「ポエム」
兜町ポエムが増えてくると株価は調整になる。
ダブルインバースがそこから上がる」と市場関係者。
別の市場関係者は「替え歌が出ると株が下がる」。
「兜町ポエム」で株価下落のアノマリーということだろう。
もっとも・・・。
この因果関係は結構微妙だ。
替え歌があるから下がるのか、下がっているから替え歌が浮かぶのか。
結構判断に苦しむところではある。
そもそも・・・。
順風満帆で株価が右肩上がりのときに替え歌はなかなか浮かばない。
替え歌にするのは「明日は頑張ろう」的に鼓舞するものが多い。
悩み深くないときに必要はないのである。
一方で、下げ局面では、それこそ1日に3曲くらいは当たり前に作れる。
1曲あたり約10分だから自分でもすごいと思う。
「悲しみ」だとか「明日」だとか「愛」。
あるいは「思い出」なんてキーワードは株価上昇時には用なしなのだ。
アノマリーにもそれなりの理由があるということもできよう。
「鴬の身を逆にはつね哉」(宝井其角)。
「手をはなつ中に落ちけりおぼろ月」(向井去来)。
面白い見方は大和のレポート。
パイオニアが整理ポスト入りすれば225採用銘柄からは除外。
代わりに村田製作所、オムロン、ルネサス、シャープなどが新規採用とされている。
「今回、仮に村田製作所が日経平均に採用されると日経平均の中で3%程度のウェイト。
日経225型の投資信託(含むETF)は約16兆円程度ある。
ファンドは5000億円程度の村田製作所株の購入資金が必要となる。
しかし60円台のパイオニア株の売却代金は20億円程度。
村田製作所株の購入資金を捻出するために残りの224銘柄も広く薄く売ることになる。
その金額が5000億円規模になる可能性があるということ」。
これはこれでイベントなのだが、問題はその先。
停滞している裁定取引が早晩復活する可能性があるという。
「出来高や外国人買いの増加として観測され、日本株の出遅れ修正のきっかけになる」かも知れないという。
パッシブばっかりやっているからこういうことになる。
忘れかけてた業界用語。
★「アンコ」
利食いの両建。
簡単に言えば買値と売値が決まっているので利益確定玉。
「アンコある?」という経理担当者もかつてはいたし、「まんじゅう怖い」という市場漫画もあった。
関西では「パッチをはく」などと使うらしい。
★知らなかったのは「切手屋」。
商品相場業界の用語。
顧客の注文に向かわずに注文をすべて場にさらし、真面目に営業をする店。
注文を場にさらさないというのは証券界でも良くあったらしい。
きれいに言えば「ダークプール」とでも表現するのだろうか。
★「ペロ」
証券会社内部で使う注文伝票の俗称。
注文を出すことを「ペロを切る」「ペロを出す」などといっていた。
むしろ「青伝票(売り)」「赤伝票(買い)」の方がよく使っていたが・・・。
★「どた」
取引所で値段を表すときに「端数がない」の意で金額に添えて用いることば。
ちょうどという意味で使われる。
「100円どた」(=100円ぴったり)などと使う。
今でも時折実況で出てきてしまうが、理解している人は少ないだろう。
(櫻井)。
