「個別重視か海外連動かの別れ道」
NY株式市場は3日続伸。
「ムニューシン米財務長官が中国の輸入品に課されている関税の一部または全部を撤廃することを協議」。
このウォール・ストリート・ジャーナルの報道を好感。
NYダウは一時250ドルあまり上昇した場面もあった。
トランプ米大統領は米国のミサイル防衛強化に向けた新戦略「ミサイル防衛見直し(MDR)」を発表。
MDRは宇宙空間での兵器やセンサー配備など新技術の研究開発を提言。
これを受けて防衛関連セクターが軒並み上昇した。
一方第4四半期決算が利益が市場予想に届かなかったモルガンスタンレーは大幅安。
決算発表を受けてネットフリックスは引け後に下落した。
12日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)が予想外の減少。
フィラデルフィア連銀が発表した1月の連銀業況指数が予想を上回って着地。
FRBのクォールズ副議長は「金融市場で世界成長減速を巡る懸念が高まっている。
しかし基調的な経済情勢は極めて堅調」とコメント。
安全資産に対する投資需要が後退し国債利回りは上昇。
10年国債利回りは一時2.761%と3週間ぶりの水準まで上昇した(価格は下落)。
12月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)改定値は前年比1.6%上昇となり、11月の1.9%上昇から鈍化。
ドルは対ユーロで上昇。
ドル円は109円台前半での推移。
木曜は日経マイナスTOPIXプラスとマチマチの展開。
日銀が日経型ETFの購入を減らすとの観測から日経平均は買い一巡後にマイナス。
TOPIXやジャスダック平均が終値で25日線を上回る中での日経平均続落。
「全体の戻り基調に水を差した」という声が聞こえる。
日経平均の日足は陰線。
25日線を前に上値に突き抜けられずの足踏みだ。
しかも東証1部の売買代金は1兆9778億円。
9月10日の以来の低水準となった。
「9月10日の陰の極は夏枯れ相場が尾を引いての2兆円割れ最終日。
ここをボトムとして株価もエネルギーも急回復。
10月2日の年初来高値までの2週間となった」というのが歴史。
値上がり1366銘柄、値下がり682銘柄。
新高値3銘柄、新安値9銘柄。
騰落レシオは76.34。NT倍率は13.22倍と低下。
25日線(20609円)からは1.0%、200日線(22181円)からは8.0%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲6.738%。買い方▲15.000%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲6.307% 。買い方▲15.545%。
Quick調査の信用評価損率は▲16.21%。
信用倍率は3.34倍。
空売り比率は47.3%で28日連続40%超。
1月11日時点の裁定買い残は1981億円増の7822億円。
裁定売り残は2434億円減の3840億円。
SQまたぎとはいえ強烈な増減でマトモな格好となった。
日経HVは31.1。日経VIは21.74。
日経平均採用銘柄のPERは11.74倍。
EPSは1737円。PBRは1.08倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比145円高の20495円。
高値20605円、安値20180円と幅は広かった。
「日本電産の減額修正が泣きっ面に蜂のような悪材料とならなければいい」という声も聞こえる。
個別を重視するか、海外動向に連動するかの別れ道。
日足は陽線2本のあと陰線2本。
ここは力強い陽線が欲しいところだ。
5日線(20381円)は相変わらずサポート。
勝手雲の上限は20463円。上抜ければ視界が変わろう。
TOPIXが25日線(1539ポイント)を抜けたことの方を重視したい日。
TOPIXは今日にも勝手雲(1527ポイント)を上抜ける。
NYのダウ輸送株指数とSOX指数の大幅高を重視したい日。
気学では「初め高いと後安の日。吹き値あらば売り狙え」。
月曜は「安値にある時は急伸する。押し目買い」。
同じ銘柄を買って儲かる人と損する人がいる。
この差はなんなのかといえばひとえにタイミングの差。
早いか遅いかの時間軸もある。
あるいは売り損ないという時間軸もある。
不即不離で間を図るのが極意というと剣法みたいだが、実際そうだろう。
執着してはいけないし、さりとてしらけていてもいけない。
適度な温度差の変化を微妙に感じるなんて神業だが、でもそれがタイミングだ。
孤高を保った「人の裏」ではないが「みんなで渡れば間違える」のが相場だ。
「何を買うか、いつ買い、いつ売るかは投資家の仕事」と市場関係者岡本さん。
この言葉の意味は深い。
NYダウは162ドル高の24370ドルと3日続伸。
NASDAQは48ポイント高の7084ポイント。
S&P500は19ポイント高の2635ポイント。
ダウ輸送株指数は148ポイント高の9756ポイント。
SOX指数は1.14%の上昇。
3市場の売買高は71.9億株。
CME円建ては大証日中比145円高の20495円。
ドル建ては大証比165円ポイント高の20515ポイント。
ドル円は109.23円。
10年国債利回りは2.750%。
スケジュールを見てみると・・・
21日(月):米休場、中国各種経済指標、日露首脳会談の可能性、
22日(火):日銀金融政策決定会合(~23日)、首都圏マンション販売、米中古住宅販売、独ZEW景況感、ダヴォス会議(~25日)
23日(水):貿易統計、日銀展望レポート
24日(木):米CB景気動向指数、ECB理事会
25日(金):米耐久財受注、新築住宅販売、独IFO景況感
【1月】
21日(月)NY市場休場(キング牧師生誕記念日)トランプ大統領就任から2年、満月
22日(火)日銀金融政策決定会合(~23日)変化日
23日(水)ダヴォス会議(~25日)トランプ大統領出席
24日(木)米製造業PMI
25日(金)米耐久財受注
29日(火)変化日
30日(水)米GDP速報値
31日(木)鉱工業生産
◇━━━ カタリスト━━━◇
ラクーン(3031)・・・動兆
ラクーンHDに注目する。
同社は衣料・雑貨の企業間電子商取引「スーパーデリバリー」運営。
掛け売り決済代行・売掛債権保証と二本柱。
HD化が進展。
ファイナンスとアジア中心の越境ECは拡大基調。
(兜町カタリスト櫻井)
