「デジタルトランスフォーメーションとデータサイエンティスト」

TOPIXの8日続落は2012年7月以来。
アベノミクススタートからでは初めてのこと。
そう考えると・・・。
アベノミクスの途中で登場したすべての悪材料を超越した悪材料がなければならないはずだ。
チャイナ・ショック、欧州財政危機、トランプ・ショックなどなど。
あるいは北朝鮮の核ミサイル警戒もあった。
刹那的にクローズアップされたイタリアなど足元にも及ばないだろう。
しかし、TOPIXは間違いなく下落しており8日連続。
ということは、外に材料を求めるのではなく、内に悪材料があると考えることも必要だ。
脳裏を掠めるのは、昨日日経朝刊1面の「骨太原案に消費税10%」だ。
本当に増税するのかどうか。
あるいは9月の自民党総裁選の行方。
政治で株価が究極的に左右されることは稀だが、市場はここを懸念していると考えられなくもない。
外に材料を求めがちな東京市場だが実は「獅子身中の虫」に蝕まれているのかも知れない。
あるいは「自然薯」のような悪材料の発生なのかも知れない。
さらには「復讐するは我にあり」なのかも知れない。
経済二流、政治三流ではどうしようもないが・・・。
 
儲かっているのは日銀。
昨日発表された2018年3月期決算。
企業の最終利益に相当する剰余金(税引き後)が、前の期比50.9%増の7647億円。
増益は2年連続。
背景はETF買い入れの増加で分配金の収入が増加。
国債利息収入も寄与した。
国債の利息収入は1兆2211億円で2年ぶりに増加。
長期国債も含めた保有国債の全体の運用利回りは平均で0.279%。
初めて3%を下回り、会計基準を変えた04年以降で最低水準を更新した。
ETFの保有額は前年同期比46%増の19兆3384億円。
評価損益は同85%増の5兆1460億円。
野村証券のリポートでの指摘。
「日銀は4月以降もETF買入れを継続。
5月28日までに計69188億円を買入れている。
4月以降の株価指数の騰落率を考慮すると、5月28日時点のETF保有時価は26.1兆円。
評価損益は6.1兆円と推計される。
5月28日時点のETF保有時価はTOPIX型が14.5兆円、日経型が10.1兆円、
JPX日経400型は1.4兆円とみられる。
構成比率はそれぞれ55.8%、38.8%、5.4%となる」。
もっともETFを売ることはしていないのであくまで評価益だが・・・。
 
 
昨日取材したコムチュア(3844)の向会長から伺った新しい言葉。
「デジタルトランスフォーメーション(デジタルへの変革)」。
企業も社会もITソリューションで変わる。
クラウド、ビッグデータ、AI、ロボティクス。
そしてIoT、フィンテック。
世界の全産業が避けては通れない。
約半年前に始めて伺った言葉は「RPA」。
これは今や世の主流だから、このスピード感はすごい。
「データサイエンティスト」というのはビッグデータで収集したデータをAIで分析する。
SNSが拡大してきたからこそ企業も欲しがるのだろう。

(櫻井)。

 

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