「再投資」

「再投資」
 
「6月中旬は日本株が底値になりやすい時期」と大和の指摘。
過去10年の平均をみると、6月中旬~7月中にかけて株価は上昇傾向。
背景となるのは、配当再投資と主に欧州投資家の下期入りに伴う新規資金の流入による株式需要との観測だ。
日本企業は3月決算が多く、3月決算企業による日本企業の配当は6月末に集中。
配当金額は好業績やコーポレートガバナンスの進展などを背景に年々増加傾向。
今年は5月・6月で約6.9兆円にのぼり、そのうち6月中旬以降に約7割が配当される予定。
株式ファンドが受け取る配当が再投資されれば、株式需給を好転させる要因となる。
 
7月は主に欧州金融機関の下期入りが株式需要の好転材料となりうる。
新下期入りに伴う新規資金の流入と夏季休暇までのポジション構築で、7月に株式需要は旺盛になる可能性がある。
 
例年、こうした季節的な資金の流れによる株式需給の好転を背景に、6月中旬以降の株価は上昇する傾向。
過去10年の平均をみると、4月末~5月にかけて高値をつけている。
実際に今年の日経平均は4月25日に終値ベースの高値を付けた。
ココまでは季節性通りの展開。
今後も季節的な動きの再現が期待される。
配当支払いは6月17日から2週間で約4.8兆円。
支払いが多い日は19日、24日、26日、最大が28日で約1.5兆円。
 
因みに・・・。
「6月は中小型株の株価が上昇しやすい時期」という指摘もある。
過去20年間で6月最終営業日の「ジャスダック指数」は9割超の確率で上昇。
通過してから「そういえば」と気がつくのがアノマリーでもある。
その先の7月に登場してくるのがETFだ。
運用会社は3月の企業の決算後に株価指数先物を買い建てている。
分配金を支払いの際に先物をある程度売ることは予想される。
しかしその先にあるのは分配金の再投資。
プレイヤーとしての「信託銀行」の動向が気になるところでもある。
もっとも、所詮小手先の需給での事で、大局観とは全く関係ないが・・・。
 
そろそろ「七夕天井、天神底」という格言も登場してくるのだろうか。

(櫻井)。

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