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06月01日 マーケットコメント

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    《マーケットストラテジーメモ》 6月第2週


    7日(月):
    週末のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比55万9000人増。市場予想の65万人に届かなかった。失業率は6.1%→ら5.8%に改善。FRBが近く緩和縮小に動く可能性があるという観測が後退。ハイテク株が上昇を主導した。NASDAQは3週連続での上昇。
     
    日経平均株価は77円高の29019円と反発。トヨタは5日ぶりに反落。鉄鋼・銀行・機械などのセクターが軟調。75日線が上値を抑えた格好。日足は4日ぶりに陰線。TOPIXは4日続伸。東証1部の売買代金は2兆1910億円。オリンパ、コナミが上昇。ファーストリテ、コマツが下落。
     
    8日(火):
    週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。「決算を通過し次の決算シーズンまでは経済データが材料。市場は小康状態だ」という声が聞こえる。方向感のない動きの中、ミーム株は堅調。前週58%上昇したAMCエンターテインメントは14.8%高。ゲームストップやブラックベリーなど他のミーム株も大幅高。FDAはバイオジェンとエーザイが共同開発したアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」を承認。エーザイのADR(米国預託証券)は一時56%%高。バイオジェンは38%上昇。
     
    日経平均株価は55円安の28963円と反落。終始方向感に欠けた展開だった。
    東証一部の売買代金は2兆1864億円。エーザイ、郵船が上昇。住友鉱、ダイキンが下落。
    日経1面では「今期増配、3社に1社」の見出し。増配企業の比率が前期を上回るのは4年ぶり。「先行き不透明感が後退し手元資金の確保から株主還元の拡大にシフト」との解釈。解釈と現実の差異はあろうが、少なくとも「不透明感後退」は隠れた事実だろう。
     
    9日(水):
    火曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。狭いレンジでの取引となり方向感に欠けた動きが継続。NYダウは5月に付けた過去最高値(34777ドル)に迫り高値警戒感から下落。NASDAQは3日続伸。アマゾンの上昇寄与度が大きかった。機関投資家の動きが鈍い一方、個人投資家による「ミーム株」物色は継続。小型株で構成するラッセル2000指数が大型株をアウトパフォームした。
     
    日経平均株価は102円安の28860円と続落。一時160円ほど下落した場面もあったが売り込む動きはなかった。日中値幅は130円と低調。東証一部の売買代金2兆3029億円。エーザイ、住友不動 が上昇。ダイキン、信越が下落。
     
    10日(木):
    水曜のNY株式市場で主要3指数は下落。「消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控え警戒感が拡大」との解釈。一方、個人投資家の間で人気の高い「ミーム株」は一部が急騰。個人投資家が過去2週間で「ミーム株」に投じた資金は12.7億ドル。ゲームストップ株中心に熱狂的な取引が拡大した今年1月のピーク時と同水準になった。またヘッジファンドによるミーム株に対する空売りはしばらく積み上がっていた。「投機のサインだ」という声が聞こえる。
     
    日経平均株価は97円高の28958円と3日ぶりに反発。前日に米株式相場が下落した流れを受けて朝方は売りが先行。その後上昇に転じ上昇幅は一時140円を超えた場面もあった。米長期金利が1.5%を下回る水準に低下したことで、足元で調整色を強めていた半導体関連株など一部の値がさグロース株が指数を押し上げた。東証1部の売買代金は2兆4042億円。東エレク、レーザーテクが上昇。エーザイ、た。みずほFGが下落。
     
    11日(金):
    木曜のNY株式市場で主要3指数は上昇。CPIを受け「インフレの高進が一過性にとどまる」との見方が拡大した。ファイザーが2.2%高。バイデン大統領が低所得国向けに新型コロナウイルスワクチン5億回分を購入するとコメント。ファイザーに約35億ドルを支払うという方向が好感された。
    一方で「ミーム株」のゲームストップは27.2%安。週間新規失業保険申請件数(季節調整済み)は37万6000件。前週の38万5000件から改善した。改善は6週連続。コロナ発生以降では最低水準。市場予想は37万件だった。
     
    大引けの日経平均株価は9円安の28948円と3日続落。メジャーSQ通過で一服感という印象。SQ値29046円はザラバで上回ったので「幻のSQ値」ではないが終値では下回り1敗。週足は陰線。前週末比は小幅プラス。東証1部の売買代金は2兆9083億円。日本郵政、エムスリーが上昇。三菱UFJ、クボタが下落。
     
    (2) 欧米動向
     
    雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比55万9000人増。
    市場予想の65万人に届かなかった。
    非農業部門雇用者数はコロナ禍前の水準をなお760万人下回っている。
    失業率は6.1%→ら5.8%に改善。
    労働参加率は61.6%。
    パンデミック前の水準(63.3%)を下回っている。
    平均時給は前月比0.5%増の30.33ドル。
    FRBが近く緩和縮小に動く可能性があるという観測が後退。
     
    5月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比5.0%上昇。
    2008年8月以来、約13年ぶりの大幅な伸びとなった。
    市場予想は4.7%。
    4月は4.2%上昇だった。
    前月比では0.6%上昇で市場予想の0.4%を上回った。
    ただ09年6月以来の大幅な伸びだった前月の0.8%からは鈍化。
    「昨年春に見られた軟調な物価が影響。
    こうしたいわゆるベース効果は6月以降薄れる見込み」という見方もある。
     
    (3)新興国動向
     
    台湾のTSMCが熊本に半導体工場を作る方向との報道。
    安全保障上の理由もあろうが、グッドパートナーという印象。
    各国が誘致に走り同社はアリゾナに1.3兆円規模の工場建設を既に決めている。
    一方、日本ではソニーや自動車大手などの顧客が多い。
    地震もあった熊本に来てくれるのは悪くない。
    ワクチンを分けてあげたからではなかろう。
     
