「ヒーロー」

「ヒーロー」

ブレイナード総裁の発言を受けた債券利回り上昇。
付随した124円までの円安。
日経平均は500円超の下落。
あるグロース市場上場企業トップの言葉。
「プライム市場も良いですが、目指したいのは数銘柄のヒーロー市場。
作ってくれませんかね」。
発行体の言葉だけに妙に説得力があった。

ゴールドマン・サックスのリポートは「日本の製造業は、1975年以来で最大の交易条件ショックに直面する可能性」。
(1)
原油とエネルギーを除くコモディティ価格の上昇、円安、サプライチェーンの悪化は、交易条件を統計的に有意に悪化させることが分かった。
2021年の交易条件悪化局面では、累積的に見れば原油価格が最大の寄与を示しているが、サプライチェーン混乱の影響も大きく拡大しつつある。

(2)コモディティ価格が当社予測通り更に上昇。
一方、最近の円安水準が続き、サプライチェーンが年末にかけて部分的に回復するとの標準シナリオ。
交易条件要因による経常利益悪化幅(前年差)は12.7兆円(国内総生産・GDPのマイナス2.3%)となった。

(3)125円の円安水準が定着。
サプライチェーンが足元の水準で停滞を続けるリスク・シナリオの下では減益幅は14.1兆円(GDPのマイナス2.6%)に拡大する。

(4)交易条件の悪化は、ショックが発生して1年程度のラグを経て、設備投資と賃金を引き下げる。
ただし、2022年中に想定される交易条件悪化の大きさと比べると影響は限定的だ。

(櫻井)。

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