「出動」
中国の電力不足の問題がクローズアップされてきた。
中国は環境対策として火力発電所の発電を抑制。
電力が足りなくなっている。
アップルやテスラ向け部品を生産しているとされる工場は操業停止。
国内企業でも曙ブレーキ工業(7238)やスタンレー電気(6923)の現地工場の稼働に影響が出ているとの報道。
「習近平指導部が掲げた二酸化炭素排出量の削減目標を達成するため、中央政府が地方政府に発破をかけている。
そこへ電力不足が重なり、操業停止を余儀なくされる工場が増えている」という解釈だ。
背景は「来年2月の北京冬季オリンピック前から開催期間中。
『オリンピック・ブルー』と呼ばれる青空(=大気汚染のない状態)の実現を目指す」。
今朝の日経では中国の多くの場所で停電の話。
環境を重視して産業を止めるでは本末転倒のような気がするが・・・。
電子端末の記事。
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中国の電力不足が市場のリスク要因に急浮上している。
まず第1に産業全体への影響。
電力不足が深刻化している中国沿岸部は電気機器や自動車、一般機械などの工場が集まっている。
「電力不足が長引き中国のサプライヤーの生産に支障が生じる場合、現状の世界的なサプライチェーンの混乱が長期化、より深刻化するリスクがある」。
2つ目は、生産に支障が生じた際の日本の機械メーカーの業績悪化リスク。
とりわけ「マキタ(6586)、ダイキン(6367)、THK(6481)、CKD(6407)、ナブテスコ(6268)、安川電機(6506)など。
電力不足が深刻な江蘇省に一大生産拠点を有するため、注意が必要だ」。
一方、「ファナック(6954)、ホシザキ(6465)、タダノ(6395)、クボタ(6326)、アマダ(6113)、竹内製作所(6432)。
中国での生産規模が大きくないことから、相対的な影響は大きくない可能性がある。
3つ目として、機械メーカーへのプラスの影響。
中国で電力が足りないのは、環境対策で火力発電所の発電を抑制しているのが主因。
電力の安定供給に向け、再生可能エネルギー分野や蓄電池分野への投資が長期的に拡大する可能性はある。
太陽電池の設備投資が拡大すれば、安川電機(6506)やTHK(6481)にポジティブ。
風力発電なら、日本精工(6471)やNTN(6472)。
蓄電池の場合は安川電機(6506)、THK(6481)、CKD(6407)、SMC(6273)。
データを毎日見る意味はどこにあるのだろう。
無味乾燥な数字の推移を見たところで面白いわけはない。
そもそも面倒くさい。
でも、何十年も眺めると変化の兆しを語りかけてくれているような錯覚にも襲われることがある。
東証1部売買高、移動平均線からの乖離率、信用残・裁定残の推移などなど。
1日20分程度はかかる代物だ。
NY市場にしたって同様。
しかしこの20分ほどの無言の対話の中で見えてくるものが時々あるはずだ。
「アレッ」という変化。
データは過去のものにすぎないが時折未来の道筋への変化を見せてくれるような気持になる。
重要なのは過去・現在・未来というよりは、変化と違いを肌で感じることなのかも知れない。
ただそれだけのことだ。
しかし、このただそれだけのことが自分の未来予想図に与えてくれる影響は大きい。
先物と現物が今日から順ザヤになった。
単に現物は182円の配当を落としたからからとかたずけられる問題ではない。
10年国債利回りが昨日0.007%と3ヵ月ぶりの水準まで上昇したという背景もある。
しかし「裁定機会ができた」と考えるべきだろう。
たったこれだけのことだって実は大きな変化と捉えたいところだ。
9月のS&P500指数は昨日時点で月間で3.75%%安。
8カ月ぶりにマイナスで終えることが確実な情勢。
「10月の最初の営業日の米株には強弱まちまちでハッキリしたジンクスがない」。
これもアノマリー。
過去22年でNYダウは11回上昇して11回下落。
平均騰落率はプラス0.17%だったという。
NASDAQは主要指数で最も悪く10回上昇で12回下落。
平均騰落率はマイナス0.122%。
NYダウは1997年9月以降の毎月の最初の営業日としては10月が3番目に弱いとされる。
前場のTOPIXは2.40%の下落。
日銀のETF買いが6月21日以来の出動となるかどうか。
大引け後には自民党新総裁が決まる水曜日。
大和のリポートは「株式分割を発表した企業は短期、中長期共にTOPIXをアウトパフォームする傾向」。
↓
★2021年に株式分割を発表したTOPIX採用、時価総額300億円以上の36銘柄
コード 銘柄名 分割比率 対TOPIX
相対騰落率
6564 ミダックHD 1:2 280.3%
7990 グローブライ 1:2 105.8%
7508 GセブンHD 1:2 67.5%
6194 アトラエ 1:2 62.6%
3925 D S 1:2 59.6%
6962 大真空 1:4 40.0%
7780 メニコン 1:2 32.5%
6328 荏原実業 1:2 23.5%
7203 トヨタ 1:5 14.1%
2695 くら寿司 1:2 13.5%
9629 ピーシーエー 1:3 12.9%
4751 サイバエージ 1:4 11.3%
9719 SCSK 1:3 10.2%
3097 物語コーポ 1:2 6.0%
6028 テクノプロHD 1:3 4.1%
5857 アサヒHD 1:2 1.0%
6277 ホソカワミクロ 1:2 -0.4%
6157 日進工具 1:2 -2.8%
2613 Jオイル 1:2 -11.0%
8043 スターゼン 1:2 -11.2%
2127 M&A 1:2 -13.1%
3984 ユーザローカル 1:2 -13.2%
2003 日東富士 1:2 -14.0%
3360 シップHD 1:2 -15.2%
9697 カプコン 1:2 -16.7%
4626 太陽HD 1:2 -18.0%
7817 パラベッド 1:2 -18.5%
3064 MonotaRO 1:2 -20.1%
9746 TKC 1:2 -21.6%
8174 日ガス 1:3 -26.5%
2678 アスクル 1:2 -27.3%
6762 TDK 1:3 -35.0%
6750 エレコム 1:2 -47.2%
4612 日ペイントH 1:5 -62.6%
6541 グレイス 1:2 -86.1%
7366 LITALICO 1:2 NA
平均値 8.1%
(櫻井)。
