「ディールメーカー的発想」

「ディールメーカー的発想」
 
 
NY株式市場は小動きでの続伸。
USTRがEUに対する追加関税の対象規模拡大を検討していると発表したことが警戒されたがプラス圏。
「世界的に経済指標が軟調となる兆しが出る中、市場の関心は各国中銀の金融政策、および企業決算に再びシフトする」。
という都合の良い解釈だ。
原油安を受けてエネルギーセクターは軟調。
米中会談通過で盛り上がった売買エネルギーも低下し3市場の売買高は約63億株(過去20日間平均は70.2億株)。
イングランド銀行のカーニー総裁が「景気減速に対応するために若干の支援が必要になる」とコメント。
英中銀が年末までに利下げを実施するとの観測が高まった。
英国10年国債利回りは2年半ぶりの水準に低下。
つれて米10年国債利回りも2%を割れて推移。
FRBが7月のFOMCで少なくとも25ベーシスポイントの利下げに踏み切る可能性は100%との予測だ。
4日の独立記念日を控え債券市場は3日は短縮取引、4日は休場。
JPモルガンがまとめた世界製造業指標が約7年ぶりの低水準となった。
ドル円は107円台後半での推移。
 
 
7月2日目の火曜日は寄り付き30円安と意外と堅調。
終値24円高と後場は伸びなかったがそれでも2日連続日足陽線で続伸、高値維持。
「二の矢を継げないのが日本株の弱さ。
前日が454円高と大幅高となったから2日分を並べてみれば指数はこんなもの。
しかしちょっと寂しい」という声が聞こえる。
「任天堂とフイルムが年初来高値更新。
ゲームとバイオなら安全路線。
貿易戦争は休戦との報道を市場は信用していない」といううがった見方もある。
東証1部の売買代金も1兆8938億円と低調。
値上がり1429銘柄。値下がり628銘柄。
新高値は126銘柄と3ケタに増加。
新安値は2銘柄。
騰落レシオは104.59。
「4月24日の年初来高値の22362円を超えればまた景色も変わってくる」という指摘もある。
NT倍率は13.68倍に低下。
25日線からは3.2%、200日線からは0.6%のプラスかい離。
サイコロは7勝5敗で58.3%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲9.646%。
買い方▲9.666%とほぼ並んだ。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲8.170%。
買い方▲14.978%。
空売り比率は43.5%で77日連続の40%超。
6月28日時点の信用買残は98億円減少の2兆1663億円。
同信用売残は740億円減の8953億円。
12月末の売り方期日は通過した。
日経HVは14.4、日経VIは15.04。
日経平均採用銘柄のPERは12.19倍でEPSは1784円。
PBRは1.09倍。
シカゴ225先物終値は大証日中日25円安の21695円。
高値21750円、安値21565円。
ボリンジャーのプラス2σ21745円が上値を抑えているという見方も可能だ。
その上のプラス3σは22074円。
今は5月7日→8日のマド21875円→21639円を埋める作業中。
そして逆三尊のネックは上抜けた。
5月7日安値21875円を奪還すれば島が消える。
ファーストリテイリングの国内ユニクロの月次で既存店売上は前年同月比27.3%増とかなり好調。
「ハイテク株の急伸で投資家の目線が上に向きかけたところ。
指数寄与度の大きいファストリに強い動きが見られれば、一気に株高の勢いが強まる展開に期待」。
そんな声もある。
現場と限界との綱引きの様相。
気学では「逆向いの日。突っ込み買い、吹き値売りで駆け引きせよ」。
木曜は「前日の相場に反して動く日」。
金曜は「人気に逆行して動く日。逆張り方針良し」。
 
「とうとう堪忍袋の緒が切れた」という表現は今朝の日経朝刊「春秋」。
韓国に対する半導体材料の輸出規制と友好国取消し。
そしてIWCから脱退しての商業捕鯨の再開。
「Noと言わない日本」も我慢の限界という論調だ。
「スクリーンの世界の話ではなく、国際社会の中での出来事」というのが結び。
しかしもう半導体についてはもう一歩進んでみたらどうだろう。
半導体市場のイニシアチブを韓国に奪われていた日本。
3ヶ月の部品在庫が消えると生産に支障がでるという韓国企業の声。
韓国の優位性を支えていたのは、日本の部品ということが明確になった。
だったら、ここで半導体そのものを奪還するという方向性はどうだろう。
日本の部品を使って、価格競争に勝っていただけのことと仮定すれば、不可能ではないだろう。
韓国の半導体がないと日本企業に支障がでるというならばそんな発想も必要かも知れない。
ディールメーカーのトランプ大統領のような発想をすれば、こんな思考法にも行き着くような気がする。
 
★日経平均採用銘柄についての大和のクオンツレポート。
 
臨時銘柄入替えに関して。
千代建設(6366)が8月1日に東証二部へ指定替えとなり日経平均 から除外の見通し。
臨時入替えは同セクターからの補充となり、採用候補に熊谷組(1861)、予備候補にDMG森精機(6141)。
売買インパクトは7月31日終値で生じる見込み。
熊谷組は500円額面のため約270万株、DMG森精機は50円額面のため約2700万株の買い需要が見込まれる。
日経からの発表は7月第2週頃と見られる。
 
 
定期銘柄入替えに関しては、例年10月第1営業日に実施。
今年は1銘柄の入替え予想。
除外候補は、消費セクターで東京ドーム(9681)。
新規採用候補は、銘柄数の不足感が強い消費セクターからZOZO(3092)。
予備候補としてビックカメラ(3048)。
入替えは通常の10月第1営業日(10月1日)に実施予定。、
採用候補のZOZOは500/9円額面のため約2400万株、
ビックカメラは500円額面のため約270万株の買い需要が見込まれる。
日経からの発表は例年通り9月上旬(6日前後)と見られる。
 
 
NYダウは69ドル高の26786ドルと3日続伸。
NASDAQは17ポイント高の8109ポイントと5日続伸。
S&P500は8ポイント高の2973ポイントと4日続伸。
ダウ輸送株指数は85ポイント安の10420ポイント。
SOX指数は1.38%下落。
VIX指数は11.91と低下。
3市場の売買高は63.6億株と減少。
225先物CME円建ては大証日中比25円安の21695円。
ドル建ては大証比10ポイント安の21710ポイント。
大証夜間取引終値は日中比40円安の21680円。
ドル円は107.88円。
10年国債利回りは1.957%。
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
★グレイステク(6541)
 
グレイステクノロジーに注目する。
同社は内外メーカー向けに産業機械マニュアルを提供。 
秋ごろ設立予定の米国現法も期末にかけて寄与。
シカゴからNASDAQへの動きだ。
AI使った新マニュアルの開発が進行。
特許出願中の進化版も試作品を夏ごろ発表。
大手メーカーの需要深耕に期待感。 
「ものづくりコンファレンス2019」は明日経団連会館で共催。
 

(兜町カタリスト櫻井)
 

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