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【大引け概況】
5日の日経平均株価は6日ぶり反発した。前日比367円56銭高の2万0776円10銭で取引を終了した。
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きょう日経平均はリスクオフの巻き戻しが一気に進む展開となり、上げ幅は3月26日以来の大きさとなった。
 
パウエルFRB議長が4日、貿易摩擦の激化に懸念を示したうえで「景気拡大を持続させるために適切な行動をとる」と述べ、米利下げの可能性が強まった。また、米共和党議員が米政権によるメキシコ製品への追加関税を阻止するために動いているとも伝わったことから、米国が発端となる通商問題への懸念が和らいだ。
4日の米株式相場が大きく上昇。投資家心理が改善し、半導体や電子部品関連など景気敏感株を中心に買いが入った。

この流れを受けて、東京株式市場では東エレクやアドテストといった半導体関連のほか、村田製や京セラなど電子部品株の上げが目立った。

中国商務省が米国との貿易摩擦に関して対話を続ける意向を示したことで、安川電やファナックなど中国関連株に買い戻しが入り、相場を押し上げた。

 一方、米FRB議長が金融緩和的な発言をしているため円相場は高止まりしたまま。これが買い一巡後の相場の上値を重くさせたようである。

市場では「現在はリスク許容度の高まりを受けた買いと、円高を嫌った売りの綱引き状態だ。日経平均の上昇には円安のサポートが必要」との声が聞かれた。

JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比267.53ポイント高の1万3608.16だった。東証株価指数(TOPIX)は30.99ポイント高の1530.08だった。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆2402億円、売買高は12億8095万株だった。値上がり銘柄数は1988銘柄、値下がり126銘柄、変わらず27銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)はすべて上昇した。ガラス・土石製品、精密機器、金属製品の上昇が目立った。
 
個別では、ソフトバンクグループが買われ、任天堂も大きく上値を伸ばした。トヨタ自動車が上昇、ソニーが値を上げ、キーエンス、ファナック、安川電機なども高い。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが堅調、リクルートホールディングスも買いを集めた。双信電機がストップ高、サンリオ、東邦チタニウムも物色人気となった。ダイキンやテルモが上昇したほか、第一三共は上場来高値を更新した。
 
半面、ファーストリテイリングが大きく値を下げ、花王も軟調だった。アインホールディングスが売られ、アダストリアも大幅安となった。レオパレス21、イーレックスも大幅下落した。コロプラ、バリューコマースやヤマハ、コナミHD、SUBARUも安い。
 
東証2部株価指数は6日ぶり反発した。前日比54.91ポイント高の6571.73ポイントだった。
出来高4786万株。値上がり銘柄数は317、値下がり銘柄数は110となった。
 
個別では、ダイヤモンドエレクトリックホールディングスがストップ高となり、大和重工は一時ストップ高となった。ベルテクスコーポレーション、東京ラヂエーター製造は年初来高値を更新した。ウイルコホールディングス、YE DIGITAL、サイバーステップ、日本パワーファスニング、キーウェアソリューションズが買われた。
 
一方、三井金属エンジニアリング、アップルインターナショナル、ユタカフーズ、クロスプラス、ダイトーケミックスなど10銘柄が年初来安値を更新した。ウインテスト、花月園観光、TONE、高砂鐵工、アクロディアが売られた。