動画再生
【大引け概況】
6日の日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、前日比844円29銭(2.88%)安の2万8487円87銭で終えた。下落幅は2021年6月21日(953円15銭)以来の大きさとなった。
本日のマーケット動画
時間:00:01:32 容量:20.86M

過去のマーケット動画はこちら
 
前日の米国株市場で主要株指数が揃って下落したことを受け、主力株をはじめ広範囲にリスクオフの流れが波及した。前日にFOMC議事録が公表されたが、政策金利の引き上げやバランスシートの縮小を想定よりも早める可能性について議論を行っていたことが分かり、FRBのタカ派姿勢が鮮明となった。
これを受けて米長期金利が上昇し、米株市場ではハイテク系グロース株に売りがかさみ、ナスダック総合株価指数が500ポイントを超える急落となった。
 
東京株式市場もこの流れに追随する形で半導体関連などハイテクセクターへの売り圧力が強まった。高PERの成長株を中心に売りが出た。これまで上昇が目立っていた値がさの半導体関連銘柄には利益確定の売りも出て、日経平均を押し下げた。米株価指数先物やアジア株式相場の下げも日本株の重荷となった。
 
国内では新型コロナウイルスの新規感染者数が増えており、政府は7日にも緊急事態宣言に準じる「まん延防止等重点措置」を沖縄県などに適用することを決める見通しだ。行動制限につながるとの懸念から、空運や鉄道、小売りといった内需関連銘柄が売られた。
 
一方、割安な銘柄を物色する動きは見られた。業種別の東証株価指数(TOPIX)では保険と鉄鋼が上昇した。PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る銀行株の一部にも買いが入った。
 
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反落した。TOPIXも3日ぶりに反落し、42.26ポイント安の1997.01で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆999億円。売買高は12億1064万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は2012と、全体の9割強を占めた。値上がりは138、変わらずは35だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は、精密機器、サービス業、電気機器、空運業の下落率が大きかった。上昇は保険業と鉄鋼の2業種。
 
個別では、売買代金トップのソニーグループが1000円を超える下げとなったほか、東京エレクトロンは2500円近い下落となった。ファーストリテイリング、キーエンスも大きく売り込まれる展開に。テルモは9%近く下げた。ソニーGやエムスリーも大幅安。オリエンタルランドも下値模索の動きとなった。このほか、ラクスが大商いで急落、SHIFT、ダイセキ環境ソリューションなども大幅安。JR東日本、ANAHDが下落した。
 
半面、NTTが堅調、塩野義製薬や東京海上も買いが優勢だった。東京海上ホールディングスが上昇したほか、ジェイ エフ イー ホールディングス、第一生命ホールディングス、三井住友トラもしっかり。ミクニ、FUJIが上値を伸ばし、明和産業も買いを集めた。
 
 
東証2部株価指数は前日比72.22ポイント安の7609.90ポイントと6日ぶり反落した。
出来高1億9271万株。値上がり銘柄数は109、値下がり銘柄数は311となった。
 
個別では、ライフドリンク カンパニー、アップルインターナショナル、STIフードホールディングス、北日本紡績、Abalanceなど11銘柄が昨年来安値を更新。山喜、キョウデン、カクヤスグループ、丸順、タカトリが売られた。
 
一方、明治機械が一時ストップ高と値を飛ばした。リミックスポイント、高砂鐵工、京福電気鉄道は昨年来高値を更新。グローバルダイニング、川本産業、湖北工業、クシム、日本製罐が買われた。