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【大引け概況】
22日の日経平均株価は小幅に続伸し、大引けは前営業日比18円42銭高の2万1627円34銭だった。
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前日の米国株高をけん引したハイテク株が買われた。一方、円高や長期金利の低下を警戒した売りも主力株に出て、売り買いが交錯しもみ合いとなった。
米連邦準備理事会(FRB)が20日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、年内利上げを見送る方針を示した。米長期金利の低下を手掛かりに、21日の米市場ではPERが高いハイテク株やIT株が買われた。22日の東京株式市場でも東エレクやアドテストなどに買いが波及し、日経平均の支えになった。
 
また、新薬の臨床試験中止を発表したエーザイは、制限値幅の下限まで下落と売りが殺到した。医薬品株全般に売りが膨らみ、日経平均の上値を重くした。
長期金利の指標となる10年物国債利回りが約2年4カ月ぶりの低水準を付けたことで、運用環境の厳しさが改めて意識された銀行株にも売りが出た。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感が長引くとの懸念も積極的な買いを見送らせていた。
 
市場からは「半導体関連株は高いが、医薬品株は安い。金利低下で不動産株が買われる一方、銀行、保険株は売られるなど上昇セクターと下落セクターでほぼプラス・マイナスゼロといった感じか。下値は堅いが上値も重く、引き続き海外での材料待ちだ」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前営業日比21.51ポイント高の1万4386.48だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、2.72ポイント高の1617.11で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆6254億円、売買高は13億6559万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1392、値下がりは653、変わらずは95だった。
 

業種別株価指数(33業種)では、石油・石炭製品、鉱業、海運業の上昇が目立った。下落は医薬品、水産・農林業、保険業など。
 
個別では、日立やスズキ、ソフトバンクグループが堅調、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連が買われ、キーエンス、SMCなど値がさのFA関連も値を飛ばした。オリックス、日電産も上昇した。他では、廣済堂、ツガミ、レーザーテックなどが急伸、クスリのアオキホールディングス、スクウェア・エニックス・ホールディングスなども大幅高に買われた。
 
半面、ソニーが売られたほか、ファーストリテイリングも軟調。セブン&アイ・ホールディングスが値を下げ、も冴えない。エーザイがストップ安で売り物を残したほか、連想売りで武田薬品工業、アステラスや大塚HD、第一三共など医薬品株全体の下げが目立った。ゼンリンも一時値幅制限いっぱいに売られた。シーイーシーが急落、三井ハイテック、リソー教育なども大幅下落した。
 
 
東証2部株価指数は前営業日比9.99ポイント高の6891.62ポイントと続伸している。
出来高4561万株。値上がり銘柄数は234、値下がり銘柄数は189となった。
 
個別では、ウェルス・マネジメントがストップ高。川澄化学工業は一時ストップ高と値を飛ばした。金下建設、理経、大丸エナウィンなど4銘柄は昨年来高値を更新。サイバーステップ、インテリジェント ウェイブ、セーラー万年筆、大和重工、児玉化学工業が買われた。
 
一方、ダイコー通産が昨年来安値を更新。DNAチップ研究所、ピーエイ、石井表記、インタートレード、省電舎ホールディングスが売られた。