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【大引け概況】
25日の日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、前日比47円71銭安の2万3782円87銭で終えた。
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 きょうの東京株式市場は、目先高値警戒感がくすぶるなか、前日のNYダウが上昇一服となったこともあって利益確定の売りが優勢だった。政治経済面から株価に影響するようなニュースに乏しく、手掛かり材料難。株式需給面でもクリスマス休暇に伴い参戦する海外投資家が少なく、全般閑散商状が極まるなかで日経平均は小口の利益確定売りに軟調な展開を強いられた。
もっともクリスマスの祝日に伴う海外市場の休場で取引参加者は少なく、下値を探る動きは限られた。
 
市場からは「材料がなく、参加者が少なく、動きもない。年内に限れば、このまま静かに終わるケースも考えられるが、ボラティリティ(価格変動率)が下がり、何らかのきっかけで動きがあってもおかしくない」との声が聞かれた。
 
東証1部の売買代金は概算で1兆992億円と連日で今年最低となり、2012年12月12日(1兆627億円)以来、7年ぶりの低水準となった。多くの国が金融緩和的な姿勢に傾き、昨年末に比べて相場環境が落ち着いていることもあり、早々に持ち高を整理して休暇に入る投資家が多いという。
日経平均の日中値幅(高値と安値の差)も41円98銭と、17年3月14日(37円93銭)以来の小ささとなった。
 
JPX日経インデックス400は6日続落。終値は前日比49.09ポイント安の1万5400.99だった。東証株価指数(TOPIX)も6日続落し、6.80ポイント安の1721.42で終えた。
 
売買高は7億7659万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1594と、全体の約7割を占めた。値上がりは469、変わらずは97銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では、鉄鋼、パルプ・紙、水産・農林業の下落が目立った。上昇は医薬品のみ。
 
個別では、トヨタ自動車が売りに押され、日産自はナンバー3である関潤副最高執行責任者(COO)が退社すると発表し、年初来安値を付けた。マツダやスズキも下落。ソフトバンクグループも冴えない。小糸製作所が売られた。日本通信は商い活況も売りに押され、前場にストップ高に買われたボルテージも後場に利食われ安くなった。石川製作所が急落したほか、業績下方修正を発表したしまむらが急落。楽天やイオンが下げ、千趣会も大きく値を下げた。スギホールディングスも下値を探った。
 
半面、KDDIやNTTドコモなど通信株の上げが目立った。任天堂、ファーストリテイリングが堅調、村田製やキーエンスも上昇した。OLCや日電産も買われた。レーザーテックも売り物をこなし上昇した。第一三共やエーザイも値を上げた。サムコがストップ高で値上がり率トップに買われ、ストライクも値幅制限上限まで上値を伸ばした。ベネフィットジャパンが値を飛ばし、タツモも物色人気。セレス、第一精工なども大きく水準を切り上げた。
 
東証2部株価指数は前日比19.76ポイント安の7209.66ポイントと3日続落した。
出来高1億1259万株。値上がり銘柄数は175、値下がり銘柄数は254となった。
 
個別では、マーチャント・バンカーズ、日創プロニティ、リミックスポイント、アサヒ衛陶、東京會舘が年初来安値を更新。櫻島埠頭、カーチスホールディングス、オリエンタルチエン工業、ダイトーケミックス、杉村倉庫が売られた。
 
一方、川口化学工業、竹田印刷が一時ストップ高と値を飛ばした。田辺工業、高田工業所、パシフィックネット、いい生活、古林紙工など21銘柄は年初来高値を更新。JMACS、アジア航測、キョウデン、ジー・スリーホールディングス、アクロディアが買われた。