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レッドショック!! 急落の原因
年明け早々、世界経済の不透明感が株式市場を直撃した。各国の市場も全面安に。波乱の幕開けとなった。

2016年の幕開けを飾る花火は全く異例のものだった。年明け最初の取引となった4日の各国市場は、中国株の暴落をきっかけに大幅安となった。世界第2の経済規模を誇る中国の製造業指標が低調だったことを受け、上海総合指数は前営業日比6.9%下落し、その後取引は停止された。

東京株式市場も日経平均株価の下落幅は1600円を超えた。年初からの6日続落は、1950年9月に算出を開始してから初めてのこと。
1月7日、中国人民銀行(中央銀行)が午前に人民元の対ドル基準値を11年3月18日以来の元安水準に設定し、中国からの資金流出に対する警戒感が一段と高まった。投資家のあいだではリスクを回避する動きが加速した。

2016年は申(さる)年。相場には「申酉(さるとり)騒ぐ」との格言があり、株価上昇に期待を込める市場関係者も多いが「猿は騒ぐといわれ、跳んだりはねたり暴れる」という状況になった。
中国のサーキットブレーカー発動が追い打ちを掛けたようだ。
世界の株式市場を揺るがせ中国経済への信頼を揺さぶった、中国株急落は確かに不可解だ。人民元は下落、成長は鈍化しているとはいえ、中国経済の成長が止まったわけではない。成長減速は既に分かっていることだし、元はドル以外のほとんどの通貨に対してはそんなに下げていない。
今回、政府の市場救済策が近く終了するとの観測や、サーキットブレーカー発動が追い打ちを掛けたようだ。

年明けとなる4日の中国本土市場では、上海と深センの主要300銘柄で構成する株価指数「CSI300」の下落率が7%に拡大したため、中国時間午後1時半ごろから全株式、ファンド、転換社債(CB)などの取引が終日停止された。今月から導入されたばかりの「サーキットブレーカー制度」は適用初日にすぐ発動された。
4日に続いて再び7日も適用された。取引開始後30分足らずで今週2度目となるサーキットブレーカーが発動され、終日取引が停止された。
上海外国為替市場で人民元安が進んだことで、海外への資金流出が加速するとの懸念が株価急落の要因となった。市場では「大量の株が売り出され株価が下落する」との不安が広まっていた。
多くの投資家らは、サーキットブレーカーの発動で取引が突然停止されたため売ろうにも売れず立ち往生した。

また、サーキットブレーカー制度の欠陥を指摘する声は多かった。中国の株式市場は元々、値動きが大きい。そのため下落が始まると、取引停止で株が売れなくなることを恐れた投資家が売りを急ぎ、短時間で値幅制限に達したとみられる。

相場急落の原因とされるこうした要因の大半は目新しいものではない。
意外だったのは、中国市場の他市場への影響だ。昨年夏に中国株が暴落した時、他市場が反応したのは中国市場での下落が数週間続いた後だったのに対し、今回は普段から変動の激しい市場でほんの1日下落しただけで他市場も追随した。
中国、サーキットブレーカー停止 株式相場安定狙う
株価の大幅な下落が続いている中国の株式市場で、株価の急な変動を防ぐために導入されたばかりの「サーキットブレーカー」と呼ばれる制度が、逆に株価の下落を助長しているとして、上海・深セン両証券取引所はサーキットブレーカー自体を8日から停止すると発表した。

中国のサーキットブレーカー
サーキットブレーカー制度は上海証券取引所などが昨年12月初旬に2016年からの導入を発表したばかり。
上海総合指数と並ぶ代表的な株価指数「CSI300」が前日比5%超変動した場合、すべての株式と先物の売買を15分停止する。また同7%超変動した場合は終日売買を停止する。
サーキットブレーカーは昨年の株式市場の激しい動揺を踏まえて年頭に導入された。

一般的にサーキットブレーカーはパニックを防止する有益な役割を果たす。
しかし中国の場合、投資家の売りの機会をなくして、逆効果を及ぼすと判明した。
それでも心強いのは、当局が間違いを素早く認めて軌道修正した点だ。
こうした軌道修正能力は、中国が世界の金融市場に組み込まれて影響力を次第に強めていく中で、先行きを明るくしている。

日本のサーキットブレーカーの基礎知識
想定外の価格変動が起きたときに、値幅制限(ねはばせいげん)や取引中断という形で対応するのがサーキットブレーカーです。万が一の場合の相場の保険で、取引者を安心させるために導入されている。

