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【大引け概況】
2日の日経平均株価は大幅反発し、前週末比497円43銭高の2万7781円02銭で終えた。
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前週末に大幅に下落した分をほぼ埋めた。自律反発期待の買いに加え、決算を手がかりにした物色も入って相場を押し上げた。上げ幅が500円を超える場面も目立った。
 
企業決算が本格化するなか、好決算銘柄の一角が買われ全体相場を牽引した。
業種別では海運株の戻りが顕著だったほか、鉄鋼株への買いも目立った。きょうは、中国や香港などをはじめアジア株市場が総じて堅調な値動きを示したことや米株価指数先物が強かったことも市場のセンチメントを強気に傾けた。新型コロナウイルスの感染拡大は続いているものの、相場は過剰に反応しなくなっている。
 
日経平均は前週末に大幅に下落した際、1月に付けた年初来安値(2万7055円)に近づいていた。半面、発表が本格化している2021年4〜6月期決算では、新型コロナウイルスの感染拡大前の19年4〜6月期の利益水準を上回る企業が多い。株価の値ごろ感が意識され、短期的な戻りを見越して幅広い銘柄に買いが入った。
 
一方、2日からは国内のコロナ感染の急拡大を受けて緊急事態宣言の対象地域に4府県が追加された。夏休みの帰省・旅行の自粛を求める動きが強まるなか、鉄道株などに売りが出て上値を抑えた。
 
市場からは「自律反発の域を出ておらず、接近する200日線を回復し、維持できるかが問われる。基本的には決算にらみの個別株物色であり、指数を押し上げるほどの材料は見当たらない」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は大幅反発し、38.97ポイント高の1940.05で終えた。JPX日経インデックス400も大幅反発した。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆4572億円。売買高は10億6252万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1848と、全体の8割超を占めた。値下がりは301銘柄、変わらずは41銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は、海運業、鉄鋼、ガラス・土石製品、パルプ・紙、金属製品の上昇率が大きかった。下落は空運業のみ。
 
個別では、日本郵船や川崎汽、商船三井の海運大手がそろって大幅に上昇した。ソフトバンクグループがしっかり、トヨタ自動車も商いを伴い上昇した。東京エレクトロンが値を飛ばし、レーザーテックも高い。日本製鉄、ガイシ、エプソンが買われ、デンソー、富士通、信越化学工業も値を上げた。大紀アルミニウム工業所が値上がり率トップ、イーグランドも、理想科学工業も急騰した。
 
半面、マツダが大幅安。ファーストリテイリングが冴えず、オークマ、日立製作所も軟調。資生堂が売りに押されたほか、JR西日本、JR東日本がいずれも値を下げた。アイ・エス・ビー、G−7ホールディングスが大幅安、アウトソーシングの下げも目立った。
 
東証2部株価指数は前週末比6.10ポイント高の7684.25ポイントと反発した。
出来高1億3476万株。値上がり銘柄数は212、値下がり銘柄数は181となった。
 
個別ではパレモ・ホールディングスがストップ高。KHC、イサム塗料、トリニティ工業、ニッチツは年初来高値を更新。ヒガシトゥエンティワン、AIメカテック、玉井商船、ジャパンエンジンコーポレーション、カーチスホールディングスが買われた。
 
一方、クシム、YE DIGITAL、ギグワークス、STIフードホールディングス、ポラリス・ホールディングスなど19銘柄が年初来安値を更新。オーナンバ、三社電機製作所、高砂鐵工、セキド、バイク王&カンパニーが売られた。