     
    【展望】
     
    スケジュールを見てみると・・・。
     
    【6月】7勝3敗、(勝率70%、2位)
        気学では「乱調相場に始まる。上旬は戻り売り。夏至頃より買い良し」
     
    12日(土)ゲーム関連「E3」オンライン開催(→15日)
    14日(月)NATO首脳会議、インド消費者物価
    15日(火)第三次産業活動指数、米FOMC(→16日)、小売売上高、生産者物価、鉱工業生産、NY連銀製造業景況感、NAHB住宅価格、対米証券投資、カリフォルニア州経済再開、天赦日
    16日(水)貿易統計、機械受注、通常国会会期末、米パウエルFRB議長会見、住宅着工件数、輸出入物価、中国工業生産等経済指標、米ロ首脳会談(ジュネーブ)、株安の日L、変化日
    17日(木)日銀金融政策決定会合(→18日)、首都圏マンション販売、米フィラデルフィア連銀製造業景況感
    18日(金)消費者物価、黒田日銀総裁会見、FTSE指数にJ?REIT組み入れ実施、イラン大統領選挙
    20日(日)緊急事態宣言・まん延防止等重点措置期限
     
    5月は日銀不在となった。
    2012年12月以来のETF買い入れゼロ。
    4月以降に買い入れ方針が変化したから実質2か月経過した。
    振り返ってみると20年3月の海外投資家は現物先物合計3.5兆円の売り越し。
    同月の日銀のETF買いは1.5兆円。
    20年4月の海外投資家は合計1.9兆円の売り越し。
    日銀のETF買いは1.2兆円。
    昨年の数字だけをあげれば・・・。
    現物先物合計で海外投資家は約6兆円の売り越し。
    個人は0.9兆円の売り越し。
    金法は0.39兆円売り越し。
    一方で信託は2.16兆円買い越し。
    事法が1.26兆円買い越し。
    日銀は6.8450兆円の買い。
    今年この構図は崩れた。
    市場から聞こえるのは「あったはずの買いの消滅」だ。
    米国ではMMFの残高が500兆円超。
    巨大な待機資金ではある。
     
    興味深いのはQuick月次調査。
    東京五輪開催後の9月末の日経平均予想は「28000円―30000円」が49%。
    そして「3万円―32000円」が32%。
    一方、延期した場合は「28000円―3万円」が48%。
    「3万円―32000円」が24%。
    五輪がどうなっても結局現状維持の方向との見方。
    「結論未定」で「現状維持」そして「冒険せず」では江戸時代と変わらない。


    (兜町カタリスト 櫻井英明)

     
    11日の日経平均株価は小反落。終値は前日比9円安の2万8948円だった。前日の米株高を受けて買い先行となったが、日経平均が2万9000円台に入ると戻り売りに押されて伸び悩む展開に。本日のメジャーSQ値(2万9046円)もフシ目として意識されているようだ。その後は前日終値を挟んで小幅にもみ合う展開。週末ということもあって全体的に見送り気分が強まってしまった。元気だったのはエーザイなどの医薬品株の一角だけであった。
     
    今週は一進一退の展開だった。
    国内は売り買いの手掛かりに乏しく、週後半に控えた米5月CPIやECB理事会を前に、様子見姿勢の強い地合いが続いた。日経平均は2万9000円を上回ってくると戻り売りに押された一方、下値も限られ、日増しにこう着感が強まった。米5月CPIを確認した後も動意が限られた。
    日経平均は週間で約7円の上昇と極めて小動き。週初に高く始まったことから、週足では2週連続で陰線を形成した。
     
     
    来週も方向感に欠ける展開を予想する。
    日経平均株価は底堅さを維持する半面、上値は75日移動平均線や日足一目均衡表の「雲」に押さえられている。背景要因としては、欧米金融当局のテーパリング(債券の購入規模縮小)への考え方に神経質になりつつ、一方向に傾けづらい状況にある。
     
    15〜16日にFOMC、17〜18日に日銀金融政策決定会合があり、これら日米中央銀行イベントにらみの状況が続く。FOMCにおいて、量的緩和縮小に関する言及が出てくるのかが注目される。FOMCを波乱なく通過すれば楽観ムードが高まる可能性はあるだろう。
     
    ただ、日銀会合も相場のかく乱材料となり得る。日銀が3月に金融政策の見直しを発表して以降、日経平均は頭打ち感が鮮明となっている。
    今年4月以降は日銀のETF買いが激減している。FOMCの結果を東京市場で消化するのは木曜17日で、日銀会合後の黒田総裁会見は金曜18日の引け後。結局、これらを一通り見極めるまでは動きづらく、週を通して模様眺めムードの強い地合いが続くと予想する。
     
     
     
    ■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
     
    29677.35  ボリンジャー:+1σ(13週)
    29540.56  ボリンジャー:+2σ(25日)
    29434.53  均衡表雲上限(日足)
    29146.71  13週移動平均線
    29133.26  75日移動平均線
    29124.61  均衡表雲下限(日足)
    29072.87  ボリンジャー:+1σ(25日)
    28948.74  6日移動平均線
     
    28948.73  ★日経平均株価11日終値
     
    28903.52  均衡表転換線(日足)
    28791.91  26週移動平均線
    28641.07  均衡表転換線(週足)
    28616.07  ボリンジャー:-1σ(13週)
    28605.18  25日移動平均線
    28538.09  均衡表基準線(週足)
    28535.22  均衡表基準線(日足)
    28137.49  ボリンジャー:-1σ(25日)
    28085.44  ボリンジャー:-2σ(13週)
    27903.66  ボリンジャー:-1σ(26週)
    27669.80  ボリンジャー:-2σ(25日)
     