サーキットブレーカーとは
先物取引市場で、価格がある一定以上の大きな変動を起こした場合に、サーキットブレーカーは発動されます。相場を安定させるために値幅制限や取引中断が行われます。東京証券取引所と大阪証券取引所では1994年から、東京工業品取引所では2009年から導入が始まった。
値幅制限は、価格の異常な変動を防ぐために、1日に変動する価格の範囲に制限を与えるものです。上限ギリギリまで上昇することをストップ高、下限をストップ安と言う。

取引中断とは、その名のとおり、先物取引自体が中断されることです。また、サーキットブレーカーのひとつに、サイドカーというものもあります。これは、取引を完全に中断するのではなく、一部の取引に制限を加えることを指す。

先物取引の場合、サーキットブレーカーは毎月設定されており、発動すると商品や取引所によっても異なりますが、およそ5〜15分間中断される。

日本株式市場のサーキットブレーカー制度は、日経225先物などの株価指数先物、オプションに適用され、個別の株式については価格水準に応じた値幅制限(ストップ高・安)で対応しています。このため、サーキットブレーカーが発動になっても個別銘柄の売買は停止にならない。

また、指数先物に発動された場合でも、「通常時制限値幅」(8%)、「第一次拡大時制限値幅」(12%)、「第ニ次拡大時制限値幅」(16%)が段階的に設定されており(管轄する大阪証券取引所のホームぺージより)、可能な限り値段をつけさせることを尊重するスタイルになっている。

【発動事例】世界的危機による価格変動に対応
日経225先物取引におけるサーキットブレーカーの発動は、これまで4回ある。いずれも未曾有の事態ばかり。このような時に、取引者の不安を鎮めるためにサーキットブレーカーは重要だ。

【2001年9月】アメリカ同時多発テロ
アメリカ同時多発テロ事件当日。アメリカ国内の取引市場がすべて中止になった影響を受け、株価が大きく値下がりする。

【2008年9月】リーマン・ショック
リーマン・ブラザーズの経営破綻を受けて、アメリカの金融システムの不安が大きくなり、リーマン・ショック勃発。先物を中心に大きく買われる動きになる。

【2011年3月】東日本大震災
東日本大震災の影響を受け、売り優勢になり、取引を中断する。
翌日、福島第一原発事故について、菅首相から国民へのメッセージが送られたが、さらに売り優勢となり、初めて2回取引を中断する。

【2013年5月】アベノミクス・株価暴落
アベノミクスが打ち出した金融緩和政策により、急激に円安・株高が進んだものの、その後、2週間で3000円近くも株価が大暴落。2ヶ月分の上昇を一気に打ち消した。

【中国関連銘柄】
中国経済への悲観が強まっている。中国で事業を展開している企業の業績悪化が話題になるだろう。そんな不安を映して、日本株でも、いわゆる「中国関連株」は株価下落率が高く、株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)で見て割安になっている銘柄が増えている。
こんな時にあえて、中国関連株は神経質な値動き。上海市場の動向を注視する展開が続いている。
中国関連株から投資銘柄を選ぶと、どのようなものが挙げられるだろうか

【中国関連銘柄】
(中国だけでなく世界中で有名な企業)


小松製作所(銘柄コード6301)
建設機械・鉱山機械で米キャタピラーと並び世界トップクラス(建設機械シェアは世界No.2)
中国市場ではコマツが20%近いシェアを誇り首位

チャート出典:ストックウエザー株式会社

クボタ(銘柄コード6326)
米作用の農業機械で世界一。10年連続で世界シェアNo.1(6トン以下)

チャート出典:ストックウエザー株式会社

ダイキン工業(銘柄コード6367)
業務用空調の分野では、国内シェア約40%で1位
アメリカのデュポン社に次ぐ世界第2位のフッ素化学メーカー

チャート出典:ストックウエザー株式会社

ファナック(銘柄コード6954)
産業用ロボットで世界一
工作装置向けNC(数値制御)装置は世界で圧倒的シェア。世界の市場規模は約6000億円前後。そのうち世界シェア6割を握る

チャート出典:ストックウエザー株式会社

【その他】
トヨタ自動車(銘柄コード7203)
自動車販売台数で世界一

ブリヂストン(銘柄コード5108)
タイヤ販売で世界一、タイヤの世界シェアは15.3%で世界トップ

新日鐵住金(銘柄コード5401)
自動車用鋼鈑の技術で、JFEと並び世界トップクラス
国内シェア100%を誇る車輪・車軸、車輪・車軸を組み込んだ台車でも高いシェア

JFEホールディングス(銘柄コード5411)
自動車用鋼鈑の技術で、新日鐵住金と並び世界トップクラス

三菱商事(銘柄コード8058)
総合商社でトップ。総合商社は日本独自のビジネスモデル

商船三井(銘柄コード9104)
タンカー・LNG船・自動車船の船隊規模で世界一


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