「前日比変わらずの先は」

「前日比変わらずの先は」
 
NY株式市場でNYダウとS&P500は過去最高値を更新。
FRBのパウエル議長が「米経済の持続的な拡大を予想している。
今年実施した利下げの効果はまだ浸透中。
低水準の失業率は家計支出押し上げに寄与する。
現在の金融政策スタンスは引き続き適切となる公算が大きい」とコメント。
これを好感した格好だ。
もっとも「トランプ大統領が求めるマイナス金利は米経済にとって適切ではない」と示唆げ休止も示唆した。
NASDAQは反落。
米中協議が農産物購入を巡り「暗礁に乗り上げた」とのウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道が懸念材料。
だったらなぜダウとS&P500が過去最高値を更新したのは不可解となる。
「中国が引き続きテーマだ。
投資家は合意が署名にこぎ着けるかどうか見極めようとしている」というのが根本なのだろう。
個別ではディズニーが7%超の上昇。
ネットフリックスが3%の下落。
消費者物価指数(CPI)ではコア指数が上昇。
ただ賃貸家賃が0.1%上昇と2011年4月以来の小幅な伸びにとどまった。
10年国債利回りは一時1.872%に低下。
終盤は1.891%。
2年国債利回りは1.646%。
ドル円は108円台後半と109円割れ。
ウクライナ問題の公聴会はほとんど材料視されなかった格好だ。
恐怖と欲望指数は88→87に低下。
 
 
水曜の日経平均は寄り付き81円安、大引け200円安。
火曜の上場分(188円)を帳消しにした格好。
日足は陰線。
TOPIXは7日ぶりの反落。
11月SQ値23637円は4日続けて「幻」。
水曜はこれで20勝24敗と今年負け越しの気配濃厚となった
東証1部の売買代金は2兆1559億円。
値上がり479銘柄、値下がり1608銘柄。
新高値141銘柄で15日連続の3ケタ。
新安値5銘柄。
騰落レシオは134.27に低下。
NTレシオは13.71倍に低下。
25日線からは3.0%、200日線からは8.7%のプラスかい離。
サイコロは8勝4敗で66.7%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲13.735% 。
買い方▲7.736%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲1.822%。
買い方▲14.978%。
空売り比率は41.3%とまた40%台。
空売り規制なし銘柄の比率は6.4%。
Quick調査の11月8日時点の信用評価損率は▲12.57%。
2週連続悪化。
11月1日時点の裁定売り残は2995億円減の9535億円。
減少は9週連続。
当限は3115億円減の7544億円。
翌限以降は160億円増の1991億円。
同裁定買い残は112億円減少の5438億円。
2週連続の減少。
当限は160億円減の4991億円。
翌限以降は47億円増の446億円。
裁定は売り買い合わせて残高1兆4974億円。
まるでやる気なしの状況。
もっとも裁定売り残の解消が株高に繋がったことは否めない。
これが買い残積み上がりに繋がるかどうかが課題だ。
5000億円割れでは話にならないことは間違いない。
日経HVは11.7、日経VIは15.43。
日経平均採用銘柄のPERは14.00倍。
EPSは1665円。
PBRは1.16倍。
BPSは20278円。
シカゴ225先物終値は大証日中比30円高の23330円。
高値23400円、安値23165円。
気学では「吹き値売り方針の日。下放れ突っ込みは見送れ」。
金曜は「押し込んでも戻す日。悪目買い方針良し」。
今年21勝21敗と五分の木曜日。
 
 
一昨日のNYダウは0.00と前日と変わらず。
日経平均を調べてみた方の言。
1976年4月以降では2回あったという。
1978年2月20日と1989年1月12日の日経平均が「前日比変わらず」。
前者の日経平均が5086.30円。
後者が31143.45円。
78年2月は第一次石油危機後の停滞を克服して株式相場も新しい展開に入る時期。
(78年3月に5年2か月ぶりで最高値更新)。
逆に89年1月はバブル相場がピークをつける年の年始。
というか昭和から平成への御代代わり直後。
歴史的な大相場の入り口と出口で出現した「変わらず」だったとの指摘。
NYダウの5年ぶりの「変わらず」よりもよほど深い。
そういえば・・・。
一昨日のTOPIXの前場終値が前日比0.00となったのも印象深かった。
 
大和のレポートの指摘。
「日経平均は2ヵ月間・3000円超が上昇の標準波動。
そろそろ一服を考える状況だ。
ただ今回は底離れ・保ち合い放れ。
延長戦も期待できる。
まだ懐疑的な投資家が多い印象で、懐疑派がギブアップする材料は米中首脳会談だろう。
米中が歩み寄れば3年サイクルの景況感改善を後押しする。
昨年からの保ち合い上放れも期待できる。
先々にもう一回新たな3000円超の波動示現も十分見込める。
当座は11月末~12月初には中間配当の受け取りもあるので大きな押しは考えにくい。
テクニカル的には逆三尊が多い。
TOPIXも右肩上がりの逆三尊の形状と言えなくもない。
昨年初来の傾向線抜けをトライしており、一段高は買いサインとなる。
TOPIXの買いサインは懐疑派の踏みにつながりやすく注目」。
そういえば外資のストラテジストは「米中一部合意ならS&P500は10%高」と言っていた。
 
NYダウは92ドル高の27783ドルと変わらずをはさんで4日続伸。
NASDAQは3ポイント安の8482ポイントと反落。
S&P500は2ポイント高の3094ポイントと続伸。
ダウ輸送株指数は116ポイント高の108427ポイント。
SOX指数は0.03%の上昇。
VIX指数は13.01。
3市場の売買高は約68億株(直近20日平均は68億株)。
225先物CME円建ては大証日中比30円高の23330円。
ドル建ては大証比日中比45円高の23345円。
大証夜間取引終値は日中比10円高の23310円。
ドル円は108.76円。
10年国債利回りは1.891%。
2年国債利回りは1.646%。
 
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
LTS(6560)・・・動兆
 
LTSに注目する。
同社はビジネスプロセス可視化・改善・実行支援など展開。
ITビジネスマッチング「アサインナビ」も拡大基調。
RPA(業務自動化)導入ニーズは拡大。
ベトナムのIT大手FPTとの協業はもっと評価されるべきだろう。
拡大機に入ってきたと見る。
 

(兜町カタリスト櫻井)
 

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