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【大引け概況】
18日の日経平均株価は5営業日ぶりに反発し、前日比161円44銭高の2万7585円91銭で終えた。
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 前日の米国株市場でNYダウなど主要株指数が総じて軟調な展開をみせたが、東京株式市場では日経平均が前日まで4日続落し、この間に650円近い下げをみせていたこともあって、自律反発狙いの買いが入った。
朝方はマイナス圏に沈む場面もあったが、その後は次第高の展開に。中国株や香港株などアジア株が総じて強い動きを示したことも市場のセンチメント改善に寄与した。
ただ、国内での新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念も拭えず、緊急事態宣言の対象地域拡大や期限延長が及ぼす経済活動への影響を警戒して積極的に上値を買い進む動きはみられなかった。業種別ではこれまで物色人気が集中していた海運株が利食われる一方、水産株や医薬品株などのディフェンシブストックに買いが優勢となった
 
短期筋が日経平均先物の買い戻しを進めるなか、ファストリやソフトバンクグループ(SBG)、リクルートなどの値がさ株が堅調に推移した。
 
ただ中長期投資家の資金が入らず、午後に入ると膠着感が次第に強まった。読売新聞オンラインが18日午後、「大阪府で18日に確認された新型コロナウイルスの新規感染者が初めて2000人を超える見通しであることがわかった」と伝えるなど、新型コロナの感染者数の増加に歯止めがかからない。国内景気の先行き不透明感は根強く、上値を抑えた。
 
市場からは「4日続落の後だけに自律反発期待の買いを誘ったが、きのうの高値は超えられず、25日線にも距離がある。上には移動平均線が複数走っているが、下は52週線(2万7258円)を残すだけで、心もとない。時間の経過とともに下ブレが警戒される」(証券)との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発。TOPIXは8.34ポイント高の1923.97で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆1808億円。売買高は9億4654万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1435と全体の6割強を占めた。値下がりは659銘柄、変わらずは93銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は、水産・農林業、その他金融業、繊維製品、空運業が上昇率上位となった。海運業、鉄鋼などは下落した。
 
個別では、東邦鉛が大幅高。レーザーテックが上昇、ソフトバンクグループも小幅ながら6日ぶりに反発に転じた。ソニーグループ、富士フイルムホールディングスや日産化も買いが優勢だったほか、リクルートホールディングスも値を上げた。エフオン、ダブル・スコープが値を飛ばし、日医工が大幅高に買われた。日本通信も物色人気化した。GMOグローバルサイン・ホールディングスも活況高となった。
 
半面、売買代金トップの日本郵船や、商船三井など海運株が利益確定の売りに安くなり、東京エレクトロンも軟調。資生堂も売りに押された。楽天グループの下げも目立つ。パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスも値を下げた。三菱製鋼が大幅安、アトラエも売り込まれた。コナミHD、三越伊勢丹、国際紙パルプ商事、ジェイリースも下落した。
 
東証2部株価指数は前日比30.52ポイント高の7528.62ポイントと3日ぶり反発した。
出来高は1億5664万株。値上がり銘柄数は226、値下がり銘柄数は162となった。
 
個別では内海造船、栗林商船、東京汽船、兵機海運、大運が一時ストップ高と値を飛ばした。ユニバンス、安楽亭、三京化成、ヒガシトゥエンティワン、玉井商船など12銘柄は年初来高値を更新。オプティマスグループ、Abalance、ミズホメディー、ジー・スリーホールディングス、東邦金属が買われた。
 
一方、技研ホールディングス、高田工業所、YE DIGITAL、日本ケアサプライ、アウンコンサルティングなど35銘柄が年初来安値を更新。スーパーバッグ、トレーディア、パレモ・ホールディングス、東京ソワール、サンコーが売られた。