    ローソク足は陰線を引いたが、ザラ場高値と安値がともに前日水準を上回ったほか、終値は25日線上方にとどまり、5日線がわずかに上向いて強弱感の対立を窺わせた。一目均衡表では基準線と転換線が横ばいで終了し、膠着感をさらに強めている。週足では下降する13週線付近が上値抵抗帯となる一方、上向きの26週線が下値をサポートして354.80円幅の極めて狭いボックスを形成。本日終値は13週線と26週線のほぼ中間に位置しており、足踏み相場は終盤に入ったもようだ。
     

    【大引け概況】
    11日の日経平均株価は小幅に反落し、前日比9円83銭安の2万8948円73銭で終えた。
    本日のマーケット動画
    時間:00:01:05 容量:9.72M

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     10日に発表された米5月消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回る結果となったが、米国の緩和的な金融政策は変わらないとの見方から、米長期金利は低下しS&P500種指数は最高値を更新した。この流れのなか、東京株式市場では日経平均株価が値を上げてスタートした。
    しかし、2万9000円を超えた水準では売りに押されマイナス圏に下落。午前10時過ぎにかけ再びプラス圏に転じ一時120円を超す上昇となったが、上値では再度売りに押された。後場に入ってからは前日終値近辺での膠着状態。方向感に欠ける展開が続くなか結局、小幅安で取引を終えた。
     
    日経平均は上昇する場面も多かった。エーザイなど医薬品株に買いが入り、日経平均の上げ幅は一時100円を超えた。もっとも午後に入ると一段と方向感が乏しくなり、横ばい圏で推移した。週末とあって積極的に持ち高を一方向に傾ける動きが限られた。
     
    JPX日経インデックス400は小幅に3日続落した。東証株価指数(TOPIX)は3日続落し、2.71ポイント安の1954.02で終えた。
     
    東証1部の売買代金は概算で2兆9082億円。売買高は12億2115万株だった。
    きょうは株価指数先物・オプション6月物の特別清算指数(SQ)の算出日とあって寄り付き直後は関連した売買が膨らんだ。東証1部の値下がり銘柄数は1363と、全体の約6割を占めた。値上がりは709、変わらずは121銘柄だった。
     

     
    業種別株価指数(33業種)は銀行業、不動産業、その他金融業、機械などが下落。海運業、医薬品は上昇した。
     
    個別では、レーザーテックが反落し、ファーストリテやルネサスもさえない。米長期金利の低下で三菱UFJや三井住友といったメガバンク株は売り材料視された。クボタの下げが目立ったが、ソフトバンクGやトヨタ自は小安い。また、鎌倉新書やラクーンHDは決算発表を受けて売りがかさみ、廣済堂などとともに東証1部下落率上位に顔を出した。
     
    半面、エーザイや中外薬など医薬品関連が買われた。前日の米国市場で製薬株が上昇したことが支えとなった。海運株も高い。任天堂やソニーグループが高い。東京エレクトロンやアドバンテスト、SCREENホールディングスなど半導体関連株が買われた。
     
     
    東証2部株価指数は前日比7.69ポイント安の7581.22ポイントと11日ぶり反落した。
    出来高1億5335万株。値上がり銘柄数は185、値下がり銘柄数は209となった。
     
    個別では日新商事が年初来安値を更新。ジー・スリーホールディングス、東京ソワール、大和、ASTI、コメ兵ホールディングスが売られた。
     
    一方、東洋刃物、栗林商船が一時ストップ高と値を飛ばした。KHC、パレモ・ホールディングス、自重堂、ウェルス・マネジメント、スーパーバッグなど11銘柄は年初来高値を更新。神島化学工業、アサヒ衛陶、梅の花、土屋ホールディングス、大和重工が買われた。
     


    日経ジャスダック平均株価は小幅に反落した。終値は前日比2円97銭安い3937円63銭だった。
    日経ジャスダック平均は続伸してスタート。しかし、直後に急失速してマイナス圏に転落すると、その後はプラス圏に浮上することなく軟調な展開となった。
    米長期金利の低下を受け強含むかと思われた日経平均やマザーズ指数も朝方の買い一巡後は上げ幅を縮小し軟調推移が続いた。全体的に動意に乏しいなか、本日はアフターコロナ銘柄への物色も小休止となり、ジャスダック市場全体の売買代金も500億円台と盛り上がりに欠けた。ジャスダック市場の売買代金は概算で564億円、売買高は6293万株だった。
    値上がり銘柄数は265、値下がり銘柄数は312となった。
     
    個別では、ユニリタ、テンダ、ハーモニック・ドライブ・システムズ、OSGコーポレーション、ハンズマンが年初来安値を更新。山大、アクセスグループ・ホールディングス、テセック、ガーラ、ジェイエスエスが売られた。
     
    一方、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングが一時ストップ高と値を飛ばした。美樹工業、第一建設工業、B−R サーティワンアイスクリーム、内外テック、フジコーなど12銘柄は年初来高値を更新。MICS化学、シンバイオ製薬、夢みつけ隊、ファブリカコミュニケーションズ、ジェイテックが買われた。
     
     


    東証マザーズ指数は小幅に5日続伸した。終値は前日比1.16ポイント高い1182.37だった。前日の米株式市場でハイテク株が買われた流れを受け、好材料の出た情報・通信株などの一角が買われた。もっとも週末で利益確定売りも出やすく、指数は小幅な値動きにとどまった。
    指数は週初から上昇が続き、1100ポイント台後半に位置する75日線を上回ってきたこともあり、週末を前に利益確定売りが出て伸び悩んだ。
    フリーやAppier、JIGSAWが上昇した。ウェルスナビやアクシージア、ALBERTが下落した。
    売買代金は概算で1450.56億円。騰落数は、値上がり122銘柄、値下がり222銘柄、変わらず11銘柄となった。
     
    個別では、ケアネット、ジェイグループホールディングス、海帆、マネーフォワード、ワンダープラネットなど8銘柄が年初来高値を更新。JIG−SAW、フーバーブレイン、交換できるくん、Chatwork、ココナラが買われた。
     
