「不時高期待の株高の特異日」

NY株式市場は小売とハイテクセクター中心に反発。
小型株で構成するラッセル2000は過去最高値を更新した。
百貨店のメーシーズは10.8%上昇。
第1四半期決算で既存店売上高がアナリスト予想を上回ったことと通期利益見通しの上方修正が好感された。
半導体大手マイクロン・テクノロジーは「アウトパフォーム」の投資判断が好感され4.6%高。
一方で10年債利回りは一時2011年7月以来の高水準となる3.10%まで上昇(価格は低下)。
株式→債券への資金の流れの分岐点は3.6%とされている。
6月のFOMC(12日~13日)までは、金利動向には神経質となりやすい時間帯だ。
鉱工業生産指数では製造業部門が0.5%上昇で着地。
市場予想と一致した。
今回の統計は2017年11月まで遡り全体の鉱工業生産指数と製造業部門がともに下方改定された。
「経済見通しに影を落とす内容だ」という声が聞こえる。
4月の住宅着工件数は3.7%減少。
イタリアで連立協議中の2党がECBに債務免除を要請するとの報道からユーロは下落。
ドル円は110円台前半で推移。
欧州株は上昇。
 
 
株安傾向の強い水曜日は4連敗で今年4勝14敗。
ドル円の110円台乗せよりもNY株の反落を嫌気した傾向だった。
新高値は103銘柄で4日連続3ケタ。
「この水準で100では物足りない。
200~300は欲しい」という声もある。
新安値は46銘柄。
5月SQ値22621円に対しては4勝で勝ち越し。
25日線(22247円)からのかい離は2.1%。
騰落レシオは121.12%。
サイコロは5勝7敗で過熱感薄。
松井証券信用評価損益率で売り方▲12.842%(前日▲13.820%)。
買い方▲7.999%(前日▲7.007%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲19.96%。
5月7日の▲20.58%に接近した。
買い方▲16.42%。
Quick調査の5月11日現在の信用評価損率は▲8.54%と2週連続の改善。
空売り比率は39.6%で8日連続40%割れ。
売り叩く動きが見られなかった結果だ。
5月11日現在の裁定買い残は3100億円増の2兆4825億円。
5週連続増加だ。
裁定売り残は224億円増の6619億円。
6週ぶりの増加だ。
日経平均のEPSは1641円まで低下しPERは13.84倍。
利益の成長低下でのPER上昇では何の意味もない。
一目均衡の雲は5月30日に白くねじれている。
4月5日に勝手雲を上抜けてからの上昇は継続。
シカゴ225先物終値は大証日中比70円高の22810円。
このところ225の頭を抑えているのがボリンジャーのプラス2σの22953円だ。
今年の木曜は12勝6敗。
そして5月17日は株高の特異日。
気学では「不時高をみる日。悪目買い方針良し」。
新日鐵住金の社名が「日本製鉄」にふるさと帰りするなら指数もふるさと帰りして欲しいものだ。
 
日経朝刊投資情報面での見出しは「4社に1社が最高益」の見出し。
前2018年3月期のことからと思ったが「今3月期決算企業3つの追い風」とある。
金融を除く3月期決算企業で5期以上比較できるのが1583社。
今期の業績見通しは23%の361社が最高益水準。
時価総額が1000億円未満の企業が188社と多い。
だから全体への波及効果は少ないが個別銘柄での動きは大きいという理由になっているのかも知れない。
3つの追い風の1つ目はインバウンド。
鉄道、旅行、小売、化粧品などに吹いている。
次が「ネット通販」。
通販、携帯、物流などに吹いている。
そして「半導体関連」。
悪くはない傾向は継続している。
しかも「ぶり」企業は増加。
王子が14年ぶり、住友ベークが13年ぶり、コマツ・双日が11年ぶり。
最高益更新だ。
全体の98.7%が通過した3月期決算。
前期売上高は8.0&増、経常利益は17.0%増、純利益は34.7%。
ほぼこの線で着地だろう。
今期売上高は2.7%増、継承利益は1.0%増、純利益は2.0%減。
純利益の2%減は誤差の範囲でしかないし、前期だって期初は暗い見通しだった。
第1四半期でいきなりの上昇修正という可能性もあろう。
そもそも売上高が増加しているのだから、心配はない。
ココを忘れて警戒だけしていると間違えそうだ。
 
面白かったのは麻生副総理の発言。
(1)北朝鮮のあの見てくれの悪い飛行機が無事シンガポールまで飛ぶことに期待する。
途中で落ちたら話にならない」。
(2)2012年の総裁選。
「暗いやつを選ぶか、あまり頭の良くない奴を選ぶか。
だったらお腹の悪いやつを選ぶのが一番良かった」。
漢字は読めなくても頭は悪くない印象だ。
 
NYダウは62ドル高の247681ドルと反発。
NASDAQは46ポイント高の7398ポイントと反発。
S&P500は11ポイント高の2722ポイントと反発。
ダウ輸送株指数は86ポイント高の10702ポイント。
3市場の売買高は62.2億株。
CME円建ては大証比70円高の22810円。
ドル建ては大証比80ポイント高の22820ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比80円高の22820円。
ドル円は110.38円。
10年国債利回りは3.103%。
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
ネットマーケティング(6175)・・・動兆。
 
ネットマーケティングに注目する。
同社はメディア事業の恋愛マッチングサービス「Omiai」で成長。
6月28日スタート予定の新アプリ「Qoon」に期待。
売上高。営業利益ともに過去最高
有料会員数約5万人、累計マッチング組数は1588。
婚活・恋活マッチングサービス市場規模は5年後852億円(現在374億円)。
オンラインマッチングサービス企業NASDAQ上場のマッチ・グループ。
同社の時価総額は1兆円だ。
 

(兜町カタリスト櫻井)

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