「全日本大学駅伝」

「全日本大学駅伝」

前場の日経平均株価は234円38銭高の23929円61銭と大幅に続伸。
一時取引時間中として1月22日以来、約9カ月半ぶりに24000円台を回復した場面もあった。
大統領選では民主党のバイデン前副大統領が優勢。
上院選では共和党が多数派を維持するとの見方。
「バイデン氏が大統領に就任しても財政出動に伴う国債増発は抑えられる」との解釈だ。
米長期金利が大幅に低下したことを好感した。
NY市場では「ブルーウエーブ」のシナリオが後退。
米IT企業への規制強化や米金利上昇への警戒感が和らいでハイテク株の上昇が目立った。
一方で景気敏感株は下落基調。
東証1部の売買代金は1兆1578億円。
値上がり1255銘柄、値下がり814銘柄。
エーザイ、東エレが上昇。コマツ、キャノンが下落。

4年前の米大統領選の時に書いていたこと。

因みに4年前のオバマ再選。
翌日のNYダウは上下院のねじれを材料に312ドル安だったのが歴史。
「トランプ回避を安心した円安ドル高効果は限定的」という声も聞かれる。
一方でトランプ勝利の場合は「1ドル100円割れ、S&P500は1950ポイント」。
そんな懸念の声が聞こえるが、一体この見込み水準の根拠は何なのだろう。
というか、誰が決めるのだろう。
不思議な世界である。

そして・・・。
騰落決定前のコメント。
「今はとても幸せな気持ち。
幸運にも勝利できれば、と思う」がクリントン氏。
「もし勝てなかったら多くの時間、エネルギー、お金を無駄にした」がトランプ氏。
どちらに本音と正義があるのだろうか。
いずれにしてもマリオネットやパペットの時間帯は終わる。

(この時は、パペットと表現していたが今日は「傀儡」と表現した)。

安倍首相は17日にNYでトランプ次期米大統領と会談予定。
大昔の朝貢外交みたいなものだろうか。
朝の電話会談では「アベノミクスを評価」だったとされる。
もちろん外務省発表だから全面的には信用できないが・・・。
トランプに花札勝負に行くといって渡米した亀井さんはどうなったのだろうか。
「今までウチの国策で日本が強くならないようにしてきた。
これからは対等の友達として一緒に戦おうよ。
だから、君も努力して」。
これがトランプの真意だとするなら、結構変化の幅は大きい。

トランプ大統領誕生のサプライズを受けた海外市場を経てNY株式市場は上昇。
3日続伸となった。
先物が夜間取引で大幅に急落していたが地合いは急転。
NYダウは一時18650ドルまで上昇。
最高値での取引終了に迫った。
3指数ともに過去最高値をターゲットにするほど上昇。
背景はトランプ大統領誕生に対する温度差の変化。
「トランプ氏の政策が民主党のクリントン候補の政策よりも当面の経済成長に有益。
そう投資家が考えた」とされる。
しかし政策を冷静に眺めればもともとわかっていた筈のこと。
感情論や人物批評に流され政策論議を忘れていたマスコミの責任も多少はあろうか。
薬価抑制を訴えたクリントン候補が破れたことでヘルスケア関連が急騰。
銀行規制の緩和を訴えたトランプ候補の勝利で金融セクターも大幅高。
3市場の売買高は117億株と増加した。
「基本シナリオは候補者としてのトランプ氏ではなく落ち着いたトランプ大統領となる可能性。
短期的な企業利益や経済成長にはそれほど大きく影響しないだろう」との声。
結果を見た後の市場関係者のコメントとしては最適だろう。

債券市場はインフレ期待の上昇の影響を受けインフレ期待は極めて低い水準から上がってきた。
来年の財政政策はより拡大的なものになる」と打って変った賛辞が聞かれているのが債券市場。
アッという間に「勝てば官軍」とか「勝ち神輿を担ぐ」ような状況が醸し出されてきた。
東京市場の「トランプショック」とは逆の形の「トランプショック」だった。
世論調査があてにならないのでなくまともに事態を直視しないからこういうことになるのだろう。
「ニューノーマル」の相場展開でもあった。

朝方はクリントン優勢を歓迎してプラス推移。
しかしトランプ優勢の報道の中で日経平均は後場にかけて一時1059円安の16111円まで下落。
256円高→1059円安→919円安。
大引けは16251円で下落率は5.36%となった。
25日移動平均(17054円)からのかい離はマイナス4.7%だった。
第一限界でストップしたと解釈出来よう。
ドル円も105.40円→101.10円。
東証1部の売買高は3兆9242億円、225先物の売買枚数は26万8420枚と前日の8倍まで膨張。
2015年8月25日以来のエネルギーだった。
サーキットブレーカーは15880円という数字も流れた。
が、結局は買い戻しも含めて16000円を割れずの展開。
マザーズ指数先物だけがサーキットブレーカー発動。
全体は6月24日のBrexitショック(下落率7.92%)ほどではなかった。
空売り比率は42.8%まで増加。
「みずほの売買高が5億株は反転のレベル」というアノマリーは成立した格好。
実際一夜明けてみれば欧州もNYも3日続伸。