    一方、神戸天然物化学、メイホーホールディングスが年初来安値を更新。クックビズ、アクシージア、トレンダーズ、ALBERT、タメニーが売られた。
     

     
     
    11日午前の日経平均株価は小幅に反落し、前日比35円26銭安の2万8923円30銭で前場を終えた。前日の米株高を受け朝方は買いが先行したが、上値は重かった。
     
    日経平均株価は一進一退で方向感に欠ける展開。寄り付きは、値を上げてスタートしたが上値では売りに押され、買い一巡後はマイナス圏に転じた。ただ、エーザイなど医薬品株に買いが入ったことも支援材料となり、午前10時過ぎにかけ再度値を上げ、一時120円を超す上昇となる場面があったが、2万9000円を超える水準では再び売りが膨らんだ。主力株を中心に利益確定売りが出やすかった。下げ幅は一時100円を超えた。
     
    市場が注目した5月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想以上に上昇したが、株式相場の方向感を決める材料にはなっていない。市場では「材料難が意識され、売買が交錯している」(SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長)との声が聞かれた。
     
    JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
    前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆7721億円、売買高は7億3103万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1197。値上がりは881、変わらずは114銘柄だった。
     
    業種別株価指数(33業種)は空運業、その他金融業、不動産業などが下落。上昇は海運業、医薬品、電気・ガス業。
     
    個別銘柄では、レーザーテックやソフトバンクグループ、トヨタ自動車が安く、米長期金利の低下を背景に三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループが値を下げた。ルネサスエレクトロニクスやファナックも値を下げた。半面、前日の米市場で製薬株が上昇したのが支えとなり、エーザイなどの医薬品株が買われた。任天堂が高く、ソニーグループやエムスリーが上昇。日本郵船や富士フイルムホールディングスが値を上げた。
    東証2部株価指数は前日比12.19ポイント安の7576.72ポイントと11日ぶり反落した。
    出来高9467万株。値上がり銘柄数は163、値下がり銘柄数は197となった。
     
    個別では、ジー・スリーホールディングス、東京ソワール、コメ兵ホールディングス、ASTI、アドテック プラズマ テクノロジーが売られた。
     
    一方、東洋刃物、栗林商船が一時ストップ高と値を飛ばした。KHC、パレモ・ホールディングス、自重堂、ウェルス・マネジメント、スーパーバッグなど10銘柄は年初来高値を更新。神島化学工業、土屋ホールディングス、アサヒ衛陶、梅の花、上村工業が買われた。


    日経ジャスダック平均株価は反落した。前引けは前日比6円12銭安い3934円48銭となった。一進一退の展開となっており、方向感に乏しかった。
    ハーモニックやフェローテク、ワークマンが下落した。半面、J・TECやシンバイオ、ナガセは上昇した。
    ジャスダック市場の売買代金は概算で326億円、売買高は3539万株。値上がり銘柄数は232、値下がり銘柄数は309となった。
     
    個別では、ユニリタ、テンダ、ハーモニック・ドライブ・システムズ、OSGコーポレーションが年初来安値を更新。山大、ネオマーケティング、テセック、テーオーホールディングス、アクセスグループ・ホールディングスが売られた。
     
    一方、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングが一時ストップ高と値を飛ばした。美樹工業、第一建設工業、B−R サーティワンアイスクリーム、内外テック、フジコーなど9銘柄は年初来高値を更新。夢みつけ隊、ナガセ、ソフトフロントホールディングス、MICS化学、KYCOMホールディングスが買われた。


    東証マザーズ指数は5日続伸した。前引けは前日比2.69ポイント高い1183.90だった。前日の米株式市場でハイテク株を中心に買われた流れを受け、成長期待の高い銘柄が買われた。
    JIGSAWやヤプリ、フリーが買われた。一方で、ウェルスナビやアクシージア、ALBERTは下落した。。値上がり銘柄数は143、値下がり銘柄数は197となった。
     
    個別では、ケアネット、ジェイグループホールディングス、海帆、マネーフォワード、ワンダープラネットなど8銘柄が年初来高値を更新。JIG−SAW、交換できるくん、ヤプリ、ダブルエー、ココナラが買われた。
     
    一方、メイホーホールディングスが年初来安値を更新。クックビズ、アクシージア、ALBERT、トレンダーズ、コンヴァノが売られた。

    【寄り付き概況】

    11日の日経平均株価は続伸して始まった。始値は前日比71円48銭高の2万9030円04銭。
    前日の米株式市場は、NYダウが19ドル高と4日ぶりに反発。米5月消費者物価指数(CPI)は予想を上回る上昇となったが、米長期金利は低下しハイテク株などが買われた。これを受け、東京株式市場も日経平均株価は値を上げてスタートした。米5月CPIを通過したことで安心感も出ている。為替は1ドル=109円30銭前後と前日夕方に比べやや円高で推移している。
     
    寄り付き時点で業種別では33業種中、9業種が高く、値上がりは医薬品、電力・ガス、精密機器など。値下がり上位に不動産、保険、その他金融、輸送用機器、銀行など。
     
    セクター別では、医薬品、電気・ガス業、海運業、情報・通信業、精密機器などが値上がり率上位、不動産業、パルプ・紙、保険業、陸運業、非鉄金属などが値下がり率上位に並んでいる。
     
    東証1部の売買代金上位では、東エレク、エーザイ、レーザーテック、エムスリー、京セラ、第一三共、アドバンテスト、HOYA、富士通、TDKなどが上昇している。
     
    半面、三菱UFJ、KDDI、ファナック、リクルートHD、ホンダ、デンソー、塩野義薬、OLC、三菱地所などが下落している。
     
     
     




