週末のNY株式市場は反発。
アップルやマイクロソフト、アルファベットなどハイテク関連セクターが牽引役。
NASDAQは最高値まで約1%まで戻してきた。
雇用統計は非農業部門の就業者数が前月比22.3万人増。
失業率は約18年ぶりの低水準となる3.8%に改善。
時間当たりの賃金も前月から0.3%増で着地。
労働参加率は62.7%と4月の62.8%から低下し3カ月連続のマイナス。
就職をあきらめた人や、正規雇用を望みつつもパートとして働く人を含めた広範囲の失業率は7.6%。
2001年5月以来の低水準まで改善した。
4月は7.8%だった。
「雇用主が適切な人材を見つけにくい状態で雇用の伸びは減速する見込み。
しかし賃金の伸びが著しく加速する」という見方だ。
イタリアでは新政権が発足。
ユーロ圏離脱の是非が問われることが予想されていた再選挙は回避。
トランプ大統領は米朝首脳会談を予定通り開催すると表明。
もろもろの悪材料が払拭された格好となった。
恐怖(VIX)指数は13.46%まで低下。
もっともG7での貿易摩擦に関する亀裂はややネガティブ視されようか。
米政府が前日、カナダ、メキシコ、欧州連合(EU)に対し鉄鋼・アルミニウムへの輸入関税適用を表明。
各国は相次いで対抗措置を発表している。
S&P500採用企業の2018年第1四半期決算は前年同期比26.4%の増益見通し。
エネルギーセクターを除いた増益率は24.4%の見込みだ。
今後4四半期の予想PERは16.5倍。
好調な雇用統計を受けて利上げペースの加速が見込まれ債券利回りは上昇。
10年国債利回りは2.89%台。
30年国債利回りは3%台。
ユーロは反発。
ドル円は小動き、109円台半ばで推移。
週間ベースではNYダウは0.5%安。2週ぶり反落。
NASDAQは1.6%高で2週続伸。
S&P500指数は0.5%高で2週続伸。
月間ベースではNYダウは1.0%高。
NASDAQは5.3%高。
S&P500は2.2%高。
それぞれ2カ月続伸。
週末の日経平均は売り先行から切り返し上昇幅を拡大。
しかし後場失速でプラス圏とマイナス圏の往来で小幅安。
方向感に欠ける展開だった。
ただ値上がり銘柄数は1127(前日1200)、値下がり銘柄数は884(前日796)。
新高値60銘柄(前日53)、新安値146銘柄(前日136)。
「相場の主役はコロコロ変わりそうで慌てず騒がずのスタンス」と言う声も聞こえる。
日経平均は週間では約279円の下落。
週足では2週連続で陰線。
TOPIXは続伸。
月初高のアノマリーはTOPIXでは復活だ。
「底堅さが出てきた。
トヨタがプラスで3メガ銀行もプラス引け」という声も聞こえる。
騰落レシオは92.51%まで低下。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.678%。
買い方▲9.771%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲18.19%。
買い方▲15.76%。
買い方苦戦の状況だ。
空売り比率は41.5%と2日ぶりの40%超。
シカゴ225先物終値は大証日中比145円高の22365円。
当面の目標は5月SQ値22621円。
その手前に3月メジャーSQ値21575円がある。
下向きに転じた25日移動平均線(22542円)からは1.6%のマイナスかい離。
上向きに転じた75日移動平均線(21934円)からは1.08%のプラスかい離。
この25日線と75日線のレンジでの動きに突入した格好だ。
200日線(21790円)と13週線(21922円)がサポートした構図。
26週線(22356円)もサポートに入ってこよう。
30日に白くねじれた雲も図柄は悪くない。
勝手雲の下限22565円の奪還が急務だろう。
7日まではしっかりの見通しだが8日のメジャーSQにかけて荒れる週でもある。
日経朝刊連載小説「愉楽にて」も佳境に入り株高予想の月曜。
気学では「逆行性強い日」。
少し解釈に困る。
