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【大引け概況】


18日の日経平均株価は4営業日ぶりに反発し、終値は前日比117円90銭(0.31%)高の3万8079円70銭だった。上げ幅は一時200円を超えた。

 
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朝方はリスク回避ムードが優勢だった。前日の米国株市場でハイテク株が売られ、ナスダック総合株価指数の下げが目立ったほか、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大幅安となったことで半導体関連中心に売りがかさんだ。

しかし、売り一巡後は押し目買いや買い戻しの動きが顕在化し、日経平均は上昇に転じる展開に。一時上げ幅は200円を上回る場面もあった。売り込まれていた半導体関連に切り返す銘柄が多くなり、後場取引終盤に発表された台湾のTSMCの決算発表が市場コンセンサスを上回る好調な内容だったことで安心感が漂った。アドテストは大引けにかけて一段高となった。
ただ、半導体関連銘柄は一様に好感するわけではなく跛行色もみられた。
 
東証プライム市場の値上がり銘柄数は全体の8割を超え、幅広い銘柄に買いが入った。
日本政府観光局(JNTO)が17日発表した3月の訪日客数は単月として初めて300万人を超え、百貨店や空運などインバウンド(訪日外国人)関連も買われた。岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長は「ASMLの決算を受けた半導体株の急落は過剰との見方が広がり、見直し買いも入った」とみていた。

日経平均はひとまず反発したが、米長期金利の上昇が一服したのかは依然として不透明で先行き不安感は拭えない。米国では18日、4月のフィラデルフィア連銀景況指数など複数の経済指標の発表を控えており、市場予想を上回る結果となり米景気の堅調さ示されれば、米国の利下げ後ずれへの思惑が強まることになりそうだ。

 
 

 
東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反発した。終値は14.30ポイント(0.54%)高の2677.45だった。JPXプライム150指数は4営業日ぶりに反発し、3.70ポイント(0.32%)高の1158.23で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆590億円、売買高は15億2028万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1396。値下がりは224、横ばいは32だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は繊維製品、空運業、保険業、銀行業が上昇率上位。鉱業、不動産業は下落した。
 
個別では、ディスコが朝安後に上昇に転じたほか、アドバンテストも大幅高。TOWA、SCREENホールディングスなども高い。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが強く、八十二銀行も物色人気。東京海上も上昇した。第一三共、京セラが買われ、東京電力ホールディングスもしっかり。テラスカイが値上がり率トップに買われ、ヨシムラ・フード・ホールディングス、サイゼリヤも大きく上値を伸ばした。
 
 半面、東京エレクトロンが軟調、前日の米株式市場で英半導体設計大手アームが大幅安となった流れを受け、アーム株を保有するソフトバンクグループ(SBG)も売りに押された。小田急が下げ、日立製作所が冴えず、富士フイルムホールディングス、リクルートホールディングスなども安い。ACCESSが大幅に値を下げ、朝日インテックの下落も目立つ。エスプール、MonotaROも売られた。