    「ワクチンのおかげかも」

    木曜のNY株式市場で主要3指数は上昇。
    CPIを受け「インフレの高進が一過性にとどまる」との見方が拡大した。
    ファイザーが2.2%高。
    バイデン大統領が低所得国向けに新型コロナウイルスワクチン5億回分を購入するとコメント。
    ファイザーに約35億ドルを支払うという方向が好感された。
    一方で「ミーム株」のゲームストップは27.2%安。
    クローバー・ヘルス、AMCエンターテインメント、ベッド・バスなどは8─19%下落した。
    5月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比5.0%上昇。
    2008年8月以来、約13年ぶりの大幅な伸びとなった。
    市場予想は4.7%。
    4月は4.2%上昇だった。
    前月比では0.6%上昇で市場予想の0.4%を上回った。
    ただ09年6月以来の大幅な伸びだった前月の0.8%からは鈍化。
    「昨年春に見られた軟調な物価が影響。
    こうしたいわゆるベース効果は6月以降薄れる見込み」という見方もある。
    食品・エネルギーを除くコア指数は、前年比3.8%上昇。
    1992年6月以来の高い伸び。
    前月比では0.7%上昇した。
    物価の内訳は、中古車・トラックが7.3%上昇。
    前月も10%伸びていた。
    宿泊やレンタカー、家具、寝具、衣服などが上昇。
    週間新規失業保険申請件数(季節調整済み)は37万6000件。
    前週の38万5000件から改善した。
    改善は6週連続。
    コロナ発生以降では最低水準。
    市場予想は37万件だった。
    申請件数は昨年4月上旬に記録した過去最悪の614万9000件から大幅に改善。
    ただ健全水準の20万─25万件までは減少していない。
    10年債利回りは一時1.535%まで上昇したがその後低下。
    10年国債利回りは1.436%。
    2年国債利回りは0.146%。
    ECBの2021年のユーロ圏のGDP見通しは前年比4.6%増。
    3月時点の4.0%増から上方修正。
    21年のインフレ見通しは1.9%上昇。
    前回は1.2%上昇の見通しだった。
    ドル円は109円台前半。
    暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.4%高の3万6563ドル。
    WTI原油先物は0.33ドル(0.5%)高の70.29ドル。
    18年10月以来の高値水準。
    SKEW指数は154.81。
    恐怖と欲望指数は50→54。

    木曜のNYダウは19ドル(0.06%)高の34466ドルと4日ぶりに反発。
    NASDAQは108ポイント(0.78%)高の14020ポイントと反発。
    S&P500は19ポイント(0.47%)高の4239ポイントと3日ぶりに反発。
    終値ベースの過去最高値を更新した。
    ダウ輸送株指数は109ポイント安の15179ポイントと続落。
    SOX指数は1.19%高の3196ポイントと4日ぶりに反発。
    VIX指数は16.08。
    合算売買高は106.4億株(前日は115.3億株、過去20日平均は106.7億株)。
    225先物CME円建ては大証比日中比20円高の28940円。
    ドル建ては大証比日中比60円高の28980円。
    ドル円は109.31円
    10年国債利回りは1.436%。
    2年国債利回りは0.146%。


    木曜の日経平均は寄り付き61円安(前日は62円安)。
    終値は97円高の28958円と3日ぶりに反発。
    上昇率は0.34%。
    日足は4日ぶりに陽線。
    日中値幅は208円で後場の値幅は82円。
    TOPIXは0.02%下落で続落。
    東証マザーズ指数は0.60%上昇で4日続伸。
    日経ジャスダック平均は0.20%上昇で反発。
    東証1部の売買代金は2兆4042億円(前日2兆3030億円)。
    98日連続で2兆円超。
    値上がり981銘柄(前日972銘柄)。
    値下がり1066銘柄(前日1106銘柄)。
    新高値67銘柄(前日128銘柄)。
    6日ぶりに2ケタ。
    新安値28銘柄(前日17銘柄)。
    騰落レシオは102.97(前日107.79)。
    NTレシオは14.80倍(前日14.75倍)。
    8日連続で14倍台。
    サイコロは6勝6敗で50.00%。
    横ばいの25日線(28621円)から△1.18%。
    10日連続で上回りサポート。
    横ばいの75日線は29147円。
    23日連続で下回った。
    右肩上がりの200日線(26935円)からは△7.51%(前日△7.26%)。
    右肩下がりの5日線(28948円)から△0.03%。
    3日ぶりに上回った。
    松井証券信用評価損益率速報で売り方▲14.682%(前日▲15.176%)。
    買い方▲6.575%(前日▲6.624%)。
    マザーズ銘柄ネットストック信用価損益率で売り方▲8.051%(前日▲7.449%)。
    買い方▲15.643%(前日▲15.910%)。
    空り比率は38.4%(2日ぶりに40%割れ:前日40.9%)。
    空売り規制なしの比率は7.4%(前日6.9%)。
    日経VIは19.87(前日19.73)と上昇。
    日経平均採用銘柄の予想PERは14.21倍(前日14.21倍)。
    7日連続で14倍台。
    前期基準では18.12倍。
    EPSは2037円(前日2031円)。
    3日ぶりに小幅増加。
    225のPBRは1.25倍。
    BPSは23166円(前日23088円)
    日経平均の益回りは7.04%(前日7.04%)。
    配当利回りは1.82%。
    10年国債利回りは0.045%。
    東証1部全銘柄だと予想PERは16.35倍。
    前期基準では21.00倍。
    PBRは1.33倍。
    東証1部単純平均株価は2円高の2412円。
    東証1部売買単価は2338円(前日は2315円)。
    東証1部時価総額は726兆円(前日は726兆円)。
    16日連続で700兆円超。
    ドル建て日経平均は264.37(前日263.67)。
    木曜のシカゴ225先物終値は大証日中比20円高の28940円。
    高値は29100円、安値は28745円。
    225先物大証夜間取引終値は日中比10円安の28910円。
    気学では「不時の高下を見せる日。逆張り良し」。
    月曜は「安値にある時は目先底を作る時あり」。
    火曜は「押し目買いの日。後場急伸したら利入れ方針」。
    水曜は「初め高くても飛びつき買い警戒。吹き値売りの日」。
    木曜は「安日柄。急落することあり。戻り売りの日」。
    金曜は「下寄りしたら買い狙い。上放れたら見送り良し」。
    ボリンジャーのプラス1σが29107円。
    プラス2σが29640円。
    5月10日のマドは29593円。
    一目均衡の雲の下限が29119円。
    上限は29434円。
    勝手雲の上限は285642円。
    10日連続で上回った。
    昨日は白くねじれた。
    RSIが65.65(前日67.58)。
    RCIが77.20(前日82.42)。
    日銀は33日連続でETFを買わず。
    水星は逆行10日目。
    終了は23日。
    5月SQ値は27748円
    3月メジャーSQ値は29282円。
    週足陽線基準は29019円。
    6月メジャーSQ値は29046円。