兜町の言い伝えの「一夜変わり」の朝を久々に迎えた印象。
「現実がはっきりしたら、その現実がいい悪い、好き嫌いではなく、その現実と付き合う。
現実に合わせて変化するのが相場」と市場関係者。
「日曜日の駅伝が示唆していた通りだった。
(緑の青学がえんじ色の早稲田に逆転勝ち)」という安堵感の声もある。
英国国民投票の6月24の日経平均は1286円円安。
翌営業日の6月27日は欧米株の大幅安を受けても357円高でその後も値を戻した。
まさにブレグジットデジャブだろうか。

ちなみに1日に行われた今年の全日本大学駅伝。
1区は順天堂が首位でユニフォームは紺色。
2区は城西で赤色。
3・4・5区は早稲田でえんじ色。
6区が東海でブルー。
7区が青学でユニフォームは緑だが大学名には「青」。
最終8区は駒沢で紺。

2位東海、3位明治、4位青山、5位がえんじの早稲田だった。

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「トランプ」

酒と女と株に身を持ち崩した百姓の竹次郎。
おやじに譲られた田地田畑もみんな人手に渡った。

しかたなく、
江戸へ出て商売で成功している兄のところへ尋ね、
奉公させてくれと頼むが、
兄はそれより自分で商売してみろと励まし、
元手を貸してくれる。

竹次郎は喜び、
帰り道で包みを開くと、たったの三文。

馬鹿にしやがって
と頭に血が昇ったが、
ふと気が変わり、
これでボロ株を買い集め、
集めたところで上昇を待ち
上がって売りさばいた金でさらに上値を買う
という具合に一心不乱に働いた
と言うよりはのめり込んだ

その甲斐あって二年半で十両ため、
女房も貰って女の子もでき、
ついに十年後には兜町の表にある立派な店の主人におさまった。

ある風の強い日、
番頭に火が出たら必ず蔵の目塗りをするように言いつけ、
竹次郎が出かけたのはあの兄の店。

十年前に借りた三文と、
別に「利息」として二両を返し、
礼を述べると、
兄は喜んで酒を出し、
あの時におまえに五両、十両の金を貸すのはわけなかったが、
そうすれば景気付けに酒をのんでしまいかねない。
だからわざと三文貸し、
それを一分にでもしてきたら、
今度は五十両でも貸してやろうと思った
と、本心を語る。

株のことが心配になり、
帰ろうとすると兄は、
積もる話をしたいから泊まっていけ、
もしおめえの家が焼けたら、
自分の身代を全部譲ってやる
とまで言ってくれたので、
竹次郎も言葉に甘えることにした。

深夜に花札で遊んでいると・・・。
ニュースが流れ紐育株が大幅安で1両が100円を割れたとの報道。

竹次郎がかけつけるとすでに遅く、
持ち株全部が水浸し。

わずかに下げ残ったかみさんのへそくりを元手に、
また株の商売してみたがうまく行かず、
親子三人裏長屋住まいの身となった。

悪いことにはかみさんが心労で寝付き、
どうにもならず、娘のお芳を連れて兄に五十両借りにいく。

ところが
「元の身代ならともかく、
今のおめえに五十両なんてとんでもねえ」
と、けんもほろろ。

店が焼けたら身代を譲ると言ったとしても、
それは酒の上の冗談だ
と突っぱねられる。

「よく顔を見ておけ、
これがおめえのたった一人のおじさんだ。
人でねえ、鬼だ。
おぼえていなせえッ」

親子でとぼとぼ帰る道すがら、
七つの娘が、
あたしがお風俗で働いてお金をこしらえる
とけなげに言ったので、
泣く泣く娘の支度金二十両の金を得るが、
その帰りに大切な金をすられてしまった。

絶望した竹次郎、
首をくくろうと念仏を唱え、
乗っていた石をぽんとけると、
そのとたんに
「竹、おい、起きろ」

気がつくと兄の家。

酔いつぶれて夢を見ていたらしいとわかり、
竹次郎、胸をなでおろす。

「ふんふん、えれえ夢を見やがったな。
しかし竹、花札から始まる夢はいずれトランプという占い遊びになって紐育の株投資に役立つという。
来年、われの持っている株は儲かるぞ」

「ありがてえ、おらあ、夢の中でトランプトランプと叫んでいたで」

「ははは、怒鳴るトランプでは下げねえよ」

(櫻井)。

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