「争いと色ごとへ」

NY株式市場は上昇。
S&P500とNASDAQは3日連続で終値ベースの史上最高値を更新した。
メキシコとのNAFTAの再交渉の大筋合意への好感が継続。
買い物優勢の展開となった。
ただ利益確定の売りに押された格好で上昇幅は限定的。
「投資家の注目はカナダとの交渉の行方にシフトした」という見方だ。
カナダドルの上昇を見ればカナダとの合意への期待は為替面では出ている印象。
ティファニー、シアーズが上昇。
ベスト・バイ、テスラが下落。
ただ売買エネルギーは低調で3市場の売買高は約55億株。
10年国債利回りは2.88%台に上昇(価格は下落)。
貿易摩擦問題の抗体から安全資産としての米国債の持ち高を減らす動きとなった。
「解決からは程遠いだろうが、大きなプラスの兆候ではある」というのが妥当な見方だろう。
ドルは続落。
ただ消費者信頼感指数が133.4と市場予想の126.7を上回って着地。
2000年10月以来約18年ぶりの高水準となったことがドルの下支えとなったとの声。
ドル円は111円台前半での推移。
トランプ大統領が「グーグル、ツイッター、フェイスブックは、問題をはらむ領域を進んいる。
慎重を期すべきだ。
広範にわたる人々に公正ではない」と非難したことは気にかかる。
 
 
寄り付き直後に何度も挑戦した23000円。
それでもこの壁は堅かった。
とはいえ日経平均は6日続伸。
火曜は8週連続上昇。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1018、値下がり982銘柄と買いが優勢だった。
安値引けでも勝ちは勝ち。
失速感は漂ったがプラスは確保だった。
「高値の23006円からみると193円下。日足は実体の長い大引け坊主(安値引け)。
23000円乗せを契機に待機していた売り方が攻勢に転じたともみられる逆襲線。
逆襲線はひとまず退却とは酒田五法。
7月高値時にも同じような足型が出現して天井形成となっていた」との声も聞こえる。
新高値48銘柄、新安値18銘柄。
騰落レシオは95.60%。
過熱感を醸し出さない上昇だ。
売り勢力は23000円をメドに売り注文を出していた機関投資家との観測。
「先物筋のドテンなら怖いが、弱気筋の機関投資家ならまったく怖くない」とう強気もある。
「欲しいのは大陽線」というのが正直なところ。
NTレシオは13.17倍。
25日線(22741円)からは1.5%、200日線(22408円)からは1.8%のプラスかい離。
5月21日23050円、6月12日23011円の壁。
8月13日の21851円からはそれでも2週間で約1000円上昇した。
3月26日安値20347円からの売り方信用期日は9月末だ。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.012%。
買い方▲9.598%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲4.3%。
買い方▲16.75%。
空売り比率は42.0%。
22日連続の40%超は2月の21日連続を上回り過去最高を更新した。
8月24日現在の信用買残は389億減の2兆9729億円。
同信用売り残は687億円増の8379億円。
日経平均採用銘柄のPERは13.23倍でEPSは1724円。
8月29日の株高の特異日に期待だ。まさに「上昇の急所」という印象となる。
「2月第1週にあけた週足の窓23092円を埋めれば風景は変わる」と市場関係者。
シカゴ225先物終値は大証日中5円高の22805円。
高値は22985円。
6連騰の先の記録は昨年10月の16連騰しかない。
しかし、17連騰を阻んだのは10月25日水曜日だった。
気学では「安値にある時は急伸する」と役に立たないご宣託。
木曜は「高日柄にして波乱する日」。
金曜は「吹き値売り方針の日」。
一応8月配当権利落日。
ボリンジャのプラス2σ22923円も壁。
プラス3σは23148円だ。
 
日経朝刊連載小説「愉楽にて」が終わる。
昨年9月から1年間、日経平均は3000円以上の上昇となった(一時は5000円近かった)。
終わるとなれば感慨もあるが「結局中途半端だった」という印象となろうか。
来週月曜からは池澤夏樹氏の「ワカタケル」。
古事記と日本書紀を背景に第21代雄略天皇が主人公だという。
濡れ場は少なそうだが、神々の登場をどう捉えるかが課題だろうか。
3日新甫の9月は「争いと色ごと」からスタートすることになる。
「乞御期待!」は相場にも通じて欲しいところ。
 
NYダウは14ドル高の26064ドルと3日続伸。
NASDAQは12ポイント高の8030ポイント続伸。
3日連続で史上最高値を更新。
S&P500は0.78ポイント高の2897ポイント。
3日連続で史上最高値を更新。
一時2900ポイントに乗せた場面もあった。
ダウ輸送株指数は22ポイント安の11390ポイント。
3市場の売買高は55.8億株と低調。
CME円建ては大証比5円高の22805円。
ドル建ては大証比10ポイント高の22810ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比10円高の22600円。
ドル円は111.18円。
10年国債利回りは2.884%。
 
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
エクスモーション(4394))・・・動兆。
 
エクスモーションに注目する。
同社はシステムおよびソフトウェアに対するテクニカルコンサルティングが中核。
教育人材育成も行っている。
強みは組込みソフトウェアに専門特化した事業。
設計技術に特化した「技術参謀」と表現される。
第4次産業革命の隠れた主役だ。
 

(兜町カタリスト櫻井)

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次