    《今日のポイント6月10日》

    (1)木曜のNY株式市場で主要3指数は上昇。
       CPIを受け「インフレの高進が一過性にとどまる」との見方が拡大した。
       10年国債利回りは1.436%。
       2年国債利回りは0.146%。
       SKEW指数は154.81。
       恐怖と欲望指数は50→54。

    (2)ダウ輸送株指数は109ポイント安の15179ポイントと続落。
       SOX指数は1.19%高の3196ポイントと4日ぶりに反発。
       VIX指数は16.08。
       合算売買高は106.4億株(前日は115.3億株、過去20日平均は106.7億株)。
       225先物CME円建ては大証比日中比20円高の28940円。

    (3)東証1部の売買代金は2兆4042億円(前日2兆3030億円)。
       新高値67銘柄(前日128銘柄)。
       6日ぶりに2ケタ。
       新安値28銘柄(前日17銘柄)。
       騰落レシオは102.97(前日107.79)。
       NTレシオは14.80倍(前日14.75倍)。
       サイコロは6勝6敗で50.00%。

    (4)横ばいの25日線(28621円)から△1.18%。
       10日連続で上回りサポート。
       横ばいの75日線は29147円。
       23日連続で下回った。
       右肩上がりの200日線(26935円)からは△7.51%(前日△7.26%)。
       右肩下がりの5日線(28948円)から△0.03%。
       3日ぶりに上回った。

    (5)空り比率は38.4%(2日ぶりに40%割れ:前日40.9%)。
       空売り規制なしの比率は7.4%(前日6.9%)。
       日経VIは19.87(前日19.73)と上昇。

    (6)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲14.682%(前日▲15.176%)。
       買い方▲6.575%(前日▲6.624%)。
       マザーズ銘柄ネットストック信用価損益率で売り方▲8.051%(前日▲7.449%)。
       買い方▲15.643%(前日▲15.910%)。

    (7)日経平均採用銘柄の予想PERは14.21倍(前日14.21倍)。
       EPSは2037円(前日2031円)。
       BPSは23166円(前日23088円)

    (8)東証1部時価総額は726兆円(前日は726兆円)。
       ドル建て日経平均は264.37(前日263.67)。

    (9)ボリンジャーのプラス1σが29107円。
       プラス2σが29640円。
       5月10日のマドは29593円。
       一目均衡の雲の下限が29119円。
       上限は29434円。
       勝手雲の上限は285642円。
       10日連続で上回った。
       昨日は白くねじれた。
       RSIが65.65(前日67.58)。
       RCIが77.20(前日82.42)。
       日銀は33日連続でETFを買わず。
       水星は逆行10日目。
       終了は23日。
       5月SQ値は27748円
       3月メジャーSQ値は29282円。
       週足陽線基準は29019円。
       前週末終値は28941円。

    今年の曜日別勝敗(6月10日まで)

    月曜14勝7敗
    火曜11勝10敗
    水曜10勝12敗
    木曜15勝6敗
    金曜11勝11敗

    6月第1週の海外投資動向。
    現物605億円の買い越し(2週連続)。
    先物1888億円の売り越し(2週ぶり)。
    合計1282億円の売り越し(2週ぶり)。

    昨日になってようやく登場した「緊急事態宣言解除」に関するひとつの案。
    20日に解除し東京や大阪など大半の地域を「まん延防止等重点措置」へ移行する方向。
    期間は21日から東京オリンピック開幕(7月23日)までの1カ月程度を想定。
    飲食店への営業時間短縮要請などの対策を継続。
    来週後半に判断する方針だという。
    焦点は4月25日から続く酒類やカラオケを提供する飲食店への休業要請の扱い。
    一般論としては妥当な落としどころだが飲食店等については辛い。
    「気持ちは解除、実質は同じ」というところだ。

    パソナ会長の竹中平蔵氏のユーチューブでの発言が紹介されている。
    結論は五輪開幕だが反論が多い。
    開幕の根拠は3つ。
    (1)東京五輪・パラリンピックが世界的イベント。
    日本の国内事情で中止すべきではない。
    (2)これまで夏季五輪が中止になったのは3回。
    いずれも戦争が理由だった。
    第一次世界大戦、第二次世界大戦時に大会が中止。
    「これは国内事情ではなくて世界の事情で出来ないからやめている」。
    コロナは「世界事情」とも思えるが・・・。
    スペイン風邪の流行下のもと開催された1920年アントワープ五輪(ベルギー)。
    「このパンデミックの中でベルギーのアントワープでのオリンピックはきちっとやられました。
    もちろん、その時の大会運営は大変だったとか、色々な記録が残っています。
    パンデミックだからやめたということではなかったわけです。
    スペイン風邪は今の新型コロナウイルスの影響とは比べものにならないほど大きなものでした」。
    (3)ワクチン接種が進行している。
    見方はいろいろあるが、スペイン風邪の時のアントワープ五輪開催という歴史は調べてなかった。
    もっとも、パソナの会長というポジションを考えればワクチンも五輪も進まなければいけない。
    それは割り引いて考えるべきだろが・・・。

