「お化粧買い」の流入があるか

 
30日の日経平均は反落。304円46銭安の1万9084円97銭(出来高概算19億2000万株)で取引を終えた。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が止まらず、週末の米株安の流れもあり、売り優勢の展開となった。朝方は、先週末のシカゴ日経225先物清算値を上回り、底堅さが意識されていたが、前場半ばには1万8578円20銭とシカゴ先物にサヤ寄せ。
 
その後は日銀のETF買い入れへの思惑から若干下げ渋る中、後場半ば辺りからはETF買い入れや配当再投資に伴うTOPIX先物への買い需要が見込まれる中でじりじりと下げ幅を縮めると、大引け間際に1万9000円を回復し、今日の高値で取引を終えている。
 
市場では2月の落ち込みが大きかった反動で、3月は好内容が確認できるとの見方が多い。中国の指標が良かったとしても、現状ではすぐにアメリカや日本で経済活動が正常化されるわけではないが、グローバル株式市場がいったん今回の新型コロナウイルスに関する弱材料を織り込んだかどうかを確認する意味では、明日の指標および結果を受けた反応は大きく注目される。
日経平均が2万円に向けて騰勢を強めるような動きが見られれば、この先は売りも出しづらくなるため、3月19日の1万6358円で底を打った可能性が高まる。
 
明日は3月期末を迎える。この期末に向けドレッシングの「お化粧買い」の流入があるかが、注目される。昨年期末の日経平均株価は2万1205円81銭。
足もとの株価は1万9000円前後と水面下にあるが、少しでも損失を少なくみせたい機関投資家からのお化粧買いも期待される。
ただ、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念は強く、上値は重い状態が続いている。
 
 
■テクニカル・ポイント(30日現在)
 
23616.23  ボリンジャー:+2σ(25日)
23492.23  均衡表雲上限(日足)
23445.94  均衡表雲下限(日足)
22381.16  26週移動平均線
22304.30  75日移動平均線
21968.88  200日移動平均線
21629.05  ボリンジャー:+1σ(25日)
21552.11  13週移動平均線
21268.98  均衡表雲上限(週足)
21225.75  均衡表雲下限(週足)
20339.11  ボリンジャー:-1σ(26週)
20237.07  均衡表基準線(週足)
20176.78  均衡表転換線(週足)
20082.38  均衡表基準線(日足)
19641.86  25日移動平均線
 
19084.97  ★日経平均株価30日終値
 
18979.42  ボリンジャー:-1σ(13週)
18610.96  6日移動平均線
18297.06  ボリンジャー:-2σ(26週)
17961.29  均衡表転換線(日足)
17654.68  ボリンジャー:-1σ(25日)
16552.83   新値三本足陰転値
16406.72  ボリンジャー:-2σ(13週)
16255.01  ボリンジャー:-3σ(26週)
15667.50  ボリンジャー:-2σ(25日)
13834.02  ボリンジャー:-3σ(13週)
 
3月期末配当の権利落ち分(市場推計で175-180円)を考慮すれば実質的には小幅の下落にとどまった。
ローソク足は先週末に続いて上ヒゲのない「陽の引け坊主」で終了。5日線割れまで下ヒゲを伸ばしたが、終値は5日線上に復帰したほか、パラボリックが5日連続で買いサインを点灯し、株価の回復トレンドをキープした格好。
一目均衡表では4月1日に雲上限と下限が交差する「変化日」を迎えるため、明日3月31日から数日は株価の急変動リスクが強く意識されよう。
 

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