週間ベースでは、日経平均株価は1.2%安、TOPIXは1.3%安でともに2週続落。
東証マザーズ指数は2.2%で3週ぶり反落。
日経ジャスダック平均は0.6%%安で2週ぶりの反落。
東証2部指数は1.2%安、6週ぶりの反落。
5月の月間ベースでは、日経平均株価は1.2%安で3カ月ぶりに反落。
TOPIXは1.7%安で2カ月ぶりの反落。
5月10日(木)の日経朝刊連載小説「愉楽にて」。
主人公の一人の田口が京都の芸妓の豆孝さんにかけて言葉は「さあ、こっちへおいで」。
日経平均は当日88円高→261円高→107円高と3日続伸。
昨日の朝刊で主人公の一人である田口がフ中国女性のファリンにかけた言葉も「さあ、こっちにおいで」。
今朝の朝刊は「ノーティ」という言葉で終わった。
前回は豆孝さんの「つろうおしたえ」で終わったが、さて今回はその先があるのかというところ。
渡辺淳一さんの「アイルケ」や高樹のぶ子さんの「甘苦上海」。
朝から読むには少し気恥ずかしい小説になってきた。
もっとも昨年9月の連載開始から2月高値までの上昇幅は4621円。
連載恋愛小説で日経平均5000円高のアノマリーは既に達成している。
人類の叡智、英知というのはやはり地球規模では発揮されるものらしい。
北朝鮮もイタリアも、そして諸々の地政学的リスクは悪材料視されたが決定的局面の寸前で回避された。
個別案件では別かもしれないが、地球規模であるいは世界資本市場規模で考えれば寸前の回避ばかり。
リーマンショックだって決定的悪材料にはならずその後株価は回復した。
むしろ資本の世代間等の移動を当然のように促進したという解釈が可能だろう。
つまり、下げたときは買い場というのはお題目ではなく歴史が証明しているということになる。
それも局地戦ではなく総力戦の時にこそ威力を発揮するものだ。
2000年、2003年、2008年などの動きが良い例だろう。
本来、時間の経過とともに市場は拡大するもの。
そのスピードの速さ遅さが微分的に暴落とバブルの交錯となる。
しかし、いずれにしても過去の安値を下回り続けることなく、過去の上値を更新してきたのが市場の歴史だ。
この滔々たる時間と価格の流れを見誤るのは切に時間軸とタイミングの個人差の集積なのだろう。
「あらゆる市場で人類は叡智を発揮するもの」。
アダム・スミスの国富論の「神の見えざる手」の市場原理とは違った意味で結構重要なポイントである。
NYダウは219ドル高の24635ドル。
NASDAQは112ポイント高の7554ポイント。
S&P500は29ポイント高の2734ポイント。
それぞれ反発。
ダウ輸送株指数は143ポイント高の10893ポイント。
3市場の売買高は70.4億株と増加。
CME円建ては大証比145円高の22365円。
ドル建ては大証比150ポイント高の22370ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比150円高の22370円。
ドル円は109.52円。
10年国債利回りは2.895%。
◇━━━ カタリスト━━━◇
MDV(3902)・・・動兆。
メディカルデータビジョンに注目する。
同社は医療機関、製薬向けに医療・医薬品データのネットワーク化と利活用の両サービスを提供。
導入病院は拡大継続。
第3四半期移行の治験事業と健診・検診セカンドオピニオンサービスの拡大には期待感。
第1四半期の赤字が響いて株価は下落してきた。
しかし同社の業績はもともと下期偏重傾向。
市場はココに気がついていないようにも思える。
売上高は計画通り、営業利益・経常利益・純利益は計画比1億円のプラスで着地。
実際、通期は40%超の増収増益見通しだし見通しは変えていない。
6期連続の増収増益見通しだ。
2025年の医療ビッグデータ市場の規模は約8000億円と想定されている。
譲渡制限付株式報酬としての新株発行価格は1753円。
毎年ダブルバーガーとなっているが今年もすでに達成。
同社の今の雌伏時期はリバウンド期待だ。
(兜町カタリスト櫻井)