    台湾のTSMCが熊本に半導体工場を作る方向との報道。
    安全保障上の理由もあろうが、グッドパートナーという印象。
    各国が誘致に走り同社はアリゾナに1.3兆円規模の工場建設を既に決めている。
    一方、日本ではソニーや自動車大手などの顧客が多い。
    地震もあった熊本に来てくれるのは悪くない。
    ワクチンを分けてあげたからではなかろう。


    ◇━━━ カタリスト━━━◇

    シルバーライフ(9262)・・・動兆

    シルバーライフに注目する。
    同社は高齢者向け配食サービスのFC本部運営。
    高齢者施設への食材販売、冷凍弁当のOEMも扱う。
    新工場の償却負担は重いがこれは未来の利益につながる。




    (兜町カタリスト櫻井)

    [概況]


    10日、欧米時間の外国為替市場において、米ドル円は米インフレ指標の高進を受け一旦上昇も徐々に失速。109円台半ばを中心とする上下動となった。この日米労働省が発表した5月の消費者物価指数(CPI)は、前年比5.0%(予想:4.7%、前回4.2%)、コア指数が3.8%(予想:3.5%、前回3.0%)と、ともに予想と前回を上回る伸びを示す結果に。

    FRBの金融政策の正常化に向けた動きへの追い風となる内容に米ドル円は上昇し、発表後の早い段階で109.800をつける場面がみられた。
    しかし、米債券市場では金利上昇の動きがみられず、むしろ10年債利回りが1.5%を割り込むなど低下を示したことからドルの地合いも引緩みに転じ、米ドル円は109円台前半に値を沈める展開を余儀なくされた。米債券市場では引き続き積みあがったショートポジションを巻き戻す動きから債券相場が上昇(金利は低下)しやすい環境にあるようだ。

    テクニカル面で米ドル円は、実線が一目均衡表の基準線の上に位置する状況が続いている。同線をしっかりとサポートにできるか注目したい。


    [提供:AIゴールド証券株式会社]



    11日の日経平均株価は、手がかり材料に乏しいなか、もみ合い展開か。
    日経平均株価の予想レンジは、2万8700円−2万9100円。
    NYダウ平均は19ドル高の34466ドルで取引を終えた。強い米CPIを受けても米国株が上昇したことで、日本株も連れ高の展開を予想する。
    ダウ平均は300ドル近く上昇したところからは値を消している。そのため、値幅は限られるだろう。米長期金利は低下したが、指標は強かったことで、翌週のFOMCで何らかの政策変化が示唆されるとの警戒はくすぶる。売り材料には乏しいためプラス圏で推移するとみるが、上値を積極的に追うほどの動きにもならないと考える。
    週末要因から手じまい売りで上値は重そうだが、一方で、新型コロナワクチン接種拡大による、景気回復への期待感が支えとなりそう。
    6月限株価指数先物・オプションのSQ(特別清算指数)値算出日にあたるが、市場推定値が意識される場面も想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=109円台の前半(10日は109円54−56銭)、ユーロ・円が1ユーロ=133円台の前半(同133円20−24銭)と、やや円高方向にある。
     
    シカゴ日経平均先物9月限の円建て清算値は、10日の大阪取引所清算値比20円高の2万8940円だった。
     
     
    【好材料銘柄】
     
    ■テンポスホールディングス <2751>
    前期経常が上振れ着地・今期は53%増益へ。
     
    ■神島化学工業 <4026>
    今期経常は15%増益、6円増配へ。また、発行済み株式数(自社株を除く)の1.62%にあたる14万8000株(金額で2億3754万円)を上限に、6月11日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。
     
    ■ラクスル <4384>
    今期営業を一転黒字に上方修正・2期ぶり最高益更新へ。
     
    ■トビラシステムズ <4441>
    上期経常は33%増益で上振れ着地。
     
    ■イード <6038>
    ジゴワッツと共同開発した自動車用スマートロック「バーチャルキー」が、J-ウィングレンタリースが運営する非接触非対面の「スカイレンタカー・スマートサービス」に1000台導入予定。
     
    ■アイモバイル <6535>
    8-4月期(3Q累計)経常は52%増益・通期計画を超過、今期配当を70円増額修正。
     
    ■積水ハウス <1928>
    2-4月期(1Q)経常は17%増益で着地。
     
    ■夢みつけ隊 <2673>
    東証が11日売買分から信用取引の臨時措置を解除する。日証金も増担保金徴収措置を解除。
     
    ■フーバーブレイン <3927>
    5月売上高は前年同月比66.4%増。
     
    ■ソースネクスト <4344>
    KDDI <9433> が保有するソラコム株式を取得する。
     
    ■ファンペップ <4881>
    株主優待制度を導入。毎年6月末と12月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、自社の「機能性ペプチド」を配合した商品などを割引価格で提供する。
     
     
     
    【主な経済指標・スケジュール】
     
    11(金)
    【国内】
    メジャーSQ
    4-6月期法人企業景気予測調査(8:50)
    《決算発表》
    神戸物産、エイチ・アイエス、三井ハイテ、クミアイ化、ヤーマン、ソフトウェアサー、JMHD、シーイーシー、スマレジ、オハラ、シーアールイー、HEROZ、丸善CHI、gumi、J.S.B.、エイチーム、 プロレド、稲葉製作、Bガレージ、イトクロ、フリービット、ギグワークス、MacbeeP、トーホー、アスカネット、トーエル、CAICA、REVOLUTI、さくらさ、カラダノート、バルニバーヒ、フロンティアI、モルフォ、SKIYAKI、シャノン、VALUENEX、アールプランナ
     
    【海外】
    G7首脳サミット(英コーンウォール、〜6/13)

    ※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。


     

    [株価材料]
     
