「五黄の寅」
2022年は「五黄の寅」
九星の「五黄土星」と十二支の「寅年」が重なる年だから36年に1回やってくる。
その36年前は1986年(昭和61年)。
プラザ合意以降の急激な円高に対処するため、財政政策は拡張路線に転じた。
政府は公共事業の拡大、所得減税、政策金利である公定歩合引き下げによる金融緩和を実行。
緩和マネーは土地と株式に集中し、企業は本業よりも「財テク」に走った。
土地は値下がらないもの、という土地神話が投機を助長した。
大発会13130円だった日経平均は8月に18996円まで上昇。
10月の15000円台まで調整し年末は18701円。
年間上昇率は42.61%。
因みに過去最大は1952年の118%、次いで2013年の56.72%。
1960年が55%、1958年が40.46%。
1971年が41.46%。
60年前の1962年は▲13.58%だった。
当時は金融テクノロジーの発展が目覚まし資産運用のニーズが多様化。
株価指数に連動した先物をはじめ、金融派生商品が生まれたのはこの時期。
日経平均の先物も86年にシンガポールの取引所で売買が開始。
大阪、シカゴへと拡大した。
寅=虎=獅子(ライオン)だ。
もう一つは「壬寅(みずのえとら)」。
「壬」は、ゆったりと曲がりながら流れる大河の水。
一方で寅は、決断力と才知の意味。
この2つの性質を併せ持つ壬寅は「安定していておおらか」という特徴を持つ干支。
決断の「寅」と「悠然さ」の「壬」。
「壬」は十干の9番目。
生命の循環で言えば終わりの位置に近く次の生命を育む準備の時期。
「壬」の文字の意味は「妊に通じ、陽気を下に姙」。
厳冬を耐えて内に蓄えた陽気で次代の礎となること。
土の下で芽が膨んで土がぐんと盛り上がっている様子、
もしくは生き物が子孫を残すための繁殖期」。
「壬」は、厳冬、静謐、沈滞。
「寅」は十二支の3番目で、生命の循環で言えば初めの位置に近く誕生を表している。
「寅」の文字の意味は「?(ミミズ)に通じ、春の発芽の状態」。
豊穣を助けるミミズが土の中で動き、芽吹きが始まった状態。
暖かくなって虫たちが動き出し、春の胎動を感じさせるイメージ。
「寅」は陰陽五行説では「木の陽」。
五行の「木」は成長、発育、誕生、春の象徴。
つまり「寅」は、強く大きく成長する。
「壬」と「寅」の関係は「水生木」の「相生」と呼ばれる組み合わせ。
これは水が木を育み、水が無ければ木は枯れる。
「壬」が「寅」を補完し強化する関係となる。
結論は2022年の干支「壬寅」は「陽気を孕み、春の胎動を助く」。
冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれることを表している。
過去の寅年をみてみると、
2010年 10,654.79→10,228.92円(▲3%)
1998年 14,956.84→13,842.17円(▲7%)
1986年 13,136.87→18,701.30円(△42%)
1974年 4,259.20→3,817.22円(▲10%)
1962年 1,425.30 →1,420.43円(△0.3%)
アノマリー追加。
イスラム暦6月(2022年は1月5日ー2月2日)と
イスラム暦10月上旬(2022年は5月3日ー5月31日)は日米株とも共通して下落しやすい。
米国株はイスラム暦8月上旬(2022年は3月5日ー4月2日)は上昇しやすい。
☆リズム
3月上昇→5月下落、3月下落→5月上昇(3月と5月は逆相関)。
4月上昇→8月下落、4月下落→8月上昇(4月と8月は逆相関)。
9月下落→10月下落、9月上昇→10月上昇(9月と10月は正相関)。
7月上昇→12月上昇、7月下落→12月下落(7月と12月は正相関)。
10月上昇→翌年2月上昇、10月下落→翌年2月下落(10月と翌年2月は正相関)。
★1月ロケットスタート=1月効果
株価が上昇した翌年の大発会は株高
大納会が上昇した翌年の大発会は株高
TOPIXは「小寒」の頃に安値を付け安い=統計上の大底は1月12日。
★2月薄商い:私鉄株は3月の地価公示価格発表前の2月に買うといい。
★3月:3月初めの「啓蟄 (けいちつ)」の頃相場は上昇
3月の中旬から3月21日にかけて、
市場が大きく揺れる、”春分の日”のジンクス
★4月:日本株は上がりやすい
★5月:立夏の頃にTOPIXは高値を付けやすい
鯉のぼりが過ぎたら株は売り=セル・イン・メイ
★6月:息切れの月
米金利トレンド変化が起こりやすい
6/29は10/16、11/4と並んで過去10年間でTOPIXが上昇しているんだそうです
★7月:サマーラリー、サプライズの月
小暑の頃にTOPIXは高値をつけやすい
★8月:『お盆の閑散相場』
アメリカ国債の利払い(8/15)で円安
★9月:パフォーマンス悪くキャッシュ優先の月
9月に株を買ってはいけない→2015年は間違った
★10月:安値反転の月
ハロウィーン効果
★11月:クリスマスへの挑戦・ブラックフライデー
中間決算発表
感謝祭(アメリカでは11月の第4木曜日)の前日と翌日の日経平均は騰がることが多い。
11月の最終週は株高
11月の3連休明けは高い
なぜか高い!? ブラックフライデー前後
★12月:第2週までが動きのいい時間
株価が上昇する年の大納会は株高
ゴールドマン・サックス証券のリポート。
TOPIXの1年先の見通しは2250ポイント。
3カ月先の予想は2225→2180と引き下げ。
背景は岸田政権の政策スタンスに対する市場の懸念が予想よりも強いこと。
国内企業の21年4~9月期決算が予想ほど強くなかったこと。
短期的な目標値は引き下げた。
しかし「潜在成長率を上回る健全な国内成長や大規模な財政出動など、日本株を支える環境は今後も続くと確信している」。
日本株に強気な見方を維持しTOPIXに10%のアップサイド余地があるとみる。
22年には「外国人投資家が主な買い手になると予想している」。
世界経済は減速しつつも、トレンドを上回る健全な成長が期待される。
内需主導で国内経済は加速する。
「当社の為替ストラテジストは、中期的に若干の円高を見込んでいる。
円建てのTOPIXの上昇を見込まれる。
ドル建てのTOPIXのパフォーマンスが改善。
海外投資家の資金流入が見込まれる」。
2020年2月の新型コロナウイルス感染拡大以降、外国人投資家は現物株を2兆1000億円、
先物を4兆8000億円の売り越しを続けている。
「経済再開に向けてパンデミックからの回復が見込まれる。
海外投資家のニュートラルなポジションへの復帰が見込まれる。
同時に、更なる資金流入のためには、岸田政権の成長戦略やコーポレート・ガバナンスの一層の充実が必要であると考える」。
(櫻井)。
