「リスク・オン」
ノーベルウィークのスタートで京大の本庶教授が医学生理学賞を受賞。
明るいスタートなった下期という印象。
報道各社の受賞インタビューの中で印象に残ったのは「教科書でも疑う」というフレーズ。
「ナンバーワンでなくオンリーワンを目指せ」と同様に、進歩は疑念の中から生じるということだろう。
株だって一緒。
通説を確認もせずに信じるのではなく「疑う」ことはとても重要。
強気になっても「日経平均の上値は25000円」なんていう市場関係者の相場予想など疑う意味もない。
しかし海外で起こったこと、需給で起こったこと、永田町や霞が関で起こったことなどは疑うことから始めるというスタンスだ。
あるいは「それで誰が儲けたの」と考えることかもしれない。
週明けのNYダウは192ドル高の26651ドルと3日続伸。
上昇幅は一時279ドルに達する場面もあった。
NAFTAの見直し交渉で米国とカナダが合意したことを好感。
「合意は困難と見られていたことから大きなポジティブサプライズとなった」との見方だ。
ボーイング1銘柄でNYダウを約70ドル押し上げた。
GEとテスラが急伸。
原油先物相場も大幅に上昇し約3年10ヵ月ぶりの高値を付けたことからエネルギー関連セクターも上昇した。
金利の高止まりが金融セクターも堅調。
もっとも引けにかけては上昇幅を縮小。
NASDAQは小幅安。
小型株のラッセル2000指数は1%以上の下落となった。
フェイスブック、インテルが下落。
アップル、マイクロソフト、アマゾンは上昇。
建設支出が予想を下回る伸びとなりISM製造業景況感59.8に低下したが影響薄。
VIX(恐怖)指数は12.00%に低下。
SKEW指数は144.43%。
10年国債利回りは3.08%台。
ドル円は114円に何度かトライしての推移。
下半期初日の日経平均は続伸し終値ベースで年初来高値を更新。
1991年11月13日(24416円23銭)以来、26年11カ月ぶりの高値更新だ。
ただ東証1部の値下がり銘柄は1079、値上がり銘柄数は958。
TOPIXはかろうじてプラスを保ったという印象だが日経平均は3ケタの上昇というのが違和感。
空売り比率の41.5%も同様だ。
「やや物足りなさはあるもののほとんど失速もしておらず不気味なほどに強い。
お祭り騒ぎとはなっていないのが良い」という声もある。
「リスク・オンが強まってきた」という見方もある。
新高値銘柄数は79と週末の118から減少。
新安値銘柄数は38。
騰落レシオは127.66まで低下した。
NT倍率は13.34倍。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.888%。
買い方▲6.817%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲13.12%。
買い方▲12.36%。
日経平均採用銘柄のPERは13.93倍でEPSは1740円。
PER14倍復活になろう。
25日線(23116円)からは4.89%、200日線22477円からは7.86%のプラスかい離。
200日線から10%プラスかい離が24724円水準。
「そこからの上昇加速に期待」という見方もある。
シカゴ225先物終値は大証日中比120円高の24420円。
高値は24480円まであった。
「24500円が見えればその先は25000円」というのが楽観シナリオだ。
月曜も髭で上値を押さえたボリンジャーのプラス2σは24315円。
プラス3σはバンドが広がって24915円だ。
日足陽線2日は再度連続日足陽線への期待につながる。
◇━━━ カタリスト━━━◇
ライトアップ(6580)・・・動兆
ライトアップに注目する。
同社は企業の生産性向上のためのITツール導入支援などが中核。
Webコンテンツ制作も堅調。
オプトHDが保有株売却し持株比率2割(従来40%)切ってきた。
上場半年で需給好転の感。
(兜町カタリスト櫻井)