     
    ■熊本県に半導体工場 TSMCが検討 経済安保に追い風
     
    ■東京・大阪、21日にまん延防止 緊急事態大半解除で政府検討
     
    ■パーソルHD<2181>
    特定技能の外国人紹介 24年に3000人目標
     
    ■東芝<6502>
    経産省が株主に議決権行使をやめるよう関与か 外部調査
     
    ■三菱重工<7011>
    地熱発電、世界で商機拡大 タービンに需要
     
    ■トヨタ<7203>
    新型エンジン レクサスSUVに搭載
     
    ■凸版印刷<7911>
    においで体調管理 小型センサーで実用化
     
    ■長瀬産業<8012>
    3Dプリンター樹脂 スポンジ状造形可能
     
    ■イオン<8267>
    ネット通販で翌日配送 コロナ契機に東名阪で
     
    ■みずほ<8411>
    みずほ銀障害で藤原頭取退任へ 会長就任も返上
     
    ■三菱UFJ<8306>
    農林中金と提携 JAの顧客資産一任運用
     
    ■SOMPO<8630>
    デジタル開拓 まずヘルスケア 来月にも新会社
     
    ■ソフトバンクG<9984>
    中南米のフィンテック企業に投資
     

     
    10日のNYダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比19ドル10セント(0.1%)高の3万4466ドル24セントで終えた。
     
    朝方発表された注目の5月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.6%上昇、コアCPIは0.7%上昇と、いずれも市場予想を上回る内容。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ加速は「一時的」とみる中、緩和に積極的な姿勢が変化するとの懸念は強まらなかった。
    今週のダウ平均は3日続落していたこともあり、買いが入りやすい状況で、取引時間の大半で堅調に推移したが、取引終盤に上げ幅を縮小した。CPIを眺めて長期金利はいったん上昇したものの、低下に転じ、割高感があるハイテク株を中心に買われた。
     
    債券市場では買い優勢になり、米長期金利は一時前日比0.06%低い1.43%まで低下した。長期金利が下がると買われやすいハイテク株が上昇し、ソフトウエアのマイクロソフトと顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムが高い。
     
    新薬の臨床試験の成功が伝わったメルクが買われるなど、製薬株の上昇が目立った。バイオ製薬のバイオジェンがエーザイと共同開発したアルツハイマー型認知症治療薬が米当局から承認され、株価が急騰したのを契機に製薬株には連想買いが入りやすくなっている。
     
    ただ、ダウ平均は朝方に290ドル高を付けた後は伸び悩む展開となった。長期金利低下で利ざや縮小が懸念された金融株が下げ、相場の重荷となった。ゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースは2%安。春先から堅調だった景気敏感株の一角には利益確定売りが出て、建機のキャタピラーは4%安、化学のダウも1%強下げた。
     
    ナスダック総合株価指数は反発した。前日比108.583ポイント高の1万4020.333で終えた。1万4000台に乗せるのは4月29日以来。インターネット通販のアマゾン・ドット・コムなど主力のハイテク株の一角が堅調。電気自動車のテスラも買われた。
    S&P500種株価指数は前日比19.63ポイント高い4239.18で終え、1カ月ぶりに過去最高値を更新した。
     
     
    NYダウ工業株30種(ドル)
    34,466.24+19.10
    S&P500種
    4,239.18+19.63
    ナスダック
    14,020.333+108.583
    NY金(ドル/トロイオンス)
    1,896.40+0.90
    NY原油(ドル/バレル)
    70.13−0.16
    円・ドル
    109.35 - 109.37−0.19
     
     

    【シカゴ日本株先物概況】


     
    10日のシカゴ日経平均先物は反発した。6月物は前日比150円高の2万8975円で引け、10日の大取終値を5円下回った。
    朝方発表された5月CPIは市場予想を上回ったものの、連邦準備制度理事会(FRB)が金融緩和の縮小を急ぐほどではないと受け止められ、買いの安心感が広がった。週次新規失業保険申請件数も市場予想は上回ったものの、前週より減少し、労働市場の回復が続いていることが確認された。足元で売られていた景気敏感株が買い戻され、長期金利の低下はハイテク株など、PERの高い銘柄への買いを誘った。ダウは引けにかけて上げ幅を縮小し小幅高、ナスダックは終日堅調に推移した。
     
     
    シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
    28940 ( +20 )
    シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
    28980 ( +60 )
    ( )は大阪取引所終値比




    【欧州株式市場】

     
     
    ■イギリス・ロンドン株価指数
    FTSE100 7088.18(+7.17)
    10日のFTSE100種総合株価指数は小幅に反発した。前日の終値に比べ7.17ポイント高の7088.18で引けた。構成銘柄の5割超は下落したが、時価総額の大きい医薬品株が堅調に推移し相場を支えた。
     
    個別銘柄では、通信のBTグループが大幅高となった。欧州通信大手アルティスがBTの株式を取得し大株主となり、ファイバー事業の拡大を期待した買いが入った。医療機器のスミス・アンド・ネフューと医薬品のアストラゼネカの上げも目立った。
    鉱業株には売りが続いた。前日上昇した食品サービスのコンパス・グループや航空株などレジャー関連株も売りに押された。流通大手セインズベリーが3.0%安、ホテル大手インターコンチネンタルホテルズグループが2.3%安とさえなかった。
     
     
    ■ドイツ・フランクフルト株価指数
    DAX 15571.22(−9.92)
    10日のドイツ株式指数(DAX)は小幅ながら4日続落した。終値は前日と比べて9.92ポイント(0.1%)安の1万5571.22だった。
    10日の欧州中央銀行(ECB)理事会の結果や米消費者物価指数(CPI)の発表を受けて売り買いが交錯した。
     
    個別では、シーメンス・エナジーなどエネルギー株が下落した。引けにかけて自動車株にも売りが出た。半導体のインフィニオンテクノロジーズは高かった。IT(情報技術)のSAPも上げた。米株市場でのハイテク株の買いが波及した。
     
     
     
    ■フランス・パリ株価指数
    CAC40 6546.49(−16.96)

06月11日 毎日コラム
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