国債利回りは2.830%。
◇━━━ カタリスト ━━━◇
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(兜町カタリスト櫻井)
